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オフィスが綺麗だからやってきた男

ラクスル株式会社に入る前

2010年、新卒として老舗の精密機器メーカーに入社し、社内の開発チームに向けて、ソフトウェア品質改善やプロセス改善の提案を行う業務に従事 。業務では関係各所の調整役に回ることも多く、エンジニア能力に加えて折衝能力もずいぶんと身についた気がします。

その後、エンジニアとして自分でもプロダクトを作りたい、自分でソースコードを書きたい、という想いが強くなり転職を決意。次のキャリアに選んだのは、当時メンバーが片手に数える程しかいなかった旅行関連のスタートアップでした。WEBエンジニアとして、機能改善や保守を1年間担当した後、キュレーションメディアの立ち上げを任せてもらいました。インフラ、サーバサイド、フロントエンドの開発、更にはユーザーからの問い合わせにも対応するなど、少ない人数の中でとにかく出来ることは何でもやりました。そうして試行錯誤をしながら育てたサイトは月間約4000万PVを稼ぐまでに成長。大好きな旅に関するキュレーションメディアをゼロから立ち上げたことで「自分でプロダクトをつくりたい」という想いは随分満たされ、その頃には、WEBサービスの構築・運用・保守の一通りのことがこなせるようになっていました。

そんな中、徐々に会社の方向性と今後の自分に疑問を抱くようになり、一区切りついたところで新たな環境を求めて退職。退職後、すぐに新たな環境は無かったのですが、綺麗なオフィスの会社からスカウトが来たので、興味本位で話を聞きに行くことに。 話も面白かったのですが、オフィスの綺麗さに惹かれ入社を決意。

現在

ラクスルでは、システム部に在籍し、強固な土台作りや品質の担保に力を入れています。システムが大きすぎて全体像が全然見えないところが、いい意味でゾクゾクします(笑)。なにしろ巨大なシステムなので重箱の隅をつつくように慎重に進めています。そういう意味では、ラクスルに入社して改めて、新卒で入社した会社のカルチャーが社会人の素地をつくるんだなということを実感しています。品質改善やプロセス改善に携わる中で学んだことが、今でも自分の中にしっかり根付いていて、テストや品質には一過言持っています。

ラクスルでも、これまではスピード最優先で走ってきた傾向があり、テストなどが十分に行えていたかというと必ずしもそうではないところが・・・。ただ、これからはやはりお客様に安心して使ってもらえることにもっとフォーカスしていくべきだと考えていますし、そういうサービスをつくるのが人一倍慎重な私だからこそ、その点においては誰よりも貢献できると考えて仕事に向き合っています。

ラクスル株式会社について

天井高12メートルの吹き抜け。開放感あふれるオフィス。 思った以上に過ごしやすい環境です。メンバーも中途入社の方が多く経験豊富。1つの物事に対して多面的なアプローチをするので非常に勉強になります。前職もいわゆる“ベンチャー企業”でしたが、メンバーも少人数だったことから今ほどの観点はありませんでした。一方、最初の会社は古い会社だったので、その会社の中でしか使えないような知識やルールが多々あったな、と思います。また、ステイクホルダーがものすごく多いことに驚いています。ラクスルに入社する以前は常にお客様のことだけを考えていましたが、今はお客様(エンドユーザー)だけでなく、お取引先のことも考える必要があります。関係者が多い分、事故が起きた際の影響も大きく、その対応は一刻を争います。組織で対応するということが出来てはいますが、やはり個々にかかる負荷も高いことから、そのような事が起きないシステム、対応できる柔軟なシステムにすることが課題と感じています。そのために、テストによるソースコードのカバレッジを上げることや、リリース前のテストを厚くするなどが目下の課題です。大きな課題ではありますが、とてもやりがいがあります。

今後どういうことをしていきたいか

常に勉強し、発信できるエンジニアになっていきたいです。「継続は力なり」ということが座右の銘で、自分自身を”地道な人“だと思っています。日々、自分が携わっている分野で著名な人のブログなどをRSSでとってこまめにチェックし、業界の最新情報を取得するために英語の勉強をコツコツ続けています。最新情報は大方英語なので・・・(泣)

移り変わりの速いソフトウェア開発において、このような「日々勉強する」という姿勢を教えてくれたのは、最初の会社で出会った先輩でした。この姿勢は、これからエンジニアを目指す人にも心がけてほしいと思う一方で、今度は自分が後輩に伝えていくことだとも思っています。今後、エンジニアとしての就職や転職を考えている人は、もっともっとコーディングすることをお勧めします。実際に手を動かさないと分からないことや遭遇しないことがたくさんあります。何かしらプロダクトをつくる道に進むのであればなおさら座学だけでは無く、たくさん手を動かすこと。そして会社を選ぶときには「背中を追いたくなるような優秀な先輩エンジニアがいるか」という基準で見ていくと良いと思います。良くも悪くも”師匠”の影響は大きいじゃないかと思っているので。そして、その人から学べることをどんどん吸収していくと良いじゃないかと思います。

オフィスの綺麗さで決意した私が言うのもなんですが・・・「どこで働くか」もさることながら、「誰と働くか」が非常に重要だと思っています。それは、自分にない知識や新しい観点に気づくことが出来るからです。ただ、何よりも楽しく働けなければモチベーションも継続しないと思っているので、自分自身も誰かにとってそういう存在になれるといいなと思っています。

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