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リクルートメントマーケティング連載第7回〜2020年に向けての3大トレンド〜

こんにちは、Wantedly Visitチームです!7回に渡ってお送りしてきた連載も最後になりますが、今日は2020年に向けての大きな採用トレンドについてまとめてます。

今、大きく3つのトレンドがおきています。

  1. 自動化
  2. データドリブン
  3. タレントプール

それぞれをみていきましょう。

1. 自動化

自動化は様々な領域で導入され、加速しています。物理的な自動化からパソコン上の自動化まで領域は様々ですが、人間がやっていたルーティンワークは機械に置き換えられています。

例えば倉庫や工場の自動化はもう十年以上前から進んでいます。日本の製造機械大手のファナックは既に、機械をつくる機械まで実現しています。同時に世の中の倉庫はどんどん機械によって置き換えられています。先行するAmazon Japanに対し、日本でも2017年にニトリが倉庫を自動化したのが話題になりました。

レジやウェイターなどの自動化も進んでいます。レジは無人コンビニが中国で登場したり、Amazonがアメリカでは無人ストア「Amazon Go」をスタート、日本でも今年に入ってパナソニックとファミリーマートが無人コンビニの実証実験を開始しました。

パナソニック自らがコンビニ運営に乗り出した「ファミリーマート佐江戸店」のここに注目
ファミリーマート、パナソニック、パナソニックシステムソリューションズジャパンの3社は4月2日、IoTを活用した次世代型コンビニエンスストアの実現に...
https://www.businessinsider.jp/post-188453

ホワイトカラーのデスクワークの世界でも自動化が凄まじいスピードで進んでいます。RPA(Robotic Process Automation)がそれにあたりますが、そこにOCRを組み合わせたりして、手書き申込書のデータ入力、電話の初回応答、日々の売上データ更新やクライアントへの広告レポート作成と送付など、複数のアプリケーションを横断した作業の自動化が進んでいます。

Google TrendでもRPAの認知度のアップは凄まじいですね。

参照:https://trends.google.co.jp/trends/explore?date=today%205-y&geo=JP&q=rpa

こういった流れは、「すべてを飲み込む」のが必然で、個別アプリケーションベースで自動化機能は進んでいます。リクルートメントマーケティング領域で考えられる自動化は、下記が考えられます。

  • リードジェネレーション・コンテンツ最適化の自動化
    • 複数のクリエイティブを自動生成して、クリック率などで最適化していく
  • リードナーチャリングの自動化
    • 候補者が最も転職意欲を持っていそうなタイミングに合わせて、適切な案内をpush通知やメールで送ってくれる(イベントの案内、選考の案内、メンバーとの会食の誘いなど)
  • 選考プロセスの自動化
    • 候補者とのやり取りはタイムリーなメッセージが重要になります。いつどんな返信を送るべきか、ある程度リマインドをしてくれたり、文章の候補を推薦(ここまでいくと機械学習領域ですが)してくれるようになるでしょう
  • 内定承諾から入社までの自動化
    • 契約書へのサインから入社までのTODOの案内メール、必要IDの送付などがすべて自動化すると思いますが、このあたりは既に実現している企業も多いと思います

人間がやるべき部分と、ロボットにやって貰うべき「誰がやっても同じようなルーティンワーク」の切り分けが非常に大事になっていきます。

2. データドリブン

DDDという言葉を知っていますか?Amazonが実践していることで知られている、「Data Driven Decision Making」で、データに基づいた意思決定のことです。テクノロジーが発達する前はデータの集計から加工、分析だけで大きな労力を要しましたが、今では簡単にデータを集計し、トレンドの発見までやってくれる便利な機能まで存在します。

企業のあらゆる側面はデータによって決められていくと思いますが、それをリクルートメントマーケティングにあてはめるとどうなるでしょうか。

まず、組織として「データ」を重視することが大事になります。なんとなく戦略を決めるのではなく、「ファンネルのここが数値的にボトルネックなのでこの施策をうち、経過観察して仮説通りに数値が戻るかを確認する」といったような指向性が必要になります。

ひと昔前であれば、採用は全て外の専門業者に外出ししている企業も多かったと思います。ところが最近はマーケティングと一緒で、採用の競争が激化する中、少なくとも戦略部分やコアな機能はインハウスで持つ企業が増えています。これまでは面接からのこのバージョンだけ追っていればよかったかもしれませんが、もっと上位のレイヤ「リードジェネレーションやリードナーチャリング」もインハウスで実施するようになると、全てのレイヤにおける数値が非常に大事になります。

例えば下記のようなデータが重要になります。


また、これらをアドホックで計測するのではなく、リアルタイムで確認できるダッシュボードの構築が重要です。

データ分析は答え合わせ

データドリブンで意思決定をする際に必要なのが、「データより前に仮説がある」ということです。データは無限にあるので、それをひたすら分析して何かのトレンドをみつけようとすると、大海原で一本の針をみつけようとする行為に近くなります。ひたすらデータ分析に時間を注いだけれど、特に成果は何も出ない、そういう状況が起こりがちです。それよりは、軽くでいいので「こうなのでは」と仮説を立て、それを検証するためにはどのようなデータが必要かを決める方が効率的に時間を使えます。

3. タレントプール

最後の「タレントプール」ですが、「タレント( Talent) = 候補者」の「プール(Pool)= 貯める」とります。これまでのように、母集団形成して、そこからフィルタリングをし、こぼれてしまった人はそのままリリースするのではなく、プールしていき、ナーチャリングの対象にしたり、タイミングがあうタイミングで再度アプローチをする方法論のことを指します。

人が圧倒的に仕事よりも多く、企業が買い手市場だった時はその都度良い人と会っていけばよかったですが、今は高齢化が原因で構造的に売り手市場です。そんな中、採用する度にプールを捨ててしまっている会社と、しっかりと毎年プールをためていく企業では雲泥の差が出ます。

例えば下記の具体例でみてみましょう

  • 毎年50名採用するのにエントリの母集団を2000名作ったとします
  • この2,000名のうち、書類選考通過が200名、うち面接を通るのが70名、うち内定承諾が50名
    • 2,000名から書類選考で漏れてしまった1800名の中には、経験年数が足らなかったりする人もいます
    • 面接に落ちてしまった130名の中にも、そのタイミングではスキルがマッチしなかったり、求める働き方が合わない人もいます
    • 内定承諾しなかった20名は、また違うタイミングで再度企業を受けてくれることもあるかもしれません
  • 上記の1800名、130名、20名を毎年プールしていくと、「タイミングさえ合えば」「経験さえ積んでくれれば」といった候補者が年間数百名はたまっていくかもしれません。競合と大きな差が出てきます。

以上、3つの大きなトレンドをみてきました。

今回をもって7回の連載は終了します。これまでお付き合いいただき有難うございました。

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バックナンバーはこちらからご確認いただけます。

  1. 採用に対するデジタルマーケティングの影響
  2. 自社を「知って貰う」方法 〜オンラインプレゼンス強化でリードジェネレーション〜
  3. 自社に「興味を持って貰う」方法 〜候補者と関係を育むリードナーチャリング〜
  4. リクルーティング 〜最新の採用事情〜
  5. 入社後に定着率を上げる方法 〜社員の成功でエンゲージメントを高める〜
  6. 変わる採用担当や人事のキャリア
  7. 2020年に向けての3大トレンド

それでは、7回に渡る連載にお付き合いいただき有難うございました!

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