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迷わず突き進んでいるように見える人ほど、実は見えない葛藤が多いもの。『#PR TIMESなひとたち』は、PR TIMESらしさってなんだろう? について、社員の挑戦や、努力の裏側、周囲からは見えづらい地道な一面に迫り、わたしたちの日常をお届けしていくコーナーです。
今回は、営業本部の釼持英里子さんにインタビュー。営業本部は2023年10月に開催された「2023年度上期社員総会」で、社内外にPR TIMESの価値を高めブランドを強化したチーム・プロジェクトに贈られるLead the Public/Social賞を受賞しました。
プレスリリース配信サービス「PR TIMES」の成長率が伸び悩むなど、大きな苦境に立たされていた営業本部。問題が山積みの苦しい状態からどのように挽回をしたのか、受賞スピーチとインタビュー内容をまとめます。
釼持 英里子(けんもち えりこ) PR TIMES 営業本部
大学卒業後、地方銀行に入行。個人・法人営業を経験した後、2020年にPR TIMESへ入社。幅広い業界のプレスリリースのアドバイス、配信までのサポートを実施。動画や発表会を活用した施策など効果的な情報発信について提案。直近ではPR TIMES初の地域限定CMを静岡県で実施した際のプロジェクトに参加。現在は営業サポート業務の責任者を担当しながら、ご利用中のお客様のサポートに従事。また、地元静岡を含む中部エリア担当として地域の皆さまの情報発信のサポートに注力。
一人ひとりが自己研鑽することで強い組織に
「営業が営業をしていないですよね」
── 営業本部の大規模な組織変更について
2022年の秋頃、営業本部は事業停滞やメンバーの退職などが続き、まさに崩れかけの状態でした。そこで、PR TIMESの肝ともいえるチームを立て直すべく、大きな組織変更が行われました。
営業本部長を兼任することになった代表取締役の山口さんが、キックオフの第一声で語ったのは「営業が営業をしていない」ということ。さらに、「ミッションや戦略を顧みず、作戦がない上に目標も機能していない。バリューから外れてルールが形骸化し、自らの強みも磨いていない。成長や成功の実感も乏しく、よいチームでもない」というフィードバックも受け、総じて「全然ダメな状態である」という事実を目の当たりにして、愕然としました。
── 与えられた新たな役割とは
山口さんからは、「インサイドチームの責任者をやれますか?」とチャレンジするきっかけをいただきました。ただ、正直なところ責任者という役割に対する漠然とした苦手意識を持っていたため、当初は「やりたくない」と思ったことを覚えています。
それでも「自分がやるしかない」という、まさに背水の陣の覚悟で、これまで経験したことがない役割を担うことを決意。ほかのメンバーもこれまで以上の役割と成果へのコミットを求められ、それぞれが覚悟を決めるキックオフとなりました。
長年続けてきた「顧客担当制」から「機能別分業制」への変更
── これまでの営業本部の業務
チーム編成が行われる以前は、新規契約から継続契約まですべてを一人の営業が担当する「顧客担当制」だったため、どうしても一日の大半が事務作業にならざるを得ませんでした。もちろん、どんな業務も大切に対応していましたが、一人で対応するには限度があり、日々の業務に追われて目標に向けた営業本来の活動が後回しになることも。
その結果、忙しくしているはずなのに手応えが感じられず、役に立っているのかわからない状態が続いていました。
── その状況を変えたきっかけ
最初の大きなきっかけは、長年続けてきた顧客担当制から、「機能別分業制」に変えたことだと思います。
これまで顧客ごとに一人で担っていた業務を分担し、事務面のほとんどを営業サポートメンバーで対応することにしたのです。その際、私はインサイドチームの責任者として、サポートメンバーに「営業サポートの幅を広げてほしい」とお願いしました。
もともと少数精鋭で、来月の対応もギリギリという多忙な状態で、さらに営業サポートの幅を広げてほしいと伝えたのです。当時のメンバーは一体どんな気持ちだったのだろうかと想像すると、今も苦しくなります。
── どのようにしてチームをひとつにしていったのか
「営業担当者が営業活動に注力できる」組織へと変わるためには、サポートメンバーの力が必要不可欠だったので、「なぜこの取り組みをするのか?」「これからはどう変わりたいのか?」という背景と目的をとにかく伝え続けました。
── サポートメンバーの反応
突然の方針変更に「急にそんなこと言われたって無理なものは無理」と諦めることもできたと思います。でも、メンバーからは「こうした方がより力になれるのでは?」と前向きな意見がたくさん出たんです。あるメンバーはレクチャーやフォローで力を発揮し、新しく加わったメンバーも驚くスピードで業務を吸収し始めました。補い合える、アイディアがたくさん出てくる、そんなチームになっていったことがとても嬉しかったです。
── 手がつけられていなかった課題からも目をそらさない
実際に業務を整備していくにあたっては、手がつけられていなかった課題や複雑な契約対応、中にはトラブルになってしまっていることもありました。でも、一つひとつの課題に粘り強く向き合うことで、今までは営業メンバーにしか解決できなかったことも、サポートメンバーで対応できるようになったのです。
同じ目標に向けて、苦しいことでも伝える
── ひとつの目標に向けて目線を合わせる
目指すべき姿をチーム全員が理解し、動き出すことができました。曖昧だった部分にルールを作り、自分たちの能力の足りない部分に目を向けるだけでなく、これまで見て見ぬふりをしてきた苦しい部分にもしっかりと向き合えたことは大きな変化だったと思います。
── チームで取り組んだ意識改革
営業本部が強い組織を目指して取り組んだのが、意識改革でした。「対応できることは、できる限り自分で対応しよう」「できていないから任せられない」「一人で抱えずにほかの人にも業務依頼してください」など、これまではハレーションを恐れて見て見ぬふりをしていたことも、目標達成のために向き合おうと決めたのです。これらの言葉を受け止める側も相当辛かったと思いますが目をそらさずに、各自がスキルや能力を鍛えるようになりました。
営業の基礎スキルを全員で学んで共通言語を作成したり、全員で事例を探し知識をシェアしたり、一人ひとりが苦手なことから目をそらさず、スキルや能力を鍛えていく。このような意識改革によって、受注数や提案の質と量の向上、過去最大規模のPRゼミの開催、ユーザー会の開始など、新たな挑戦へと繋がってきている手応えを感じています。
表彰を終えて
まだまだ道半ば。理想のチームを目指してさらに成長を
── 受賞後の変化
苦しい時期を今のメンバーと乗り越えてきたことと、社内の皆さんに支えられてきたということに対して改めて感謝の気持ちを感じ、身が引き締まる思いです。営業本部としては、やっとスタートラインに立った状態で、当日もお話しした通り、まだ目標に対して道半ばでやり切れていないことがたくさんあります。受賞を機に、チームとしても個人としても改めて自分が担う責任の重さを感じ、これまでよりも一層、皆がそれぞれの役割を果たそうと奮闘しているように感じます。
── これからの営業本部
各メンバーがそれぞれプロジェクトを担うことになり、いつもご利用いただいているお客様や新しく出会うお客様はもちろん、「PR TIMES」というサービス全体に対してや、一緒に働く社内のメンバーに対してなど、自分たちが接する相手や事象が広がり、担うべき業務や責任も増えてきていると感じます。とても大切なことだと信じられる目標であれば、苦しいことでも目を背けずにどんな時でも誠心誠意向き合えるチームにしていきたいと考えています。
── ここからは営業本部の各チームマネージャーにもこれからの営業本部についてお聞きしました。
チームX 吉田優さん
既存顧客の継続利用促進や、エンゲージメント向上施策が今後の「PR TIMES」の成長への鍵を握っていると考えています。
プレスリリース件数の成長率が2四半期連続で前四半期よりプラスかつ10%台をキープと成果に表れている状況ではありますが、各メンバーのスキルを考えると、営業としても、広報・PRパーソンとしてもまだまだ成長の余地があると感じています。
各自が自己研鑽に励みながら、ナレッジを共有し合い、当社をけん引するような存在を目指します。
チームY 柏木択斗さん
各メンバーが自己研鑽に励み、自身の能力と向き合うことができ始めています。次のフェーズはその能力をいかに実務に繋げていけるかです。考えて止まることなく、行動に起こしていきます。
まずは自分が行動を起こす。各メンバーにおいてもその場で決めて動く。その結果を受けて改善を繰り返すサイクルを常に回せるチームにしていきたいです。
また、営業本部内ではさまざまなプロジェクトが立ち上がっていますが、どれも重要だからプロジェクトとして存在しています。どれかのプロジェクトだけに力を入れるのではなく、すべてを少しずつでも前に進めていきます。
チームZ 小暮桃子さん
PR TIMESのすべての事業をけん引するチームにしていきたいです。現在は主幹サービスである「PR TIMES」を中心にした営業活動を担っています。「PR TIMES」の営業活動においてもまだまだ課題が山積しており伸びしろがたくさんある状態ですが、本来営業本部は「PR TIMES」以外にも当社が提供するあらゆるサービスを事業横断でご案内する役割の部門です。幅広いサービスをご案内できることは、お客様の課題解決とその先の成功に向けてより広いソリューションを提供できるようになることに繋がります。しかし現在の営業本部では幅広いサービスの事業責任を担えるだけの知見も行動も実績も足りません。メンバーそれぞれが営業担当としても、広報・PRパーソンとしてもさらに自己研鑽を重ね、今後「PR TIMES」以外のサービスについても事業成長の責任を担えるような組織に成長していきたいです。
── 釼持さん、営業本部の皆さん、今日は様々な質問にお答えいただきありがとうございました! 改めてLead the Public/Social賞の受賞、本当におめでとうございます。
※この記事は、2023年度上期社員総会での釼持英里子さんのLead the Public/Social賞受賞時のスピーチ、および後日社内で行われたインタビューを元に作成されました。