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コロナ禍で普及したリモートワーク。場所を問わず働くことができるようになった一方、雑談の機会が減り、社員間のコミュニケーションや関係構築に課題感を持つ企業は少なくありません。いざ施策を始めても、かえって社員に負担がかかったり、参加に積極的ではなかったり、うまくいかないケースもあるでしょう。
デジタルエージェンシーTAMには、社内コミュニケーションを活性化させる2つの取り組み、社内Twitterの「bunpou」と「社内ラジオ」があります。今回はそこで積極的に発信活動をしている、フロントエンドエンジニアの「堂寺志門さん」と社内システムエンジニアの「中村眞友美さん」にお話を伺いました。
印象的だったのは、お二人がそれぞれの取り組みを「施策」と捉えておらず、心底楽しそうに取り組んでいたこと。bunpouと社内ラジオはどのように始まり、社内にどのような変化が生まれたのか。お二人がそこまで楽しめる秘訣とは? 裏話から今後の展望までを伺いました。
株式会社TAM フロントエンドエンジニア 堂寺志門
学生時代からインターン経験などを経て、2019年フロントエンドエンジニアとしてTAMに新卒入社。小規模なLP制作などから経験を積み、今は大手企業のWebサイトやWebアプリ開発まで担当。プライベートではYouTubeでゲーム配信活動もしている。
株式会社TAM 社内SE 中村眞友美
エンジニアとして数社経験した後、2018年にTAMに入社。勤怠管理や経理などの社内ツールの開発保守運用やネットワーク管理、サーバ管理、ヘルプデスク的業務も少々。ヨガや瞑想をこよなく愛すヨギ。アロマテラピーやアーユルヴェーダ、タロット、占星術等も学びを深めている。
好きなことを呟ける「bunpou」と給湯室の雑談がコンセプトの「社内ラジオ」
——まずは「bunpou」について教えてください。社内Twitterのようなものだと伺いましたが、どんなことを呟かれているんですか?
堂寺志門(以下、堂寺):bunpouとは、「日報」ならぬ「分報」のこと。Slack上に自分の名前のbunpouチャンネルを作って、そこで好きなことを呟くことができます。何を呟いても許される「自分の庭」のようなものですね。僕はアニメやゲームが好きなので、その感想を呟くことが多いです。Twitterとの違いは、チャンネルが一人ずつ分かれていること。参加しないと投稿は見れないし、ミュートもできます。個人ブログを覗き合っている感覚に近いですね。
中村眞友美(以下、中村):私は社内SEをしているので、システムのテスト通知を送る場所としてときどき使っています。それ以外では、たまに趣味の馬の画像を載せたりも。ただ、根っからのお喋りなので、人のチャンネルにはあまり入らないようにしています。でないと、つい喋りすぎちゃうので……(笑)。
——bunpouの使い方は人それぞれなんですね。続いて社内ラジオについて教えていただけますか?
堂寺:社内ラジオのコンセプトは「給湯室で交わされる何気ない雑談」で、番組名は『910FM(キュートーエフエム)』です。
堂寺:僕が関わり始めたのは、2022年の4月頃。当時は編集スタイルで、動画編集経験があったため立候補して参加しました。2022年頭あたりから主導していた方が忙しくなり、呼びかけが減り、実質休止状態になっていました。そこで、「編集を入れずに生配信でやってみてはどうか?」と提案し、自然と自分が主導して今の形になりました。日頃、YouTuberとしてゲーム実況の生配信をしているので、その経験や環境も活かせると思ったんです。
中村:私は2022年の初め頃から運営に関わり始めました。コロナ以前は、よくオフィスで人をつかまえて話しかけて、仕事の困りごとを相談したり雑談したりしていたんですが、リモートワークだとなかなかできなくて。減ってしまったコミュニケーションを補うために、社内ラジオをやろうと思ったんです。活動が活発になったのは2022年の秋頃からですね。
——どんな内容を配信していますか?
中村:回によって違いますが、私と堂寺くんで好きなテーマをお喋りしたり、ゲストを呼んで部署や仕事のことを聞いてみたりしています。基本は生配信ですが、すごくこだわった編集版を作成することもあります。
堂寺:前回の「少女漫画について語る会」はすごかったですね(笑)。
中村:少女漫画好きな人たちを大勢集めてわいわいと話したんですが、すごく盛り上がって。録画した映像に当時のアニメ主題歌を挿入するなど、編集にも力が入りました。「第2回をやるなら私も出たい!」と声をかけてもらって、すごく嬉しかったです。
bunpouをきっかけに自己開示。まわりにも徐々に良い影響が
——2つの施策をやってみて、ご自身や周囲にどんな良い変化がありましたか?まずは、bunpouについて教えてください。
堂寺:僕はbunpouを使うようになって、素直な気持ちをまわりに共有できるようになりました。元々、Twitterではなんでも思ったことを発信するタイプなのですが、リアルな場では人見知り。知らない人とは話せないし、対面のコミュニケーションも苦手で、入社して数年はうまく自己開示できずにいたんです。仕事の負荷も一人で抱え込んでしまうし、相談するタイミングを逃して迷惑をかけることもありました。
そんな僕が、社内の人も見ているbunpouで本音を呟けるようになったのは、「知念さん」という先輩エンジニアのおかげ。いつも仕事の面倒を見てくれて、なんでも相談を聞いてくれる知念さんと関わるなかで、TAMには寛容な人ばかりだと安心感を得られたんです。「ありのままをさらけ出しても許される」「マイナスに受け止める人はいない」と思えたからこそ、積極的にbunpouでも気持ちを発信するようになりました。
今では、ポジティブなこともネガティブなことも、感情を自分の中に溜め込まずに発信するようにしています。そうすることで、僕自身は気が楽になる。他の人にも「こんなこと呟いてもいいんだ」と思ってもらえていたらいいなと思います。実際、自分がどこまで影響しているかは分かりませんが、素直な感情を共有してくれる人も増えているんです。
中村:bunpouは「メンバーのことをより深く知れるツール」です。日頃よく話している私も、堂寺くんのbunpouを見て「そんなこと考えてるんだ」と気づかされることがたくさんあるんです。何を考えてるのか分からないと、悩んでいてもまわりが気づけないこともありますよね。自己開示できるのは、本人からしても、周囲の人からしてもすごく良いことだと思います。
堂寺:僕の発信を見て、コメントやリアクションをくれる人もいます。そこからリアルな場での会話につながったり、趣味の話が発展することもあるんです。とはいえ、bunpouはTwitterと同じように向き不向きがあります。全員が僕みたいにオープンになればいいとは思っていません。目的によって使い方を選べることが大事かなと思います。
——bunpouが、それぞれのペースに合わせて自己開示を促すツールになっているようですね。社内ラジオによる良い変化は感じていますか?
堂寺:大々的にやっているというよりも、隅っこで好き勝手にやっていて、聴きたい人だけが聴いているので、まだそれほど大きな変化にはつながっていません。ただ、出演してくれるゲストとの仲は深まりました。普段、仕事で関わりのないメンバーと喋れる機会はほとんどないので、ラジオで新しい人と出会えるのはすごく新鮮。そこで仲良くなって、その後bunpouで会話をしたり、リアルな場で話すようになったりするんです。
中村:こんなに職種やチームの垣根を超えたコミュニケーションが取れる機会ってあまりないと思います。しかも、仕事だけじゃなくて趣味や好きなことを話すので、親近感も湧きやすい。ラジオがきっかけになって、人と人がつながったら面白いなと思っています。
あえて「施策」と捉えずに楽しむことが、継続の鍵
——お二人が自発的に取り組まれている様子が伝わってきます。社内施策は「継続」も大事な要素だと思います。お二人のように楽しく続けられる秘訣はなんですか?
堂寺:大前提として、僕らはbunpouも社内ラジオも「会社の施策」とは思っていないんです。あくまで仕事の息抜きとして、趣味のような気持ちでやるから続けられているんだと思います。TAMの「管理することなく、良い意味で放っておいてくれるカルチャー」はありがたいですね。最初から数値的な目標を置いたり、成果の説明責任があったりするわけではないので、楽しみながら続けられています。
——気軽にできるとはいえ、ラジオの企画を考えたりはしないといけないですよね。
中村:思いつきで話すことも多いです(笑)。あとは、bunpouの投稿を見ながら話したい人を探し、その人に合わせてテーマを設定することもあります。最近は、株やお金についてよく発信しているメンバーを見つけたので、ゲストに呼んで話してもらおうかと考えています。
堂寺:あまり型を決めずに、30分の中で好きにお喋りする。そのくらいの温度感が、聴いてる人にとっても心地良いんだと思います。立派な志を持っているわけではありませんが、あえて施策っぽくせず自由にできることが、一番のポイントです。
——やる人自身が楽しむことは大事ですね。では最後に、今後の目標ややってみたい企画を教えてください。
中村:ラジオではロケに行ってみたいです。いつもは東京オフィスで働いている堂寺くんが大阪オフィスを訪問するロケとか、ロッククライミングを体験するロケなど、リアルな場に出向く企画も面白そう。
また、TAMにたくさん存在する音楽や美術、ゲームなどの趣味を一緒に楽しむ「クラブ活動」を紹介する企画もやりたいです。自分と同じ趣味の人を見つけられたり、他の人の好きなことを知れたり、メンバー同士が仕事以外のテーマでつながるきっかけになれるかもしれません。ラジオで取り上げたいと思えるネタは尽きませんね。
堂寺:そうやっていろんな展望を考えると、社内ラジオにしておくのはもったいない気もしてきますね。社内だけではなく、社外にも発信することで、採用にも役立てられるのかもしれません。ただ、社外に出すとなると、使える音源が限られてくるなどの制限が発生しそう。社内限定版と社外公開版の両方を作るなど、バランスを模索しながら、続けていきたいと思います。
[取材] 佐藤紹史 [編集] 岡徳之 [撮影] 蔡昀儒