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Google I/O 2019に参加して感じたこと

こんにちは、Wantedly Peopleチームの住友(@cattaka_net)です。アメリカはマウンテンビューのショアライン・アンフィシアターにて5/7〜5/9に開催されたGoogle I/O 2019に参加して来ましたので、今回はそれについてのお話です。

Google I/Oとは

Google I/OはGoogle社が年次で開催している開発者向けのカンファレンスです。Android、Web、クラウド、機械学習など、Google社が持つ様々な技術について、セッション、サンドボックス、オフィスアワーなど、様々な形で情報が発信されます。

基調講演で私に刺さった話

一日目の最初にはKeynote(基調講演)とDeveloper Keynote(開発者向け基調講演)の2つが続けてあります。
発表されたもので主だったものとしては、ミドルレンジ向けのAndroidデバイスとしてPixel 3a/3a XLが発表されたこと、Google HomeシリーズのハードウェアとしてNest Hub Maxが発表されたこと、Googleアシスタンスの進化、Androidがダークテーマをサポートすることなどがありました。
現地で参加しなくてもYouTubeの中継で見ていた人も多いのではないでしょうか。この辺りの話は速報として様々なニュースサイトやブログで記事が掲載されているので興味がある方は是非検索してみてください。

Keynoteの中で私の心に刺さった話が2つあります。1つはProject Euphoniaで、発話障害がありコミュニケーションに課題を抱える人をAIの力によって助けるプロジェクトです。その人の読み上げる音声データや表情などから文字に起こしコミュニケーションを助けたり、部屋の照明などのスイッチを操作できるそうです。 https://twitter.com/Google/status/1125821331834957824

もう1つはGoogle Goです。これは入力した文字からの検索はもちろんのこと、カメラ画像からの文字認識や読み上げたり、翻訳するなどできる、多機能なツールです。非常に軽量で不安定なネットワーク環境でも利用可能で、$35の低価格なAndroidデバイスでも動作するとのことです。
紹介された動画では、読み書きを学ぶ機会を得られなかった3人の子供のお母さんが、Google Goの文字認識と読み上げ機能や翻訳機能を使うことで、自分一人でできることの幅が大きく広がり、子供たちの成績表を理解できるようになるというものでした。 https://twitter.com/Google/status/1125812076625006592

筆者はこれらを見て、テクノロジーとは人を助け幸せにするものだと改めて認識し、
自分も一人のデベロッパーとしてそうありたいと改めて思いました。

テクノロジーに関わる人達

Google I/Oから少し話が逸れるのですが、マウンテンビューやその周辺にはテクノロジーに関する博物館がいくつもあります。
コンピュータ歴史博物館(Computer History Museum)では現在のいわゆる”パソコン”ではなく、手回し計算機やパンチカードなどの手動式の機械や道具の時代からのコンピューターの歴史を見ることができます。入り口を入って直ぐのところに日本式の算盤(そろばん)があり、親近感を感じます。また、テクノロジーは数人の天才によって作り上げられたのではなく、 たくさんのテクノロジーに関わる人が影響しあって作り上げられるのだとも説明されていました。
インテル博物館(Intel Museum)ではインテルの創業からのプロダクトが展示されています。筆者が最初に触ったパソコンが小学生のときの8086系のもので、懐かしい気持ちでこれらを見ていました。ちょうど筆者が訪れた時は、小学生くらいの子供たちが先生に連れられて半導体の歴史や製造方法についての課外授業のようなものに来ていました。
テック・イノベーション博物館(The Tech Museum of Innovation)には、電子工学、宇宙、自転車、ロボット、材料工学、バイオテクノロジーなど、様々なテクノロジーについて幅広く展示されています。比較的子供向けの施設で触ることができる展示物が多く、小さい子供たちがロボットを組み立てたり、宇宙探索を模した展示物で遊んだりしていたのが印象に残っています。筆者が幼い頃よく読んだ「まんがサイエンス」にでてくるようなものが実際に触って学べるため、少し羨ましいと感じました。これらの展示からも、テクノロジーが人を助け幸せにし、人類を進歩させてきたということが感じ取れました。

さてGoogle I/Oの話に戻りましょう。Google I/Oの会場にいると、会場にいる誰もがテクノロジーが好きなのだと、そしてそれが人を助け幸せにすると信じているのだと伝わってきます。基調講演前にはAIによるDJのパフォーマンスが行われていましたが、踊る人、「あの機械はなんだろう?」と見つめる人や、スクリーンに映っているものが何を意味しているのか考える人などいろいろな人がいました。 https://twitter.com/qosmo_inc/status/1127045791300845568

セッションはWeb、Search、IoT、Design、Android、Chrome OS、Firebase、その他たくさんのジャンルで、3日間で170を超える数がありました(5/13時点で公開されているYoutube動画は175本)。それぞれの人がそれぞれ知りたいものや好きなもののセッションを聞きに行きます。なおセッションはYouTubeにて公開されていますので、いつでも視聴できます。 https://www.youtube.com/playlist?list=PLOU2XLYxmsILVTiOlMJdo7RQS55jYhsMi

サンドボックスという展示会場があり、個々のプロダクトが実際に展示されています。展示には実際の開発に携わる人達がいて、実際に話をすることができます。

コードラボという、個々の技術について課題があり、自習できるスペースがあります。何人かで集まって作業する人達も入れば、一人で黙々と作業する人もいます。(筆者はボッチスキルが高いのでソロで作業をしていました)コードラボの課題をこなすとシールが貰え、4つ集めるとGoogle I/O 2020のチケットの抽選で当たるものに応募できるオマケもありました。コードラボの課題は公開されており、Google I/Oの期間外でもアクセスできます。筆者の感想としては、対象となる技術を学ぶのに回り道をしなくても良いと感じたので、非常に質の良い教材としてお勧めします。 https://codelabs.developers.google.com/

一日目の夜はAfter Darkとして、いろいろな遊ぶスポットがありました。それらをお酒を片手に楽しんでいました。

二日目の夜はConcertがあったらしいのですが、筆者は友人数人で肉を食べにいってました。

得たこと学んだこと

Googleのテクノロジーは便利なものが多いですが、一つ一つが高度で、さらに数が多いため学習が大変です。しかし今回、筆者はARCoreは全く触ったことがなかったのですが、ARCoreのコードラボを触ったところ、コンセプトや挙動をかなり楽に理解することができました。このためコードラボは課題がよく整備されており、自分が触ったことがない分野でも楽しく学習できるものだと再認識しました。
余談ですが筆者は二日目の昼にKotlin Coroutinesのコードラボをやっていたのですが、その後のKotlin Coroutinesのセッションを聞きに行ったところ「あっ、これさっきコードラボでやったところだ!」と、軽くよくわからない事故(?)が発生したりもしました。

セッションを聞いているだけだと、新しいことができるようになったことはわかるけど、どうすればできるようになるかわからない。でもコードラボがあるのでどうすればできるようになるかの道標には困らない。新しいものを学ぶモチベーションが得られました。

また、サンドボックスを回っていると、「あ、その技術はそういう使い方ができるんだ?」と気付かされることが多く、新しいものを作るときのアイディアが得られました。これらはこれから自分が新しいものを作るときに活かしたいと思います。

Google I/O 2019を終え、これからのこと

今年のGoogle I/Oは終わりました。これから少し時間をおいて各地で報告会が行われ、実際に参加した人達の現地で体験したこと、得たこと学んだことが共有されることでしょう。Google I/Oに参加していない方も是非参加してキャッチアップしてもらえればと思います。筆者も「ただ、楽しかった」で終わらないようそれらを共有したり、自分の開発に活かして行きたいと思います。

この記事を読んでGoogle I/Oに少しでも興味を持たれた方は、是非次回、参加してみてください。そして現地の雰囲気を感じ、楽しんでください。

それぞれのデベロッパーがそれぞれの分野で、人を助け幸せにできるプロダクトを作る世界を創っていければと思います。テクノロジーはそれができるものだと信じていますので。

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