※このnoteは上司である人事責任者徳山から見た、新卒受け入れ~新卒1号の小平と共に成長してきた2年間の記録を綴ったものです。
▼新卒1人目小平佳鈴の軌跡noteはこちら!
突然の新卒応募
私は2020年7月にクラダシにジョインしました。
当時はまだ社員10人にも満たない小さな会社で、本当にほぼゼロから組織づくりをスタートしました。
事業戦略の言語化と、組織戦略への接続、採用の開始と人事制度の策定、就業規則の改定、評価の運用開始、オフィス移転など、最初の3ヶ月だけでももりだくさんな日々でした。
採用においてはまずは中途採用のみに限定して事業拡大を目指していました。
そんな折、代表メールアドレスに、新卒採用希望のメールが届きます。しかも、『前に問い合わせたのに返事がないので再度送りました』というメッセージつきで、社内のメンバーから早く対応すべきだと指摘されて慌てたのを覚えています。
とはいえ、まだ本当に小さな小さな組織で、人を育てるような組織能力は持ち合わせていなかったので、採用するつもりはありませんでした。ただ文面から滲み出る熱意に対し、きちんと対話して説明すべきだと思い、オンラインで面談することにしました。
面談の冒頭にて新卒採用は実施していない旨を説明しつつ、興味を持ってくれた理由を聞いてみました。中学生からフードロスや飢餓飢饉に興味を持ち始めたこと、勉強を通じてより理解を深めるために台湾の大学に進学したこと、不慣れな生活に苦労しながらも最終的には楽しんでいたこと。
話してみればすぐに、ポテンシャルに満ち溢れた人だと理解しました。前言撤回してすぐに採用すべきだと思いましたが、育成環境がないことは変わりません。まずはインターンとして入ってもらい、本当にこんな環境でいいのか見極めてもらおうと考え、面談を中座して現CEOの河村に相談し、すぐに小平に提案してみました。その場でOKの回答をもらい、意思決定力の強さにまた頼もしく思ったのを覚えています。
インターンでのジョインから社員へ
インターン開始時は事業開発とコンテンツマーケティングの部署に配属しました。私の前職の同僚でインターン生の育成経験が豊富な社員がいたことが、最大の理由でした。
インターン開始当初は、(今では想像もできないですが笑)大人しく、物静かな印象が強かったです。ただ持ち前の負けず嫌いと、丁寧な姿勢と、オーナーシップを持って推進しようとする意思の強さは当時からすでに頭角を現していました。
インターンとして1ヶ月もしない段階で、『この人はちゃんと自分で自分を育てられる人だ』と確信し、経営陣と相談して社員採用を決めることとなりました。
小平の特徴の1つとして、闘志を内に秘める傾向にあります。相互理解が深まる前は、何を考えているか分からないことも多く、でも感情が表情には出やすいので笑、どうやったら本音を引き出せるか腐心していました。
また、納得いかないことに対しては徹底して腰が重くなるので笑、そこは個人的には苦労しました。
大きく羽ばたく兆しは、専属で広報の役割を担ってもらった頃だと思っています。先輩社員の退職という、決してポジティブではない異動ではありましたが、広報として会社の顔として、最後の砦である役割が小平の性格にフィットしたのだと解釈しています。
数々の取材対応を、無茶ぶりに応えながら乗り切ってくれたことは、本当に感謝していますし、みるみる成長していく様は頼もしい限りでした。
一方で最初の大きな挫折はテレビ局からの取材依頼への初動対応だったのではないかと思います。ありがたいことに多くの取材依頼のお問い合わせをいただくのですが、その時点では出演が確定しているわけではないことが多く、その最初の問い合わせ対応の中で、いかに先方の企画内容を即座に理解し、情報を提供できるか、取材可能な画を提案できるか、が大きな鍵になります。
私の人材育成方針として、仕事はどんどんチャレンジさせて、時に失敗を通じて学ぶことが、非連続な成長につながると信じています。なのでテレビ取材の初期対応を本人からの申し出で『自分に任せてくれ』と言われた時は嬉しかったですし、実際に任せてみました。
しかし、なかなか思うようにいかないこともあり、せっかく興味を持っていただけたのに企画が成立しなかったり、フードロス関連の別会社に企画が流れてしまうようなこともありました。
当時は、(これも今では考えられませんが笑)なかなか融通がきかず、聞かれたことへの回答に留まってしまい、先方のニーズを理解して提案するということが苦手なようでした。
私や別の社員がどういう話し方をするのかをスピーカーホンで横で聞いてメモし、一つ一つ自分のものにしていきました。
こうしてきちんと立ち止まって内省して経験を積み重ねていけるのも、小平の強みの一つだと思っています(チームで振り返って決めた物事を私が忘れていると怒られるので、必死です笑)
「広義の広報」を通じた急成長
いわゆる広報業務と同時に、広義の広報としてクラダシ基金の運営や自治体との連携についても担当してもらうようになりました。こちらもまずは見よう見まねから始まり、当初は小平らしさはあまり出ていない状況だったと思います。納得いかないことが多かったのかもしれません笑
ただ段々と『この提携の意義は何か』と投げかけてくれたり、『もっとこういう内容にしないとクラダシとして取り組む価値が薄いのではないか』と提案してくれるようになりました。
当初は代表の関藤や私が提携の対話を進め、実務部分で小平にパスするということもありましたが、最初から最後まで小平が推進していくまでになりました。もちろん自治体や各企業の方々に大変にお世話になったおかげですが、ステークホルダーの課題を理解しながら協力しあって進めるということが身についていったと思います。
そのことを通じて、事業としてサステナブルに取り組みを続けるためのリソース投下判断の大事さ、Whyから考える意義づけと関係者のコンセンサス、そして担当者が当事者として誰よりも考え尽くすことが最も重要であるということを、特に丁寧に伝えてきたつもりです。なかなか納得してもらえないことも多く笑、一方で小平の正義感は筋が通っていることがほとんどなので、私自身がハッと気づかされたり、とても成長させてもらっています。
その考え方の価値観を強く信頼しているのと、忖度なく考えをぶつけてもらえるようになったので、今では私が小平を頼って相談することのほうが多いのではないかと思います。
これからへの期待
着実にものごとを遂行していったり、細部にいたるまで矛盾点を整えるのは全社の中でもかなり高いレベルにあると思います。言語能力も高いので、そういう意味でも広報の仕事は向いているのだと思います。
一方で、「自分がビジョンを描き戦略戦術にまで落として実行すること」、「良い意味で人に頼り、大きく物事を推進していくこと」が比較的苦手で、長きにわたって開発テーマに居座っています。もちろんその2点においてもこの2年間だけで劇的に変化しました。少なくとも緊張して固まっていた上京したてのインターン時代とは雲泥の差だと思います。
ただ、彼女自身も自らの可能性を把握しきれていないと思うので、どう人生を歩んでいくのかわかりませんが、私としては将来の日本を代表する大きな人に育ってほしいと願っていて、故に常に高い期待値で対峙するようにしています。
そのことが本人を混乱させたり不安にさせたりすることがあるようなので反省しつつですが、信念は曲げずに向き合いたいと思っています。
もっともっと仕事を楽しんでもらい、アクセル全開で成長し続けられる環境を創り続けるべく、私自身も必死に事業と組織づくりに向き合う日々です。
社会人経験が無い新卒を採用するということには大きな責任が伴うと思っています。組織能力が整っていないクラダシにおいて、新卒入社で活躍人材が育ってくれたのは大きな自信になりましたし、組織全体において大きな活力だと思います。そして遅ればせながら23新卒、24新卒の採用をついに会社としてオープンしました。
こんなクラダシで活躍する前例となりたい方、ぜひお会いしましょう。
クラダシでは一緒に働くメンバーを募集しています!
ご興味がある方は、ぜひ気軽にご連絡ください!