自分のキャリアを考えたとき、ジェネラリストで行くのか、それともスペシャリストになるのか、これは永遠のテーマだと思います。『一つのことを追求した方がいいのはわかるけどスペシャリストになるのには勇気が必要で、他のものをすべて捨てないといけないし、幅広くいろいろな領域を扱えなくなる』という迷いや相談が多いように感じます。
そこで今回は、専門領域を持ちつつ、それでも自分の幅を広げてキャリアアップしていくことについて、一緒に考えていきましょう。
【自分をアップデートし続ける】
まず、仕事というのは、最初はシンプルで具体的なスキルを習得するところから始まります。例えば私たちのようなインターネット領域のビジネスですと、「オンラインショッピングサイトを作りたい」や「Google広告を出したい」という仕事をお願いされますし、そういった一つひとつの業務をしっかりできるようにしていきます。これはとても大事なことです。
ただし、同じことだけ続けていると特定の業務には詳しくなるものの、世の中ではもっと新しい代替サービスが出てくることがあります。インターネット関連業界は特にこれが速いですし、顧客が求めているものやトレンドなども変わっていきますので、基本的には自分自身が常に新しいものに手を出していかなければ、すぐに陳腐化してしまいます。
【顧客からの相談内容が変わる!?】
さらに、関連領域にも手を出し、自分にできることの幅を広げていくことも大切です。オンラインショッピングサイトを作るだけでなく「オンラインで売れるような商品企画もやってみる」かもしれませんし、Googleのキーワード広告だけでなく「SNSを使ったプロモーションも手掛けてみる」かもしれません。さらには裏側で動いている自動化プログラムのことや顧客サポート体制の構築のこと、ブランディングのことも……。
こうやって自分にできることを増やしていくと何が起きるのか。
それは「あれもこれもできます」というよくわからない人になるわけではなく、本質的なビジネスの相談をされる人になっていくということです。例えば「もっと会社をDX化したい」「新規事業を生み出したい」「インターネットを活用して新しい顧客を開拓したい」「地域振興のために何かやりたい」といった相談が来るようになります。
こういう相談をされるのは、何か一つだけのスキルに秀でている人ではありません。関係のある複数領域の経験を持ち、常に新しいツールやサービスにも触れており、それらを組み合わせて最適な提案をしてくれる人です。何もできずに知識としていろいろ詳しい人ではなく、あれもこれも「実際に自分でやったことがあり、実感値を持っている人」です。
つまり、「できること」を増やしていった先にあるのは、「いろいろできること」ではなく「抽象的で困難な課題を解決できる人」なのです。
ものすごく簡略化して示すと、以下のような感じでしょうか。
※大事なのは「できることが増えている」ではなく、それによって「自分の立ち位置が変わっていく(青字部分)」です。
【キャリアアップのスパイラル状態】
この一番右のレベルにまで達すると、その業界のトップ1%くらいには入ってきます。同業者からも「それだったらあの人に聞いてみるといいよ」と自分のことを紹介されますし、一度お付き合いしたことのあるお客さんは「以前とはちょっと違う相談だけど、またあの人に話してみようかな」と思ってもらえます。この繰り返しで仕事は継続的に増えていきますし、こうやって最前線でのビジネスをやっていれば自ずと新しい情報がどんどん入ってきてさらに自分がレベルアップできます。
もちろん何でもかんでも自分だけでできるわけではないので、チームで動くようになり、全体としてできることは増え、顧客からの要望に総合的に応えられるようになり、それぞれのメンバーがまた新しい情報をもたらしてくれます。
このスパイラルを一度生み出してしまえば、仕事をすることがどんどん面白くなりますし、自分でビジネスを動かしている実感と自信も持てるようになります。なんとなく「将来は自分でビジネスをやりたいな」と思っている人に必要なのも、おそらくこういったキャリアパスなのではないでしょうか。
自分のキャリアやスキルアップを考えるとき、いろいろと不安なことも頭によぎるかもしれませんが、着実に「できること」を増やし、新しいことにも楽しみながら挑戦していきましょう。そうすることによって、ただのスキルアップではない「キャリアアップ」が見えてきます。特にインターネットサービスやDX、地方創生、人材採用といったテーマで仕事をしながら成長したい方は、私たちと一緒に仕事をしてみませんか。オンサイトへのエントリーをお待ちしています。
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