学生時代にプログラミングのおもしろさを覚え、それを機にエンジニアとなった大林 亮芽。受託会社、SIerを経てTHECOOに入社し、働き方の違いにとまどいながらも成長を遂げてきました。日々挑み続ける大林の、これまでの歩みを紹介します。
自分が思い描いた通りにプログラムが動いた瞬間が一番嬉しい
THECOOでエンジニアとして働く大林。これまでを振り返ると、自身のキャリアの原体験は中学時代にありました。
大林 「中学でプログラミングの授業があり、そこで初めて簡単なGUIプログラミングを体験し、『めちゃくちゃおもしろい!』と感じました。
高校も『プログラミングができるなら!』と、システム科のある学校に進学し、授業でC言語などの、いわゆる文字で打つプログラミング言語に初めて触れました。授業外でも自主的にプログラムを書くようになり、簡単な素数判定のソフトなどを作りました。
当時から、自分が思い描いた通りにプログラムが動いた瞬間が一番嬉しいし、やりがいを感じますね」
大学は工学部に進学し、引き続きコンピューターやプログラミングについて学びました。
大林 「大学の授業では、Javaで動くデスクトップアプリのフレームワークを扱っていて、GUIアプリケーションに触れる機会がありました。そこでプログラミングの奥深さを知りました。
またGUIアプリケーションを自分で作ってみようと思い、授業で理論を習ったフーリエ変換を使って、いろんな音の波を足し合わせられるソフトを制作しました。
中学時代から『プログラマーとして生きていきたい』という想いはなんとなくあったのですが、このソフト制作を機に趣味から仕事へと近づいたように思います」
大学卒業後、大林はインターン先でもあったアプリケーションの受託会社に就職しました。
大林 「インターン先でAndroidアプリを作成する課題があり、ブロック崩しのゲームを作ったのですが、それがめちゃくちゃ楽しかったんです。また、現場の担当エンジニアの方とも気が合いそうだったので、勢いでインターン先に入社を決めました。
技術的な部分では、それまではC言語やJavaの一部のフレームワークしか触ったことがなかったんですが、入社後の新人研修でスマホアプリを作り、そこでAndroidやiOSの開発言語もキャッチアップしました」
研修を終えると、Android・iOSエンジニアとしての業務がスタートしました。
大林 「私の担当はスマホアプリの案件でした。スポーツの得点管理アプリやウェアラブルデバイスと連携するアプリの開発に携わりました。スマホ案件の開発は楽しく、人間関係も良好で、良い環境で仕事ができていたなと思います」
iOSの仕事ができる環境を求め、THECOOへ
1年半後、大林はキャリアアップのために転職を決意します。2社目に選んだのはスマホアプリを開発しているSIerでした。
大林 「SIerでは、ウォーターフォール型で開発を進めていて、上流から大まかに要件定義、詳細設計、実装と分かれていました。私は主に詳細設計を担当し、要件定義で決定したプロダクトやサービスを作るには、何が必要で、どうやったら実現可能なのかなど、システムの設計書を書いていました。
完成後は上司とお客様にチェックしてもらい、調整や直しをしたあと、実装チームに引き渡すまでが私の役割でした」
大林はSIerで1年ほど働き、“ある想い”から次へのステップアップを決意します。
大林 「システムの詳細設計も勉強になることが多かったし、楽しさも感じていたのですが、プログラミングをする機会が減り、やっぱり手を動かしていたいという気持ちが湧いてきたんです。
また、Androidの案件が多く、仕事を通してiOSをやりたいという想いが強くなってきて、悩むくらいなら転職するか、と」
iOSの仕事ができる環境を求め、転職活動を開始した大林。THECOOと出会います。
大林 「転職サイトのおすすめ求人に入っていたんです。募集内容もiOSエンジニアの求人だったので応募してみました」
面談でTHECOOのiOSエンジニア・前田 凌利と出会ったことで、大林はTHECOOへの入社を決意します。
大林 「前田さんとの出会いは二次面接でした。アプリのプログラムに関して、他ではされないような深い質問を次々とされて、『この人の技術力はすごい!』と感じ、彼のもとで技術を磨いていきたいと思いました。
またCEOの平良さんとの面接では、良い意味で面接っぽくないなと感じました。ざっくばらんに雑談ができて、今振り返るとフラットな組織で風通しが良いという、THECOOの社風がよく表れていたなと思います」
初めての画面制作から得た新たな学びと気づき
2021年12月1日、技術的な成長を見込めたことが決め手となり、THECOOに入社した大林。THECOOが運営するファンコミュニティプラットフォームアプリ『Fanicon(ファニコン)』に関しても共感していました。
大林 「シンプルに、『Fanicon』はおもしろいなと思いました。ファンコミュニティという形のサービスは世間から必要とされていると感じましたし、ファンが主体的に参画できるという点に独自性があります。
また最近ではDiscordで運営しているファンクラブもあり、うまく機能している印象だったので、ファン側からもアクションができるファンクラブというのはこれからの時代、主流になるだろうと思いました」
大林は開発本部に所属し、希望通り『Fanicon』のiOSアプリを担当することになりました。
大林 「主な業務は『Fanicon』のiOSアプリの機能開発とバグの修正です。ラベル表示のバグのような非常に細かなものから、ユーザーがインタラクトできる新機能の画面の開発まで規模はさまざまです」
2022年10月現在、入社して10カ月が経過した大林。とくに印象に残っているのは「メディア一覧」画面の開発だといいます。
大林 「アイコン(『Fanicon』でコミュニティを開設しているタレント、アーティスト、インフルエンサーなど)がアップロードしている動画や画像を一覧で見られる画面を新しく作ることになりました。このとき、私はiOSアプリのメディア一覧機能の実装を1人で担当しました。
メディア一覧機能は複数の画面から構成されていて、私にとってこのような複数画面から構成される機能を一から作るのは初めての経験でした。前職を含めて今まで作ってきたものは割と小さい機能が多く、技術的にはこれまでで1番難しかったです」
大林は試行錯誤しながらも、なんとか完成させることができましたが、前田からの指摘によって意識に変化が起きます。
大林 「プログラムが複雑で、『これは作り直した方がいいね』と前田さんから言われたんです。プログラムはいくらでも複雑に書けてしまうのですが、複雑だとレビュー者が読みづらいですし、なにより後でバグが出たときに直すのが大変になってしまいます。
作っている最中は気づけなかったため、このレビューの指摘をきっかけにシンプルでわかりやすいプログラムを書くことをより一層意識するようにしていこうと思いました」
主体的に行動したことで自身の成長を実感
THECOOに入社後は、技術だけでなくコミュニケーション面でも、大林は大きな壁に直面したと言います。
大林 「私にとって、最初に超えるべきハードルは“主体的に動くこと”でした。今までは上司の指示に従って仕事をこなしていたので、自分からコミュニケーションを取る必要があまりなく、『どうすればプログラムが正しく機能するか』だけにフォーカスすれば良かったんです。
ですが、THECOOでは個人の裁量が大きいため、自分からコミュニケーションを取らないと、後になって認識齟齬が大きなバグとなって表れてしまうこともあります。
主体的に行動することの大切さに気づいてからは、PMだけでなく他のエンジニアやデザイナーといった横のつながりも大切にし、自ら積極的にコミュニケーションを取るようになりましたね」
そんな大林が仕事をする上で大切にしていることは、本質的な目的を意識することだと話します。
大林 「本質的な目的を常に意識していると、目の前の課題だけでなく『こういうケースもあるよね』ということに気がつきます。特定のプログラムだけを考えるのではなく、この機能を作る目的は何か、なぜこの機能を追加しなければいけないのかなど、本来の目的を意識することがより良いプログラミングにつながってくると思います」
大林はTHECOOへの転職は正解だったと感じています。
大林 「技術力を磨けるだけでなく、自らの成長を実感できる環境があり、本当に良い職場だなと思っています。毎週月曜日にエンジニアのミーティングがあり、それぞれ持ち寄ったトピックを話すのですが、チーム同士の関係性が深まり、仕事上のコミュニケーションも円滑になっています。
その風通しの良さのおかげで、おもしろい方がいっぱいいることにも気がつけたし、良い人間関係が築けていると思います」
最後に大林がこれからの目標を語ります。
大林 「今は開発スピードに課題を感じているので、ギアをあげたいですね。PMから『こういうのを作ってほしい』と言われたときに、さっとサンプルを出せるようになれたらいいなと思います。
また、まだ考慮漏れが見つかったり、サーバとの連携に悩んでしまったりすることも多いので、関連項目を洗い出す論理的思考を鍛えることが必要だと感じています。
そういった心配事をなくすためにも、常に目的意識を持ち、1人で悩まずに積極的なコミュニケーションを心がけていきたいですね」