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ミラティブエンジニアチームは、技術的にさまざまな挑戦を重ねつつ、ライブ配信プラットフォーム『Mirrativ』の改善に努めています。レベルの高い人材が集うミラティブエンジニアチームは、どのような組織なのでしょうか。2021年4月より、CTO(最高技術責任者)に就任した横手良太が、チームの魅力と現在、そして未来について語ります。
CTO 横手 良太(よこて りょうた)@n0mimono
早稲田大学大学院修了。機械学習の分野で博士号取得後、助手として研究活動、論文執筆を行う。2014年に株式会社Donutsに入社し、スマートフォンゲーム開発に従事。2017年より技術部部長。2018年7月ミラティブ参画し、ミラティブのアバター機能「エモモ」の開発をリード。2021年4月にCTOに就任。
目次
- 二代目CTOとしてテックカンパニー・ミラティブを成長させたい
- ハイレベルなプロダクトを生む開発環境は、わかりあう願いから生まれる
- 配信をコミュニケーション手段のひとつに――描く未来と願い
二代目CTOとしてテックカンパニー・ミラティブを成長させたい
――はじめに、これまでのキャリアについて教えてください。
横手「早稲田大学卒業後、院から博士課程を取得、その後助手になって……と、はじめは研究者としてのキャリアを経験しています。当時は機械学習を研究していました。
その後株式会社Donutsに就職し、約4年間でアプリゲーム開発と技術部長職を経験しました。ミラティブにジョインしたのは2018年7月ごろのことです」
――当時はエンジニアとして就職されたんですよね。
横手「はい。おもしろそうな会社だな、と思って入社しました。それから2年間はエンジニアとして働いていたのですが、2020年4月からはiOS/Android/Unityグループのマネージャーになりました。この頃は、プレイヤーとマネージャーを兼任していたような形です。
そこから翌年2021年1月には技術部部長に、同年4月からはCTOになりました。改めて振り返ると、研究者からエンジニアへ、その後技術部部長に、さらにミラティブにジョインしてから再びエンジニア、マネージャーと技術部部長を経験後、CTOへ……という流れでキャリアを積んできています」
※ 横手入社時のインタビューはこちら
――あらゆる経験をしてきた横手さんでも、CTOというと覚悟が必要そうですが……。
横手「基本的に、『チャンスだと思うことはやったほうがいい』という考え方なんですよね。もちろん、会社を背負う立場になりますからプレッシャーは感じます。うまくいくんだろうか、と不安になることも。
でもそこって、あんまり深く考えても意味がないですからね。CTOに任命されたのは期待されている証拠ですし、二度と回ってこないチャンスだと思ったので引き受けました」
――CTOとしての目標を教えてください。
横手「ミラティブを成功させたい、という想いが第一にあります。ここで働くメンバーが、ミラティブで働いていてよかった、と思える会社にしたいんですよね。メンバーが成長できて、その成長が企業そのものを成長させるような環境をつくっていきたいです。
エンジニアに絞って言うと、今後はミラティブのテックカンパニーとしてのプレゼンスを高めていきたいと考えています。ミラティブをエンジニアが誇りに思える企業にしたいですし、ジョインするエンジニアには一流であってほしいですね。そのためには、まずCTOである自分自身が一流であり続けよう、と思っています」
ハイレベルなプロダクトを生む開発環境は、わかりあう願いから生まれる
――ミラティブのエンジニアチームはどんなチームですか?
横手「ミラティブはサービス『Mirrativ』を事業の主軸とする企業です。そのため、Mirrativというプロダクトや、そのユーザーさんに対して強く向き合うエンジニアが集まったチームであることが、一つの特徴です。
ユーザーさんが実際に触れるUI/UXに関わるフロントのエンジニアがプロダクトにコミットするのは当然だと思いますが、ライブ配信やインフラなど技術面を担うメンバーであっても、ユーザーさんへの影響をふまえてアクションを考えるカルチャーがあります」
――個々のエンジニアについては、どんな印象がありますか?
横手「前提として、Mirrativは技術的に難しい部類のプロダクトだと思います。ユーザーさんが多いサービスなので、バックエンドは常にパフォーマンスチューニングが必要ですし、アプリ開発側もコードの規模が大きいです。加えて、ユーザーさんの反応を見ながら柔軟に内容を変えていかなければならないし、求められるスピードも速い。
全体的に、ハイレベルな人材が求められる環境だと思います。その中で働いているミラティブのエンジニアはとても優秀ですし、互いが切磋琢磨していく意識も強いです」
――カルチャーについて、特徴があれば教えてください。
横手「私たちは『わかりあう願いをつなごう』というミッションを掲げている企業なので、メンバー同士でもわかりあおうとしています。
この“わかりあう”ことを例示するのは難しいのですが、逆を考えるとわかりやすいかもしれません。たとえば相手に不平不満をぶつけたり、技術的なマウントを取ったり……そういう非生産的なコミュニケーションをしないチームだと思います。
優れたエンジニアチームやテックカンパニーには、プロダクトに愛をもって接すること、寛容的であることを良しとする雰囲気があります。その中でもとくにミラティブはそういったカルチャーと理念との親和性が高く、仲間と働くうえで大切なことを互いに認識しあえている企業だと思います」
――エンジニアチームの働き方がわかる日常の一コマがあれば、お聞きしたいです。
横手「コロナ禍になって以降、基本フルリモートワーク対応です。コミュニケーションはSlackで行っていますが、エンジニアチームではより円滑なコミュニケーションができるよう、Gatherというツールも導入しています。
ミラティブのカルチャーがあらわれた取り組みとしては、インターン生やフルタイムの業務委託メンバーも含め、全社員がユーザーさんの問い合わせや反応をチェックするユーザーフィードバックがあります。また、同じように全員で毎週行う朝会やウィンセッションも、メンバーが増えてなお続けている点で特徴的かもしれません」
配信をコミュニケーション手段のひとつに――描く未来と願い
――ミラティブの新しい仲間として、どんな人に来てほしいですか?
横手「まず、エンジニアとしてスペシャルな働きをしてほしいので、一定以上の技術力は必要です。そのうえで、自分の作ったものに対して愛着をもち、プロダクトを成功させようという熱意をもった人であってほしいです。あと、『わかりあう願いをつなごう』というミッションに、何かしら共感できる人だとうれしいです。
性格や性質といったところについては、正直とくにイメージしていません。多様性があるほうがチーム全体のパフォーマンスが上がったり、新しいことにチャレンジできたりするはずなので、まだ社内にいないタイプの人が来てくれたらいいと思います」
――今後、ミラティブが描いている未来について教えてください。
横手「Mirrativは、誰もが配信によってコミュニケーションを取る世界を目指すサービスです。もしも国内スマホゲームユーザーが全員Mirrativで配信するようになったら、コミュニケーションの定義は劇的に変わる。そんな未来を描きながら、日々開発を続けています。
他サービスと比べても、Mirrativの視聴者に占める配信者の割合は多いほうで、5人に1人が配信している状況です。今後はこの配信者数を高め、100%に近づけていくことが目標です」
――そのためには、どのようなアプローチが重要だと思いますか?
横手「配信という感覚そのものをなくすことを目指しています。
Mirrativが誕生したことで、配信はスマホ1台でできるようになりました。ハイスペックなPCや機材を準備しなければ難しかったことが、スマホ1台でできるようになったことで、物理的なハードルはかなり下げられたと思います。
ただ、これはあくまで一部の課題を解決したに過ぎません。配信に対する心理的なハードルを下げていくことも大切です。
ただし、この心理的なハードルは時代が解決する性格もあると考えています。配信に必要なインフラが整っていったり、デジタルネイティブ世代が気軽な配信を増やしたりすることで、配信は今後ますます一般的なコミュニケーション手段になっていくでしょう」
――社会の変容や技術進歩と照らし合わせたMirrativの展望はありますか?
横手「長期的なスパンで見た変化はまだわかりませんが、5Gや6Gといったネットワークの進化は、配信領域の可能性を大きく広げると思います。
また、VR/AR領域の技術は数年で格段に進歩すると思うので、そこに関連付けた何かしらの挑戦はしたいと考えています」
――最後に、候補者へのメッセージをお願いします。
横手「メッセージ……本音を言えば、ない……んですけれど。私自身に興味を持っている人ってほとんどいないんじゃないかな。これを読んでくれている人って、たぶんエンジニアですよね。だったら、技術とか仕組みには興味あると思うんですが。まあでも、ちょっとなにか言ってみます。
Mirrativって、おそらく他のサービスと比べてわかりづらいんじゃないかな、と思っています。『わかりあう願いをつなごう』というミッションも、一見して何を伝えようとしているのかわかる人は少ないかもしれません。
しかし、私たちは成し遂げたいビジョンが明確にあって、この事業を必ず成功させたい、と思って日々開発に勤しんでいます。今回の話をきっかけに、もしおもしろそうと感じたならば、ぜひ気軽にお問い合わせください。TwitterのDMでも大丈夫です」
チャンスだと思うことはやったほうがいい。その信念に従い、ミラティブのCTOとして歩みだした横手。ミラティブのエンジニアチームと共に、テックカンパニーとしてより高みを目指すため、彼のチャレンジは続きます。