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※2022年3月14日当時の記事です
スマホゲーム配信プラットフォーム『Mirrativ』において、ユーザーさんの分身ともいえる3Dアバター『エモモ』。その衣装やアイテムの3Dモデル制作、及びモーション制作に携わる外山勇人と種橋杏佳は、それぞれゲーム会社からミラティブへ転職してきました。二人が感じる前職との違いやスキル面での成長、ミラティブの魅力について、エモモ3Dデザイナーの下原雄大が聞き手となり、掘り下げます。
3Dデザイナー 外山 勇人
新卒でスマートフォン向けのゲームアプリ開発会社に入社し、3DCGデザイナーとして従事。新規ゲーム開発等に携わる。2021年7月よりミラティブに入社
3Dモーションデザイナー 種橋 杏佳
新卒で株式会社アクセスゲームズに入社し、コンシューマーゲームの3Dモーションデザイナーとして多数のゲームに携わる。2021年9月にミラティブに入社
3Dデザイングループマネージャー 下原 雄大
大阪芸術大学を卒業後、株式会社DONUTSに新卒入社し、3Dデザイナーとしてゲーム運営・新規開発に従事。
2018年12月にミラティブにジョイン。現在は3Dチームのマネージャーとしてマネジメントや新規開発を担う
目次
- エモモ3Dデザイナーの仕事――ゲームデザインとのリアルな違い
- ユーザーさんの感情をデザインする――エモモ3Dデザインに携わる喜びとは
- フルリモート×自由度の高い環境構築で働きやすさを追求
エモモ3Dデザイナーの仕事――ゲームデザインとのリアルな違い
下原「はじめに、転職時にミラティブに対して抱いていた印象を教えてください」
外山「クオリティの高いものを作れる環境という印象が大きかったです。前職で携わっていたスマホゲームの開発では、扱えるポリゴンの頂点数や表現などの制限が多かったので、エモモの3D表現の自由度の高さに魅力を感じました。これから技術進歩に伴ってリッチなグラフィックが増えていくことも考えると、キャリア的にもいい選択だと感じました」
種橋「エモモを見ていると、2Dデザインを3Dに落とし込んだときの表現の再現度が高いなあ、と感動します」
下原「種橋さんは、コンシューマーゲームの3Dモーションデザインを経験してからミラティブに転職した形でしたね」
種橋「はい。仕事の内容については想像できていたので、入社後そこまで大きなギャップは感じませんでした。入社前は作業環境の変化などに不安があったのを覚えていますが、ミラティブは使用ツールや作業環境を個人の意志で柔軟に選べるので、そこも問題なく馴染めましたね」
下原「ではミラティブでの具体的な仕事の流れをそれぞれ教えてください」
外山「まず、2Dデザイナーの方がラインナップをデザインしてくれて、それを制作管理の方が私たちに割り振ってくれるので、自分の担当アイテムを確認します。その時点で、表現的に難しいものがあったら、2Dデザイナーの方と細かな構造を確認してすり合わせます。
そこから3Dデザイン業務を始めますが、僕がモデリングで使っているのはBlenderです。作りながら不明点や難しい部分が出てくるので、都度2Dデザイナーさんと相談しながら進めていきます。それが終わったらUV展開をして、テクスチャリングをして、ボーンに対してウェイトを振ってスキニングして。そのあとUnityにモデルデータを持っていって、マテリアル設定などをします。最後に、アバターチェッカーを用いて全体像を確認して、2Dデザイナーさんと最終調整をして終わり。通常はこんな流れですね」
種橋「私も最初の工程は外山さんと同じです。ラインナップの中のモーション案を確認して、もしも工数的に難しいものや具体的なイメージがわかないものがあれば、改善案を提案します。
そこからがモーションデザイン作業ですね。私の場合はデザイン画と、アクターさんから取ったモーションキャプチャーを見て作業を進めていて、主な使用ツールはMayaのHumanIKです。重力などのリアリティがなくならないように意識しますが、一番のポイントはエモモとしての『かわいさ』が損なわれないことです。動きの正しさを忠実に再現するというよりは、かわいさを表現できる見栄えのいいモーションを優先しています」
下原「ありがとうございます。その業務内で前職の経験が活きていると思うことはありますか?」
外山「Unityは前職でも使っていたので、抵抗なく使えています。培ってきたモデリングの経験も活きていますね」
種橋「基本的なアニメーションや人体構造の知識はもちろん、カメラワークの点でも前職の感覚が活きているかもしれません。
映画や映像作品では一台のカメラを軸にモーションをつけていくのですが、ゲーム画面やMirrativの画面では、アバターを任意の方向から見られます。そのため、前面だけでなく横や背面も含めたデザインを考える感覚は、役立っているところかもしれません」
下原「前職と比べた開発スピードの感覚はどうですか?」
種橋「ミラティブはすごくスピーディですね。複数の制作が並行して、フィードバックの間に別の制作が進んでいくことが多いので、体感的にパパパッと物事が進んでいる印象です」
外山「僕もスピーディだと感じます。前職では新規開発を担当していたので、ある程度スケジュールの融通がきいたんです。一方ミラティブでは定期的なイベントがあって、確定したスケジュールの中でコンスタントに制作していくので、そのぶんスピードを求められていると思います」
ユーザーさんの感情をデザインする――エモモ3Dデザインに携わる喜びとは
下原「おふたりともミラティブに入社して半年程度かと思いますが、ミラティブで働いて身についたな、と思うスキルなどはありますか?」
外山「モデリングできるデザインの幅が広がりました。2Dデザイナーさんから上がってくるデザインが豪華で、毎回「どうすれば実現できるだろう」と試行錯誤することが成長につながります。実は、入社当時エモモを見て、「これは今の自分では作れないな」って思っていたんですよ(笑)。それが今ではメイン衣装も担当できるようになって、ずいぶん技術力が上がったなと実感しました」
種橋「私はユーザーさんの感情を表すモーションを作るようになって、身体を通じた感情表現の引き出しを増やせたと思います。前職ではアクションRPGなどを手掛けていたので、感情表現にフォーカスしたのはミラティブに入社してからです」
下原「ミラティブだからこそ感じるやりがいってありますか?」
種橋「前職ではユーザーさんの声を聞くまでの期間が長かったので、ミラティブでコンスタントにユーザーさんの反応を見られるのがうれしいですね。あと、モーションを通じてユーザーさんの個性や感情を表現する一助を担っていることが、やりがいです。すごく素敵な仕事だな、と思います」
下原「ユーザーさんの声が励みになることってありますよね」
種橋「ありますね。ときどき、自分がこだわって作ったモーションの細かな動きについて『ここ、いいじゃん!』って言ってくれてるコアなユーザーさんを見かけると、うれしいです」
外山「僕も最近自分が担当したメイン衣装がリリースされたのですが、リリース直後に着用して喜んでくれているユーザーさんがいて、すごくテンションが上がりました!」
フルリモート×自由度の高い環境構築で働きやすさを追求
下原「次のテーマは、作業環境や働き方についてです。ミラティブは2020年からフルリモートですが、自宅で働いてみて感じることはありますか?」
種橋「フルリモートになっても、作業自体はとくに問題ありませんね。デザインの確認も、画面共有や録画で対応できますし。ただ一方で、会議は前の会社より増えたかなぁ、という印象です。もちろん、コミュニケーションする機会を意図的に設定しないとお互いなかなかわかりあえないので、自然な流れだとは理解しています」
下原「外山さんはフルリモート体制を活かして、青森に引っ越されたんですよね」
外山「はい。まだ小さい子どもがいるので、義両親と協力しながら子育てしやすい環境にしたいな、と考えた結果です。家族との時間を優先しつつ、柔軟に働ける環境で良かったなと思います。あと、リモート環境でも充実した作業環境を構築できたのは助かりました」
下原「そうそう、デザイナーさんへの支給機材については、個々のやりやすさを重視して一人ひとりカスタマイズしていますね」
種橋「私はデュアルディスプレイがないと無理です、って伝えました(笑)。あと、私用のパソコンと画面を切り替えるスイッチャーと、液タブを支給してもらいました。おかげさまで快適な環境で作業できています。外山さんとはだいぶ環境が違うんじゃないかな」
外山「僕の場合、特殊なところを挙げると、iPadを支給してもらいました。リファレンスを開いたり、液タブ代わりに使ったり、応用が効くので助かっています」
下原「僕も液タブを含めたら画面を3つ使っているので、画面の多さはみんなこだわっているところかもしれませんね(笑)。
最後に、ミラティブを検討している候補者さんに、一言お願いします」
外山「ミラティブはスピード感があって感度の高い会社なので、技術的なトレンドに乗り遅れることはまずないかな、と思います。あと使用ツールや作業環境の自由度が高いので、そういう点でストレスを感じず制作に没頭できるのが魅力です」
種橋「実際に働いてみて、自分の意見を伝えやすいし、それを真摯に受け止めてくれるチームだな、と感じています。だから、『もっとこうしたい』という意志があるけれど、今までなかなか伝えられなかった……という人に、ミラティブは向いているかもしれません。あと、全体的に活動的な人が多いので、刺激が多くて楽しいです。探究心が強い人には、きっと満足いく環境だと思います」
ゲームの3Dデザインの現場から、ミラティブのエモモ3Dデザインに挑戦した外山と種橋。それぞれ前職の経験を活かしつつ、エモモだからこそ表現できることを楽しみ、日々のデザイン業務に励んでいます。また、そのクリエイティブを支える一端には、デザイナーの働きやすさを追求した環境づくりや、フルリモートなどの制度もあるのでしょう。
(執筆・編集:宿木屋)
▼3Dデザイナー向け採用資料
https://speakerdeck.com/mirrativ/emomo-guidebook-for-3d-designer
▼ミラティブ採用サイト
https://www.mirrativ.co.jp/recruit/