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憧れた道を諦め、Reproへ。役者として磨いた想像力と対話力を活かした、私らしいCSEの姿

話を聞くのは、カスタマーサクセスエンジニアとして日々成長を志す宮川。社内外におけるさまざまなステークホルダーに対して、スムーズかつ的確にコミュニケーションを取ろうと徹底する姿勢が印象的である。その姿勢の背景には何があるのか。なぜ、それができるのか。

背中合わせに存在するCSEのやりがいと大変さ

–現在の職種と業務内容を教えてください。

CS div. の CS Strategy チームに所属するカスタマーサクセスエンジニア(以下、CSE)として勤務しています。一言で言うと、Reproのプロダクトに関する技術的な問い合わせに対応する役割です。問い合わせ内容を確認後、必要に応じてエンジニア、カスタマーサクセスなどの他職種メンバーとも相談、連携をしながら、問い合わせに対応します。対応していくうちに蓄積されていくナレッジやパターンは、社内外用にドキュメント化し、資料として展開することもあります。

–どのような目標やKPIのもとで働いていますか。

いくつかあるのですが、「他チームへのエスカレーション率を下げる」「(問い合わせに対する)3日以内回答率を上げる」 などを掲げています。より的確に、スムーズに社内外からの問い合わせに対応できる体制構築を目指しています。

–実現、達成のために心掛けていること、取り組んでいることはありますか。

これらを実現するためには、2つの知識が必要不可欠です。プロダクトやドメインに関する知識と開発知識。それらをバランスよく身につけることで、問い合わせに対する適切な対応が可能になります。前者のプロダクト、ドメイン知識は過去の社内資料を見たり社内の詳しいメンバーに聞いたりして体得しています。後者の開発知識も本を読むことで得られるものもありますが、社内の優秀なエンジニアに聞くとすごく勉強になります。社内のエンジニアがやりとりするslackを見るのも勉強になり、すごく楽しいですよ。

実は勝手にやりとりをのぞいていて、「Reproのメンバーって、すごくない?!」と心の中で誇らしく思いながら学んでいます(笑)


–社内のさまざまなところから貪欲にインプットしようとしていますね。

自分が入っているチャンネルは全て(やりとりを)追っています。というか、人を見る、観察するのが好きであり、それが仕事の一部とも言えると思っています。常に視野に入る動きややりとりをインプットしておくことで、問い合わせ対応時に関連性や文脈を踏まえた処理ができますからね。

こうしてお話ししていると伝わるかもしれませんが、CSEへの期待値ってものすごく広いんです。「ここをやってくれ」と範囲が決まっている仕事ではなく、むしろ範囲を切り分けたり仕分けをしなければならない状況から始まることも多い。技術面から適切に事態を把握し、対応することを求められます。こうした場面になると、改めて先ほど触れたプロダクトやドメインに関する知識と開発知識が必要不可欠なわけです。

今なお勉強中な部分、知識や経験が及ばない部分はあり、「わーっ(事態を処理できず、困惑している様子)」となってしまうことも少なくありません。そんな時にはFoxさん小山さんをはじめとしたエンジニアの方々に教えていただいたり助けていただいたりしています。

–期待値が広いCSE。その役割を全うするにあたり、意識していることや心掛けていることはありますか。

コミュニケーションにはかなり意識を配っています。例えば、社内メンバーと仕事の話をする時には「背景」や「目的」を明らかにし、共有した上で話します。 これらを意識することで適切なコミュニケーションをとることができ、対話回数やチャット数を最小限にすることができます。入社当時は会話についていけないこともあったんですが、一方でこうしたところにReproの「人の時間を無駄にしない」風土があるとも感じました。

人の特性に合わせてコミュニケーションをとることも意識しています。職種や性格、育ってきた環境などに応じて、人は異なる価値観やコミュニケーションのタイプを抱えています。それを察し、相手に合ったコミュニケーション方法を用いることで、スムーズな対話と仕事ができると思っています。


–やりがいを感じる場面、大変さを感じる場面はありますか。

他の方々と細かな連携、相談を重ねながら進める中で、プロダクトがいい方向へ進んだりカスタマーサクセスメンバーを支えることができたりすると嬉しいですね。一方で、そのコミュニケーションや関係性の中に大変さもあります。

CSEという仕事のやりがいと大変さは背中合わせに存在していると言えるかもしれません。

憧れた役者の道を諦め、エンジニアを志した転機

–入社理由と背景を教えてください。

一番最初にReproへの入社を考えた時、私はエンジニアになることを目指してプログミングスクールに通っていました。スカウトメールをいただいたことでReproを知り、三木との面談を通して強いエンジニアと働ける環境があることに興味を持ちました。

–エンジニアになることを考えたきっかけは何だったのでしょうか。

とある転機があり、より現実的に今後の将来や自分のキャリアのことを考えたことがきっかけでした。

私は中学生の頃学校に馴染めず、通うことが苦痛だった時期があったのですが、画面の向こう、舞台の上で活躍する役者の方々の姿に感動したことがあったんです。当時はまだ子どもでしたが、その姿からいろいろなことを教わった気がします。人に感動を与えられる仕事、人の想像力を掻き立てる力をもつ仕事として魅力を感じ、自分もその演者の1人になりたいと願い、高校時代からは芸能スクールに通っていました。


演者は、演じる際に赤の他人を自分の中に作り出します。役に対して「どうしてこういう人物になったのか」と想像をくり返し考えていくと、その先に浮かんでくるものがあります。それを演じる際の心構えや演じ方に踏まえていくことが、いわゆる役作りになります。演劇に携わってきた間は、さまざまな役に対し、何度もこの役作りと演じることを繰り返しました。

徐々にそれが役者としての当たり前になってきた頃、改めて気づいたこともありました。

“学校に馴染めなかった頃の自分は、「相手が自分のことをわかってくれない。もっと自分をわかってくれると思っていたのに…」と思っていたのではないか。心の中で相手に期待し、その通りにいかないことに不満や不安を感じていたのではないか”

このままではいけないと思い、普段のコミュニケーションにおいても相手の言葉の意図を汲み取るようになりました。いま振り返ると、私にとって変化と成長の機会の一つになっていたのかもしれません。


–役者としての道を断念したのは、なぜですか。

結局は、役者としての…純粋な「演じていたい」という気持ちだけでは限界があることを感じたんです。役者として食べていくには自分が演じたいものを演じ続けるだけでは難しいですし、習得した演劇の技術もお金になりにくいじゃないですか。

じゃあ何をしようかなと考えた時、ふと思い出したのは中学生の頃に携帯でCSSやHTMLを書いていたことでした。当時仲が良かったメンバーで「自分たちのHPを作りたいね」という話になり、調べながら見様見真似で作っていました。時代的にはインターネット上にクローズドな居場所、サークルのような空間を作れるようになり始めた頃です。自分たちが作ったサイトに集まり、友達同士で日記などを書きあうなどして楽しんでいました。

そうした技術であれば今後も仕事として成り立つし、自分の好きなことでもある。

改めて振り返った時、そう思いました。

–必ずしも「演劇」じゃなければいけないわけではなかったのですね。

そうですね。役者を目指したきっかけは、学校に馴染めなかった当時の私が感動や想像力を与えてもらったことであり、私もそんな影響を与えられる人物になりたいと思ったことでした。もしかしたら、それがたまたま俳優さんであり、演劇であったというだけで、同じことを期待できる役目であれば役者でなくてもよかったのかもしれません。

Reproへの入社の決め手は、「自分もビジネスにおいて、誰かに何かを与えられる人物になれる可能性があるんじゃないか。そのために成長できる環境だ」 と感じたこと。何かを成し遂げようとする情熱を抱えた人たちがいるのを感じ、とても魅力的だと思いました。

入社以来、まだまだ道半ばですが、情熱を抱えて働く先輩方とともに日々挑戦を続けています!

自分の可能性を開花させ、期待を与える存在に

–今後に向けて、目指す人物像や目標はありますか。

先ほどまでの間に何度か触れましたが、自分の可能性を信じ、開花させ、変革を起こせる存在、期待を与える存在を目標にしています!そのために、今はReproの提供価値や信頼を構築するために必要不可欠なCSEという役割を全うできる自分になろうと日々努めています。

今後のReproのためには、CSEがハイタッチな技術的フォローや深いテック的な課題解決への貢献ができるようになっていけるといいですね。さらに、ドキュメント類をアップデートし、ロータッチに提供できる価値を拡充することも重要でしょう。

その結果、個別のスキル差、チーム間の距離などが解消され、より一丸となって戦える組織になれると思います。

企画・取材・執筆=株式会社ユニーク
撮影 = 賀谷 友紀

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