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悶々とした気持ちと向き合った4年間──それが成長だったと気がついた

2019年、新卒でfreeeに入社した佐久間 希。マーケティング・インサイドセールス・「freee登記」のリリース担当と、大きく3つの業務に携わってきました。これまで歩んできた佐久間のfreeeでのキャリア、心境の変化を紹介します。

ベンチャー気質と心地良い環境、可能性を感じてfreeeに入社した

(▲freeeの新卒合宿でアスレチックに挑戦)

大学は商学部に進学した佐久間。大学3年生になると就職活動に向けて動き始めます。

佐久間 「就職活動を始めるにあたって、業界や会社の規模感を絞るために、ベンチャーから大手まで多くのインターンに参加しました。大手不動産業界やメガバンクのインターンに参加したときには、あまり自分がやる意味を見出せませんでした。

一方で、ベンチャーのインターンは裁量があり、自分の介在価値のようなものを感じられました。

その体験から就職活動はベンチャー気質のある企業に絞ることにしたんです」

佐久間とfreeeとの出会いは、友人からの紹介でした。

佐久間 「サマーインターンに参加した友人から『freeeって会社、おもしろかったよ!』と聞いて、興味が湧いたんです。

就職活動を進めていたものの、ベンチャーの中での判断軸が定まらず、ピンとくる企業を探していたんです。うまく面接が進んでいた企業もありましたが、もっと選択肢がほしいと思っていました。

そこで友人にfreeeの採用の方に紹介してもらって、話を聞いて、面接を受けました」

最終的に、3社から内定をもらった佐久間。freeeに決めた理由と、面接での印象を語ります。

佐久間「freeeに決めたのは、面接で喋った人がみんな心の底から思っていることや感じていることを話してくれているなと直感的に感じたからです。

いろいろな会社の面接を受けましたが、どこも自分がその会社で楽しく働くイメージが持てなかったんです。一方、freeeの面接では、面接官が一方的に話すのではなく、きちんと私にベクトルを向けて話してくれていましたね。

この環境で、この人たちとなら、伸び伸びと働くことができそうだな、と思えました」

佐久間が働く環境を重視しているのには理由があります。

佐久間「中高一貫校で育ったので、部活などで、6年間同じコミュニティに所属していました。そこで関係性が強く、互いを尊重できるチームに居ることの心地良さを知っていたんです。長時間過ごすなら、そのような心地良いと思える場所でないと頑張れないなという気持ちもありました。

大切なのは何をしているかよりも、どういう人がいて、どんな雰囲気で働いているかということでした。freeeはまったく堅苦しくなく、カジュアルでアットホームな職場環境が面接やオフィスから垣間見られたのが良かったです」

確かに得た成長実感。しかし錯覚だと気がついた

(▲2021年2月、佐久間が仕掛けた確定申告のキャンペーンのバナー)

2019年4月、freeeに入社した佐久間。新卒研修が終わり、配属されたのはモバイルマーケティングチームでした。

佐久間 「自分の特性がわからなかったので、配属の希望は出しませんでした。同期はセールス配属が多かったので、私も同じだと思っていたところ、マーケティングに配属されて意外でした。

担当することになったのは、個人事業主向けの『freee会計』のモバイルアプリのマーケティングでした。当時のfreeeは上場前の忙しい時期で、新卒研修も短く、入社2週間後にはもう実務をしていましたね(笑)」

個人事業主向けのチームはセールスが居ないので、マーケティングだけで認知から課金まで達成することが求められました。

佐久間 「freeeを知らない人、freeeのアプリをダウンロードしたけれど未登録の人、登録はしたけれど未課金の人など、ユーザーの状況に合わせた幅広い施策を考えていました。

最初はPMやモバイルエンジニアと、改善ポイントを話し合い、わからないなりにアイデアを出して、実装をお願いしていました」

佐久間はそこで初めての壁に突き当たり、会議の場を凍らせたと言います。

佐久間 「何も理解していない中で、あれやりたいこれやりたいと、ロジックなしにアイデアをぽんぽん出しました。プロダクトの仕様でどこがどうつながっているのか、それを改善するとユーザーにとってどんな価値があるのか、その価値は優先順位が高いものなのか、何も意識せずに発言していたんです。

開発の人を困らせた結果、場が凍ったり、別の会議では論破されたりすることもありました(笑)。寝たら忘れる性格なので引きずることはなかったですが、その場では凹みましたね。

それから当時PMの方がきちんと向き合ってくれて、何を意識して依頼しないといけないか教えてもらい、それ以後、何かあったら相談するようにしました。数値的な観点、価値的な観点を含めて意見を伝えること、職種や部署の違う人を巻き込んでいくことの基礎ができた気がします」

一つ解決しても、また新たな壁が現れます。佐久間は悶々とした気持ちを抱えたまま、2年目を迎えました。

佐久間 「当時はできるようになることと、慣れることを混同しがちでしたね。

分析ツールの使い方もわからない状態で入社し、使えるようになった。依頼の仕方やミーティングの位置付けについて理解した。そうやってできることが増えていくと成長実感を得ることはできましたが、1年経ったころにマーケターとして成長できたと胸を張って言えるレベルには達していないことに気づきました」

悶々とした気持ちを抱えたまま、セールスへ異動

(▲セールス時代のメンバーと)

苦い思いをした佐久間は、マーケターとして成長するために2年目も個人事業部のマーケターとして挑戦を続けることにしました。

佐久間 「もう1年やったら、何か掴めるんじゃないか。そんな気持ちでしたね」

しかし結局、納得するような答えは出せませんでした。

佐久間 「理想の仕事の進め方は、『freee会計』がユーザーや世の中にとってどういう存在でありたいかという大きな世界観があって、それをもとに『中長期的にはこのストーリーでやっていこう』と逆算して施策を決めていく方法です。

しかし私の場合『こうしたら課金率が上がるかも!?』という発想で、短期的な施策を打ってしまっていました。その結果、目標数値の達成はできていたけれど、施策同士の相乗効果が生まれるものではなく、大きなムーブメントを作り出せなかった。

目の前のことに全力で取り組んでいたからこそ、逸脱はしないけれど、何か変革をもたらすような突き抜けた成果も出ませんでした」

2021年、3年目になった佐久間は、インサイドセールスへ異動することになりました。

佐久間 「停滞していたので『異動した方がいいな』と心のどこかで思っていた矢先、話をもらえたので快諾しました」

新しいチャネルを開拓することをミッションとした小規模法人向けのセールスチームにアサインされ、freeeのことを知らないお客さんをメインに、新規営業を担当することになりました。

佐久間 「当時新卒だった21卒のメンバーと2人チームになり、freeeのプロダクトの基本的なオンボーディング方法をキャッチアップした後、コミュニケーションを取りながら業務にあたりました。

freeeの認知が低い顧客をターゲットにしたセールスは、今までfreeeとして注力してこなかった領域だったこともあり、成功事例もなく、自分たちでどのように攻略していくか考える必要がありました。最初はなかなかうまくいかなかったけれど、試行錯誤を重ねました。

もともとマーケティングで顧客分類の経験があったこと、セールス未経験だったので、バイアスなしで1からできることを期待されてのアサインだったと後で聞きました」

佐久間がセールスに抱いていたイメージと、実際の体験とでは大きな乖離がありました。

佐久間 「自分を過信していた部分があって、freeeのプロダクトの使い方もわかっていたし、マーケティング時代のユーザーインタビューもうまくいっていたし、話をすればすぐに売れると思っていました。

しかし全然うまくいきませんでした。

原因は売ろうとしてしまっていたことです。お客様への最適な提案ではなく、『freeeはこんなにすごい!』というような押し売りをしてしまっていました。課題の本質を解決するような提案が必要だったんです。

それから提案の仕方を変えることで、少しずつ成果が出始めました。セールスへの異動は学びしかなかったですね」

悶々とした気持ちとの付き合い方が上手くなった

セールスへ異動して1年、チームのメンバーは6人に拡大し、最後の3カ月間、佐久間はジャーマネ(※)として進捗管理やメンバーの評価も行いました。

※マネージャーのこと。freeeでは単にメンバーの上に立つ者のことではなく、“タレント”であるfreeeのメンバーを叱咤激励し、成長・活躍をサポートする役割だと考え、ジャーマネと呼んでいる

セールス時代に感じたやりがいについて、マーケティング時代と比較して語ります。

佐久間 「マーケティング時代は、確定申告期には1日に数百人がサインアップしてくれたこともあったけれど、当時の私のレベル感では画面の向こうの相手を想像するまでに至らず、単なる数字に見えてしまっていました。

一方、セールスでは一対一のアプローチだったこともあり、お客さんの喜びがダイレクトに伝わってきました。『私の言葉で買ってくれた!』と、心を動かした実感もあり、やりがいを感じられました」

2022年7月になると、再び佐久間の新しい挑戦が始まりました。新プロダクト(freee登記)のリリース前、開発以外のすべてを丸ごと任されることになりました。

佐久間 「『freee登記』は会社設立後、会社の住所や役員に変更点があった場合、法務局への申請書類を簡単に作成できるプロダクトです。リリースまで2カ月という段階で、事業本部長直下で1人で任されることになりました。

マーケティングとセールスの経験から、プロダクトリリースに対して何が必要かはすべて把握していたので、データの取得方法の決定・ランディングページの作成・広告の運用などについて、やるべきことを整理し、いろいろなチームをまわって説明しました。

リリースには無事に間に合い、リリース後はユーザーを増やすことを目標に施策を打ちました」

さらに佐久間は2023年1月、再びマーケティングに異動し、新たなチャレンジを続けています。

入社して4年間、1年目に抱いたような悶々とした気持ちが、佐久間の心の中で形を変えながら存在し続けていました。

佐久間 「悶々とした気持ちは消えないけれど、それは悪いものではないと思えると同時に、上手く付き合えるようになってきました。思い返せば、難しい課題も1つずつクリアしてきているし、クリアしたらスキルも上がるし、仕事ってそういうものだなって気がついたんだと思います。

ほぼ毎年与えられる課題のレベルが上がり、うまくいかずに悩んで、達成したらまた難しい課題が来ての繰り返しですね。今まで深く考えず、とりあえず手を動かしてきたけれど、まだまだ修行中だと思うことで気が晴れました」

最後に佐久間がこれからの目標を語ります。

佐久間 「今は、目の前のことを全力でやって結果を出すということを重要視している段階です。

いろいろな経験の掛け合わせをキャリアの強みに、チャレンジできることは事業部や職種に関係なく、挑戦していきたいです。そういうことを自由にやらせてくれるfreeeの環境はありがたいですね。

目の前の目標は、大きな事業のストーリーを描けるようになることです。再現性を持たせることによってプロダクトや事業部の将来を見据えて戦略を立てられるようになるので、一緒に実現してくれる人たちと大きいことができるようになりたいですね。

『みんなで共感して、同じ方向を向いて全力でやるぞ!』っていう組織が好きなので、熱量が高い組織で先頭に立って引っ張っていけるような人物になりたいです」
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