エーピーコミュニケーションズ(以下、APC)には、エンジニアがエンジニアであり続けるための「キャリアパス」があります。
今回、紹介するのは「プロジェクトマネジメント職(以下、PM職)」です。APCがSIerとして今以上に大規模な案件の獲得を目指し、プロジェクトマネジメントが出来る人材の育成を目的として設定した職種になります。案件受注から完遂をミッションとし、お客様の要求に誠実に向き合い、管理職をはじめとした他職種と連携しながら売上・利益向上を目指します。
技術力を持って社内外のエンジニアから一目置かれる存在を目指すプロフェッショナル職を経験した後、PM職へとキャリア転向した溝内に「この職を選んだ理由」「仕事のやりがい」「今後の展望」について聞きました。
APCのキャリアパス制度設立の背景や概要は以下でもご紹介しています。ぜひこちらもご覧ください。
APCだから叶う、エンジニアがエンジニアであり続けるキャリアパス
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溝内 崇(みぞうち たかし) プロジェクトマネジメント職
在学中は知能情報システム学科にて、プログラムやコンパイラを学ぶ。卒業後、SIerに入社。ネット回線のコールセンターにて電話対応・障害対応などのオペレーションを経て、運用業務全体を管理。2014年、APCに入社。2018年に総合職から「プロフェッショナル職」へ職種を変更。高い技術力を持ったエンジニアとして、社内外で活躍する。2020年に「プロジェクトマネジメント職へ」とキャリア転向。日々、お客様満足の向上の為に全力を尽くしている。
—— 現在の業務内容について簡単に教えてください。
所属しているiTOC事業部 BzD部 ACTでは、自動化ツール「Ansible」を活用したITインフラ自動化に加え、顧客の体制構築支援におけるソリューション提供を行っています。私はそのPM職として、プロジェクト全体管理を担当。具体的には、お客様とサービス内容の説明から要望のヒアリングや要件定義までを行い、サービス提供に向けて全体のスケジュール管理、各メンバーの業務進捗の管理などの役割を担っています。
—— 溝内さんがPM職を選んだ理由を教えてください。
自分の強みが最大限に活かせるのがPM職だと感じたからです。
私のキャリアのスタートは、コールセンターのオペレーターです。トラブル対応の窓口として、最後まで問題を解決していくのが仕事でした。その後、APCではエンジニアとしてシステム運用・構築の経験を積み、プロフェッショナル職に就いていた時期もありました。そんな中、改めて自分の強みを見直す機会が訪れました。
上司とキャリア面談を行う中で、上司から「溝内さんの仕事に対する“愚直さ”は、PM職で活かせると思う」という言葉をもらいました。さらに当時、プロジェクト管理のような業務を担当していて、自分なりにプロジェクトを円滑に進められているという手ごたえを感じていたことも後押しとなり、PM職へのキャリア転向を決めました。
—— 溝内さんの“愚直さ”というのは?
私なりの理解では、目の前の仕事に対して、省略したり、楽をしようとしたりせず、逃げずにまっすぐ一歩ずつ進む力ではないかと思っています。
PM職の最大のミッションは、顧客のためのプロジェクトを推進することです。言葉でいうとシンプルですが、実際の現場では粒度は違えど様々な問題が発生します。その一つひとつを整理して、ときには顧客と交渉しながら、解決していかなければなりません。コツコツと地味な業務に諦めず向き合い、着実に前に進めていく。そんな泥臭いとも言える仕事が、自分の特性に合っていたように思います。
——PM職の仕事の魅力や醍醐味について教えてください。
醍醐味だと感じるのは、丁寧なコミュニケーションによって顧客の本当に課題を解決できたときです。
顧客ごとに異なる、複雑に絡み合った業務プロセスをしっかりと理解し、できる限りシンプルに紐解く。課題を明確にし、そしてAPCが持っている技術力を活用して解決できたときは、何よりも喜びを感じます。
その上で、私が大事にしているのは、顧客とのコミュニケーションです。例えば、プロジェクトがスタートした際は、いきなり技術提案を行うのではなく、色々なステークホルダーと話をしながら、業務フローを細かくヒアリングしていきます。例えば、運用担当者に「現在、やりにくいと感じていること」「こうだったらいいのにと思うこと」を丁寧に聞かせてもらいながら、改善ポイントを把握しています。
少し極端な言い方かもしれませんが、お客様からの要望をそのままシステムに反映させて提供しても、真の価値を生み出すとは限らないんです。その会社の業務プロセスに合ったものを提供することが、本当に喜ばれるサービスだと思っていますね。
——一方で、仕事の厳しさはどのようなことでしょうか。
一番は、思った通りには進まないことでしょうか。スケジュールを立てて進めてみるものの、その通りに進んだことはほとんどありません(苦笑)。“問題は起きるもの”ぐらいの気持ちで取り組めると良いのかもしれません。
そして、私は自分で抱え込みすぎないように注意しています。もちろん自分で進めようと頑張ることも大事ですが、上司やチームのエンジニアに相談することで物事がクリアになったり、解決の糸口が見つかったりした経験が何度もあるんです。自分でなんとかしなければと気負いすぎず、情報をオープンにして、周りに頼ることもPM職にとって大切なスキルだと思います。
—— 今後注力していきたいことは何ですか?
現在はお客様のITインフラ自動化推進に対して請負やクライアントワークで支援することが中心ですが、将来的にはもっと上流から入り、課題解決に向けたグランドデザインから携われたらと考えています。依頼された課題に対応するだけでなく、「このゴールに対してまずはここから着手していきましょう」、「この課題を解決するためにはこの技術を活用していきましょう」……といった提案ができる。IT投資の方向性や企業システムの構築の計画から頼られる、そんな存在を目指していきたいと思います。
それによって、APCのPM職の業務の幅が大きく広がり、これまで以上に魅力的な仕事へと変革させていけると考えています。
——最後に、PM職に興味関心がある方にメッセージをお願いします。
「プロジェクト全体の管理」と聞くと、エンジニアリングの豊富な知識がないと難しい、コミュニケーション力が高くないとできないと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。それよりも大事なのは、最後までやり遂げる力です。そこに対して達成感を感じる方に向いている仕事だと思っています。
実際に私自身のキャリアを振り返ってみても、ベースとなっているのはコールセンターでトラブル対応をしていたときの経験なんです。当時はお客様から「問題が起きた」と連絡をもらっても、自分で調査や改修することはできず、歯がゆい思いをしていました。ですから、今はPM職として最初から最後まで課題に向き合えるのはすごく幸せだと感じています。技術にしてもコミュニケーションにしても、チームの仲間に頼りながら、少しずつ磨いていけば大丈夫。責任感を持って、プロジェクト推進に取り組んでくださる方が仲間になってくれたらとても嬉しいですね。