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こんにちは。マネーフォワード広報柏木です。これまで国内各地に拠点をつくって事業を行ってきたマネーフォワードが、ついに海外法人を設立することになりました!場所はベトナムのホーチミン。「東洋のパリ」と呼ばれ、首都のハノイとともにベトナム随一の大都会として知られていますね。
今日は、現地法人立ち上げメンバーから、奮闘の様子をお伝えします。
語り手
添谷 彰太
高専を卒業後、2013年より米ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートにて販売の仕事に従事。帰国後、2015年よりSIerにてJavaでの開発を経験。2017年3月にマネーフォワードにジョイン。PFM(※)サービスの開発を経て、現在はMFクラウドのおまかせ会社設立、Money Forward MALLの開発を担当。ディズニーとプログラミングが大好き。在学中に会社設立の経験あり。
※PFM (Personal Financial Management)の略称。社内では、自動家計簿・資産管理サービス『マネーフォワード』のことをPFMと呼んでいます。
都築 貴之
2001年横浜国立大学大学院電子情報工学専攻修了後、ソニー入社。5GHz帯無線LANルータの開発、著作権保護システムの開発、Playstationシリーズ向けコンテンツ配信サービスの立ち上げ、製品セキュリティ対策業務などに従事。マネーフォワードでは、主にPFM事業の開発を統括し、WEBアプリケーション及びiOS・Androidアプリ開発を担当。ベトナム拠点立ち上げに向け移住。
村橋 健一
弁護士を目指していたが挫折し、エンジニアに転身。NTTデータキュビット、ウノウ、オーマイグラス、タチコマを経て、2016年に株式会社マネーフォワード入社。主にPFMサービスのwebアプリケーション開発に従事。2018年にマネーフォワード退職後、3か月後にマネーフォワードに再入社。
sanemat https://github.com/sanemat
インタビュアー
柏木 彩 (広報)
マネフォ初の出戻りからベトナムへ
都築:き、聞こえますか?
柏木:聞こえてます!都築さん、添谷さん、今日はベトナムから画面越しでよろしくお願いします。こちらの会議室には村橋さんがいらっしゃいます。
村橋:おつかれさまです。
柏木:村橋さん、お帰りなさい。
村橋:あ、はい。色々ありまして、退職して3か月でマネフォ初の出戻り社員として戻ってきました(笑)。一度目は家計簿の『マネーフォワード』の開発をしていました。二度目はベトナムの現地採用みたいな感じで、現地法人を立ち上げてこれから色んなサービスをつくるために戻ってきました。今は、日本でその準備をしているところです。
柏木:都築さん、めちゃくちゃ嬉しそうですね(笑)。
都築:いやぁ~ほんとに戻ってきてくれて嬉しいんです。僕が視察のために来たタイミングと村橋さんがベトナムにいるタイミングがかぶって、もう全力でとりにいきましたよ。
村橋:本当はその日は添谷夫妻とごはんを食べに行く予定だったんですが、添谷さんが体調を崩してしまって、代打で都築さん達に会ったんです(笑)。
柏木:だ、代打…。
村橋:でもその時に初めてベトナム法人立ち上げの話を都築さんから聞いて、純粋に面白そうと思ったんです。もともと金融サービスも好きだし、マネーフォワードのサービスも好きでした。でも海外で挑戦したくて一旦辞めたんですよ。3か月位は香港とかシンガポールとか、色々とアジアを放浪しながら色んな企業を見ていました。海外での経験を積むために他の所に行ってFintechをあきらめようと思っていた時にマネーフォワードのベトナム法人の話を聞いて…。それなら戻ればいいじゃんっていう感じで戻ることになりましたね。
柏木:タイミングや偶然が重なって、戻ることになったんですね。添谷さんが体調崩されて都築さんが代打で村橋さんに会えたのも運命じゃないですか。
添谷:そうですね(笑)。でもその後ちゃんとみんなで会いましたよ!
村橋:ああ、そうでしたね。
ベトナムに来てもうすぐ1年、ひそかに潜伏していました
柏木:添谷さんはもう1年位ベトナムにいらっしゃいますよね?
添谷:もうすぐ1年ですね。ひそかに潜伏していました(笑)。社内ではベトナム歴が一番長いです。入社3か月でベトナム行きが決まって、そこから移住です。
柏木:すごいスピード感ですね。そちらではどんなことをしているんですか?
添谷:社内でやりたいことってたくさんあるじゃないですか。でもリソースが足りなくてできない。リソース不足で開発スピードが落ちてしまうと、ユーザーにも迷惑がかかってしまいますよね。そこを解決するためにベトナムに来て、オフショア開発専門のフランジアさんと一緒にサービス開発をやってきました。基本的に日本から2人、プロダクトオーナーと技術責任者が常駐して、現地のエンジニアとコミュニケーションを取りながら一緒にサービスを作っていました。僕はその技術の方を担当しています。亀井さんと一緒に作った「おまかせ会社設立」とか「Money Forward MALL」とかはベトナムで開発していました。
柏木:亀井さん、サーフィンに行かれてたイメージです(笑)。
添谷:そうですね。亀井さんはサーフィンが趣味です。都築さんは自転車ですね。都築さん、8km先のイオンモールまで自転車でわざわざ行くんですよ。それで、何買ったんでしたっけ?
都築:えっと、ポカリスエット1本です…。
一同:…。
都築:いや、その…。
村橋:都築さん日焼けしてますもんね。
柏木:うんうん、なんか楽しそうですね。
都築:あ、ありがとうございます…。
柏木:ところで都築さん、ご自身でベトナムに行かれることを決めたんですか?
都築:辻さんと色々と話し合って、最後は自分で決めましたね。下見もしてイメージもできましたし、覚悟を決めた感じです。
「オフショア」じゃなくて、現地法人を立ち上げる理由
柏木:エンジニアのリソース不足については、最近他の会社の方からもよく聞きますよね。採用も大変だとか…。最近ベンチャーでも海外で開発するのは珍しいことじゃなくなってきているんですか?
都築:そうですね。最近はベトナムにも日系のIT企業がどんどん開発拠点を立ち上げ始めていて、注目されています。マネーフォワードがベトナムを選んだのは本当にたまたま。福岡拠点の責任者の黒田さんがフランジアさんを紹介してくれて、それでCTOの中出さんと2年位前に視察に来て、めちゃくちゃいいと思ったんですよ。どこかと比較したわけじゃないです。
柏木:視察に来られた時は、まさかご自身が移住するとは思ってもみなかったですよね。
都築:そうなんです。まさかこんなことになるとは…(笑)。
柏木:でも、フランジアさんとやってきて成果も出てうまくいっているように見えるんですけど、わざわざ現地法人を立ち上げるのってどうしてなんですか?
添谷:いわゆるオフショアの事例としてはすごくうまくいっていると思います。オフショアって、クライアントと下請けという風な関係性にどうしてもなりがちなんです。決まったことだけ伝えて「作って」というのは簡単ですが、それだと作業になってしまう。「こういうミッションを実現したいから、こんなプロダクトを作りたい。」と、背景のストーリーを丁寧に伝えるように心がけていました。最初はコミュニケーションに苦労したこともありましたが、そのうち現地のエンジニアから「もっとこうした方がいい」と提案までしてくれるようになったんです。
柏木:亀井さんと添谷さんが半期MVPを受賞された時に、フランジアのメンバーからのとっても温かいビデオレターが会場で流れましたよね。すごくいい関係性を築かれていたんだなぁと思って、感動してしまいました。
添谷:本当にいい人が多いんです。みんな真面目で素直だし。こちらが何か指摘しても、理由がちゃんとしていればすぐに直してくれます。技術力も高い人が多いなとも感じます。だけど、オフショアだとノウハウがたまらないし、自分達でゼロからサービスを考えることもできません。日本からのオーダーに従ってサービスを作り続けることは出来ますが、その先はないんです。
都築:後、最終的に同じ方向を向くのは難しいと思うんです。社員だったら同じ方向を向いていられるんですが、オフショアのエンジニアには彼らの会社のミッションやビジョンがある。すごく一生懸命やってくれるし優秀なメンバーばかりなんですど、同じミッションを共有していたいですね。
柏木:なるほど。じゃあ現地法人立ち上げは嬉しいニュースなんですね
添谷:はい、こんなに早いとは思わなかったですが、嬉しかったですね。
都築:それは、添谷さんが1年近くもベトナムで孤軍奮闘してくれたからです。現地での開発が成功するイメージが湧きましたね。
ベトナムから、世界に向けたプロダクトづくりを目指す
柏木:実際にどんなことをするんですか?
都築:今のマネーフォワードって、ユーザー数も順調に伸びてきて、新規事業もどんどん立ち上がってきているんですけど、やりたいことがまだまだあるんですよ。アイデアがたくさんある。だけど、エンジニアのリソース不足が理由で、あきらめたり遅れたりしてしまうことがあるんです。それってマネーフォワードが大事にしている「User Focus」じゃないと思うんです。自社都合でユーザーに価値を届けられていないのって、本当にもどかしい。そういったアイデアを、ベトナムの優秀なエンジニアの力を借りながら、一つ一つ実現していきたいですね。
添谷:まずは日本向けのサービスをベトナムの優秀なエンジニアと一緒に作っていきたいですね。将来的にはベトナムから東南アジアや世界に向けたプロダクトを創っていきたいとも考えています。スタートは開発拠点、目指すのは事業拠点です。福岡拠点のような位置づけです。
都築:実際に、今東南アジアやインドの会社に出資をしているじゃないですか。これからもそういうことがあると思うんですけど、ベトナム法人が開発とビジネスのハブになっていきたいですね。協業先と技術に関してノウハウ共有をしたり、そもそもここから協業先を探しに行くこともできますし。
柏木:いいですね。すごくワクワクします。
まずは成功体験を積み重ねていきたい
柏木:立ち上げ後すぐにそこまでいくのは難しいと思うんですが、最初はどういうことをするんですか?
都築:色々案を出しているところですが、最初は成功体験を積み重ねていきたいんです。まずは、家計簿の『マネーフォワード』のWEB改善に着手しようかなと思っています。
添谷:簡単そうに言いますが、そんなに簡単じゃないですよね?
都築:あ、まあそうなんですけど、村橋さんがいればできます(笑)。アプリに比べてWEBはこれまで進化が遅いので、どんどん改善していきたいですね。
村橋:都築さん簡単そうに言いますけど、そんなにすぐ結果が出るもんじゃないですよ(笑)。
柏木:でも、最初の成功体験は村橋さんにかかってるんですね?
都築:そうですそうです。
柏木:なかなかすごいプレッシャーですね(笑)。それぞれみなさんどういう役割分担なんですか?
都築:僕はメンバーが開発しやすい環境を作ることに専念します。日本とのコミュニケーションの調整とか。
柏木:え、都築さんて開発好きじゃないですか。開発しなくてもハッピーなんですか?
都築:はい、僕は一緒に働くメンバーがハッピーだったらハッピーです。
添谷:あの、僕何やるんですか?
都築:えっと、拠点がうまくまわっていくようなオペレーションを作ってほしい。添谷さんて、もともとフロリダのディズニーワールドで働いてたじゃないですか。人に対する接し方がすごいんです。ザ・おもてなし人間。だから、オペレーション作りと開発メンバーとのコミュニケーションを主にやっていただきたいです。
柏木:村橋さんはどうですか?
村橋:僕?何するんだろう?現地法人を作っていくのは2人に任せようと思っていて、僕は技術的に引っ張っていきたいですね。まぁ、何やるかは全く聞いてないね(笑)。でも、技術面で困っていることがあったら、僕がサポートしていきたいし、日本よりも進めていきたい。今日本でやれてないこともベトナム人エンジニアと一緒にどんどんチャレンジしていきたいです。そんな感じですかね?
都築:はい、もう本当に頼りにしてます。
柏木:都築さんがCEO、添谷さんがCOO、村橋さんがCTO、みたいなイメージですか?
都築:あ、そうです。そんな感じです。
柏木:まぁ、実際はみんなで何でもやっていくんでしょうね(笑)。
「みんなのお母さん」を募集しています
柏木:立ち上げに向けて、今はどんな毎日を送っているんですか?
都築:今、オフィスを選定したり、一人目の人事総務の採用に力を入れています。一人目がすごく重要だと思っていて、毎日採用面談をしています。
柏木:どんな人に来てほしいんですか?
都築:理想は「みんなのお母さん」みたいな人。メンバーが話しかけやすくて、何でも相談しやすい人。メンバーと自分達をつないでくれる人がいいですね。そういう人が一人いるかいないかで、かなり会社の雰囲気が変わるみたいなんです。
柏木:うちの会社で言うと?
都築:労務の苞山さんみたいな人が理想です。
添谷:ほんとに、苞山さんがベトナム語話せたら今すぐにでも連れてきたいですね。
柏木:それは、日本が困りますね(笑)。
都築:そういえば、今日はインターンの歓迎ランチに行ってきました。今年10月に日本オフィスに入社するベトナム人のエンジニア5人が、インターンで来てくれているんです。
添谷:都築さんだけココナッツジュース頼んだら、ココナッツ丸ごと出てきて…。まぁ和気あいあいと毎日楽しくやっています(笑)
柏木:おいしそう~。ところで、お休みの日は何されてるんですか?
添谷:僕はあんまり話すことないんですけど、都築さんは冒頭の自転車の下りにもあった通りかなり活発ですよ。
柏木:先日全社総会でお会いした時に、都築さんの日焼けにみんなびっくりしてましたよね。
都築:自転車にも乗ってるんですけど、こっちでテニスもしていて…。日本人テニスの会があって、参加させてもらってます。
柏木:すごい満喫されてますね!そちらにはどれ位いらっしゃるご予定なんですか?
都築:上の子が高校生になる頃に一緒に帰りたいと思ってるので、まぁ3年位ですかね。
一同:え、短い。
都築:え、じゃあ下の子高校生になるまでだと後7年…。
柏木:そんな決め方でいいんですか(笑)。
添谷:いや、みんな言ってますけど都築さんは永住ですよ。
村橋:そうそう、都築さんは永住だと思う。
都築:え、永住ですか…。いやー、それはお二人にお任せして…。ひとまず村橋さん、こちらでお待ちしています(笑)。