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こんにちは、採用広報の西木です。
freeeでは8月末から9月にかけて、サマーインターンが行われました。前回はビジネスコースをピックアップしましたが、今回はUXデザイナーコースの特集記事となっています。
では5日間で実際にどんな取り組みが行われたのでしょうか?
日を追ってレポートします。
ー Day 1 ー
まずは自己紹介を済ませ、『会計freee』のデモ画面を実際に触ってもらい、何ができるクラウドサービスなのか理解してもらいます。
みなさん、用語などを調べながらワイワイ楽しそうでした。
そしてインターンの課題が発表されます↓↓
『実際に検討中の課題』『解決策を提示』『追体験』などの言葉があります。
つまり『今、freeeのUXデザイナーが取り組んでいる仕事をする』ということです。
ここでプロダクトマーケティングマネージャー・坂本から、さらに踏み込んだ説明がありました。
まずは課題の背景から説明がされます。
まとめると
・導入しているお客様には会計freeeを最大限に有効活用してほしい
・利用すると効率化する“ある機能”を使っていないお客様がまだまだ多い
とのことでした。
そして、課題は
「会計freeeの”ある機能”を利用していないお客様に、利用を促す施策を考えること」
と発表されました。みなさん、すぐに取りかかります。
まずは「利用していない理由」や「利用するためのハードルとなっている要素」を、メンターのUXデザイナーに聞いたり過去に調査された情報を元に深堀りをします。
・”ある機能”の存在に気付いてもらえてないのではないか?
・”ある機能”の意味が分かりにくいのではないか?
・”ある機能”を使わなくてもなんとかなっているので、必要性を感じてもらえていないのではないか?
などの課題を洗い出し、それを裏付けるような情報を探して重要度を考え、課題を絞り込んでいきました。
ー Day 2 ー
作業日です。
翌日行われる中間発表に向けて、前日に絞り込んだ課題を元に、「施策の方向性」を考えます。
様子を見に行くと、すごい集中力でPCに向かっていましたが、話しかけてみました。
*大川さん(手前)と上原さん(手前から二番目)
ー今、何を考えていたか教えてください。
大川(情報系専攻 修士1年):午前中に、セールスチームがユーザーさんに電話で案内をしているのを聞かせてもらいました。会計freeeの機能が多すぎて、全て説明していると”ある機能”が他の物に埋もれて印象が薄くなってしまうのかなと感じました。すごく便利な機能だと思うので、画面を見るだけで便利さを実感できて利用しようと思ってもらえるような方法を考えてみてるところです。
上原(理工系専攻 学部3年):やっぱりユーザーさんも1度の説明で全ての機能の把握は難しいので、”ある機能”についてちゃんと把握できているか疑問を感じました。あと、セールス後に送付されるドキュメントも見せてもらったんですけど、”ある機能”に関して紹介しているところが見つけにくくて、ユーザーさんが知ってても使用を後回しにしている可能性があるのではないかと思いました。なので把握してもらうためにはどうしたら良いか考えていました。
ー Day 3 ー
仮説を元に考えた施策をまとめてスライドショーを完成させると、いよいよ午後からは中間発表です。
取り組む課題は、施策案を作るまでで丸々一週間かかってもおかしくないような内容なのに、こんな短期間で一旦仕上げないといけないということで、みなさんかなり苦労していて、発表ギリギリまで作業をしていました。
これには、多少粗くとも早い段階でアウトプットすることで、他の人からのフィードバックを受けられ、それによってブラッシュアップしてもらいたいという、freeeの価値基準の一つ「アウトプット→思考」を体験してもらう意図があります。
(発表風景)
肝心の発表はというと、みなさん同じことに取り組んでいても、「見いだした課題群」とそこから「絞り込んだ課題」、そしてそれに対する「施策の方向性」「施策する場所」「施策案」はそれぞれ違っていて、興味深いプレゼン内容になっていました。
プレゼンは一つ終わるごとに、freeeのUXデザイナーからフィードバックがあります。
どの案に対しても言われていたのは「施策を選定した理由をもっと深掘りしましょう」ということ。
例えば「動画を入れる」といった施策の場合、同じ伝える手段としてテキスト・グラフィック・ポップアップなど様々な手法がある中で、なぜ「動画」という手法にしたのか、それがユーザーさんに対してベストである理由を論理的に説明できないといけないというものでした。
良さそうな施策案を思いついてしまうと、どうしてもその内容をどうするかなど、その案をベースに考えを進めてしまうのですが、確かに同じ目的を達成するにも方法は色々あるんですよね。痛い指摘ですが、言われて納得でした。
フィードバックされた内容は他にも、「ユーザーさんの状況は? その状況だったらどんな気分なの?」という「ユーザー視点」のものであったり、「論理的に飛躍している」といった考察の仕方や「ちゃんと考えているのに、その見せ方だと論理的につながっていないように見える」といった内容とプレゼンの両面からフィードバックが飛び交います。
ー Day 4 ー
今日からはインターン後半戦です。
「フィードバックを活かして、さらに深く考えてみよう」ということで、この日は作業日でした。
明日行われる最終発表に向けて、施策とプレゼンをさらにブラッシュアップしていきます。
みなさんfreeeに慣れてきたこともあり、社内SNSを駆使してカスタマーサクセスチームに質問したり、その答えをインターン生で「あえて共有」し、全体としていいものを作ろうと頑張っていました。
freeeのサマーインターンは残業が1時間しか認められていないのですが、逆にダラダラせず集中できたのか、みなさん時間内にちゃんと作業を終わらせます。
そのまま帰る人もいますが、なんとこの日、freeeのボードゲーム部の社員に交じって色んなボードゲームで遊んでいるインターン生がいました!息抜きをできたみたいでよかったです。
(左側二人がインターン生、手前から堀尾さん・大川さん)
ー Day 5 ー
いよいよ最終発表です。
午後になると、freee社員・役員が集まってきました。
そしてプレゼンが始まります!
上原さん → 操作画面の初期画面に“ある機能”の分かり易い説明を入れ、設定の段階では操作の補助をする案
瀬野さん → 設定のステップで“ある機能”に対する不安を取り除く為の情報を伝える案
大川さん → トップ画面で“ある機能”の内容が直観的に分かるグラフィックをのせ、設定のステップと進捗状況を表示する案
堀尾さん → トップ画面に“ある機能”の魅力を伝える文章と解説動画をのせ、“ある機能”を使わずに作業をしているユーザーさんに対して、使うとどれだけ効率化できるかを伝える案
堀尾さんが提案した施策の一つ、「機能を使わずに作業をしているユーザーさんに対して、使うとどれだけ効率化できるかを伝える」案。見せられないのが残念ですが、みんなびっくりするような面白くて効きそうな案でした!
社員からのフィードバック↓↓
『今、やろうとしてることに近い!!』
『正しいことを正しく考えて、正しいソリューションを出してきた』
『中間発表のフィードバックを活かして更に良くなっている』
『問題点をちゃんと因数分解できていた』
『納得感のあるプレゼン』
『その課題について取り組んできたけど、この施策は思いつかなかった。視点が新しい!』
『普通にそのままの内容ですぐ実施できる』
『全てに理由があってわかりやすい』
などなど、みんな褒められまくっていました!!!!
そして、インターンは終わり、打ち上げを兼ねた懇親会が始まります。
みんな、そのまま細かい部分まで貪欲にフィードバックをもらい続けています(笑)
ここで大川さんと上原さんに、感想を聞いてみました。
大川:インターンに参加できてよかったです。実際に取り組み中の課題を考えてみて、1つのボタンを付けたり、1つの動画を載せるのに、作り手の様々な想いと工夫が詰まってるんだなと思いました。正解がない中で『どんなデザインをしたら、どんな導線を引いてあげたら、ユーザーが一番使いやすいのか』考え続けるのは、しんどかったけど楽しかったです。何より、プレゼンの大事さが身にしみました。これからもクリエイティブなことに携わっていきたいです。
上原:とりあえず、最終発表がうまくいってよかったです。中間発表の時は、論理が破綻してるって言われたので、そこから必死で考えて何とか間に合いました(笑)でも、それしか見えなくなって、他の角度からの思考ができなかった。だから他の人のプレゼンを見てて、自分とは違う解決方法で刺激になりました。あと、freee社員さんが気さくでとても優しかったですね。質問をしやすい環境だったので、何も気にせず、やるべきことに集中できました。
こうして、UXサマーインターンは幕を閉じました。
最後にUXインターンを担当した採用チーム高森に一言、聞いてみました。
ーなぜインターン用の課題を用意する訳ではなく、社内で今取り組んでいることを課題としたのでしょう?
高森:インターンというと、事業立案だとか新サービス企画といったテーマが多いですよね。でも、僕らとしては、インターンをすることが目的ではないので、『学生のみなさんに届けたい価値は、そのやり方で届くんだっけ?』という視点で、毎回考えています。
freeeにおけるUXデザインは、HCD(人間中心設計)という考えに則り、その名の通りユーザーを中心としてユーザーの体験をデザイン=計画・設計するものであり、それはヴィジュアルとして「なんだか良さそうなもの」を作ることではないという事を伝えたいと思っています。
だからこそ、freeeのUXデザイナーが実際にどうやってユーザーを理解して、体験を設計し、最終的にヴィジュアルまで落とし込んでいるのか、そのプロセスや思考を体感してもらうために、机上の話ではなく、実際に仕事をしているUXデザイナーと実業務を一緒に体験してもらうことにしました。
ーーやってみてどうでしたか?
高森:他のインターンでもそうなんですが、freeeのメンバーはこういう事にとても協力的で、UXのインターンになのに、セールスやカスタマーサポートのメンバーが忙しい業務の中、学生の皆さんから質問があれば答えるのはもちろん、予定されていなかったセールス体験やインタビューなどもさせてくれました。
そういった、リアリティのある状況の中で、メンターであるUXデザイナー達が学生の皆さん一人一人に、それぞれの考えた事に対して、毎日丁寧にフィードバックをしてくれました。
インターン参加後のアンケートに、そのフィードバックによって学びや気づきを多く得られたと何人も書いてくれているのを見たときに、自己成長の場を少しは提供できたのかなと嬉しくなりました。
ーー狙いは達成できましたか?
高森:参加してくれた学生のみなさんにUXデザイナーという仕事に対する理解を深めてもらえたという意味ではある程度狙いは達成できたのではないかと思っています。顧客のことを考え、本質的な課題が何かを徹底的に考え議論し、施策に落とし込んでいく、というプロセスの中で、freeeのデザイナー陣から多くのフィードバックを学生のみなさんに伝えてもらえたと思います。そうやって、一つ一つのデザインに意味や目的があること、その裏には徹底的な仮説検証と緻密な思考があるということを多少なりとも体感してもらえたのではないかと思います。
ーー冬のインターンに向けて一言ください。
高森:サマーインターンと同じくウィンターインターンでも、半日でUXデザインのプロセスを体験してもらう1dayインターンと、本記事で紹介したUXデザイナーの実業務を追体験してもらう1weekインターンの二本立てで実施する予定です。デザインに関する経験の有無は問いません。
どんなことでもその価値を考えてやりたい・やることの意味を考えるのが好き・論理的に思考を深めていくことが好き・とにかく難しい課題を解くことが楽しい、という方は、ぜひfreeeのUXインターンに応募してみてください!