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インタビュー:アクセンチュアから起業。挫折を乗り越えて、ハッカズークで事業責任者になるまでの2年間を振り返る Vol.1

ハッカズークのセールス&マーケティングチームの責任者を務める實重 遊(さねしげ ゆう)。一部署の責任者から事業責任者になるべく奮闘中です。

そんな實重に、ハッカズークに入社をしてから2年間を振り返っていただきました!

入社して2年で事業規模が6倍に。自分を褒めたい気持ちと、まだまだだっていう焦りの両方がある。

ーー 入社して2年が過ぎましたが、どんな2年間でしたか?

変化がめちゃくちゃ大きかった。会社も、アルムナイ(退職者とのつながり)市場も、自分自身の役割や考えも。本当に変わったなって思います。

ーー 市場で言うと、どんな変化でしょう?

僕が入社した2年前は、「アルムナイってなんですか?」「アルムナイって外資コンサル企業がやってるやつですよね」みたいな、そもそも知らない企業がほとんどでしたし、知っていても他人事と捉えている日本企業が多かった。それが最近では「自社でどうやっていくか?」を考えていく企業が増えましたね。「退職者=裏切り者」という風潮も以前は根強かったですが、だいぶ変わったように感じます。

ーー 会社もこの2年で大きく変わりましたよね

事業規模が2年で6倍になって、自分の役割や責任もどんどん変わって行って。そんな環境に身を置けたことはすごく貴重で、変化についていくのは大変だったけど、同時に面白くて仕方なかった。いちプレイヤーからセールス&マーケティングチームの責任者になって、いま事業責任者を目指す立場になって、「自分なかなか頑張ってんじゃん」と自分を褒めたい気持ちと、「いやいや、まだまだじゃん」という焦りと、両方ですね。

起業したけど起業家にすらなれなかった

ーー なかなか濃い2年間だったんですね。詳しく伺いたいところですが、まず實重さんがどんな人か伺えればと思います。ハッカズークに入社する前の経歴を教えていただけますか?

新卒でアクセンチュアに入社をして、グローバル人事の領域でコンサルティングに従事していました。具体的には、日系大手企業のグローバル統一の人事制度を運用するための制度設計やシステム導入の支援をしていました。

ーー なぜ退職をしたのでしょう?

仕事は楽しかったし、チャレンジさせてもらったと思っています。金銭的な待遇も良かった。社内には「この人のようにキャリアを積んでいきたい」と思える人もいて、もったいないくらい良い環境だったと思います。

一方で不安もあって。仕事の専門性は高められてきて、自分のクラスも上がっていたけど、「その尖った専門領域だけで戦って良いのか」「自分はまだまだなのに、プライドだけが高くなっているんじゃないか」という恐怖心もありました。もう一度プライドをリセットして、武器の無い状態から泥水を啜りながら戦ってみたいという気持ちを持っていました。

二つ目に、学生のときからいつか事業を作りたいと思っていて。とは言いつつも、具体的に挑戦したいテーマはこれまで持っていなかったんです。でも、アクセンチュアでの経験から、人事領域に対する課題意識が生まれて挑戦してみたいテーマが見えてきて。自分で事業をやろうと決めて、退職しました。



(アクセンチュア時代のプロジェクトメンバーと。笑)

ーー では、退職後は起業されていたんですね。

はい。アクセンチュアを退職して、友人の紹介で出会ったエンジニアと、HR Techの領域でプロダクトを作ろうとしてました。まあ、このままうまく行ったらかっこよかったんですけど…。

ーー というと…?

起業家にすらなれなかった、というのが正直な感想です。「そういうプロダクトあったらいいよね」とは言ってもらえたけど、実際に買ってはもらえなかった。ビジョンを持って始めたはずなのに、どうしたら良いかどんどん分からなくなって行って。売れないし、貯金もなくなっていくし、一緒に起業した友人も事情があって続けられなくなって…。もう、「俺がどうしたらいいか誰か教えてくれ!」みたいな、起業家が一番なってはいけないマインドになっていました。

ーー それは辛いですね…。その後、どんな経緯でハッカズークへ入社することになったのでしょう?

今後の選択肢として「自分の事業を続ける」「コンサルティングファームに戻る」「スタートアップに入社する」という3つがあって。色々考えたし、色々なアドバイスをいただいたんですけど、「せっかく踏み出したのだから、自分のプロダクトでもう少し頑張りたい」というのが本音でした。

とにかく色々な人に会って、事業やプロダクトの相談をしている中で「この人に会ったら良いんじゃない?」と紹介してもらったのが、ハッカズーク代表の鈴木です。



ーー 最初は、入社への関心というよりも起業家の先輩と話をさせてもらう、という感覚だったのですか?

両方です。自分の事業やプロダクトの相談もしたいし、ハッカズークという会社にも関心がありました。というのも、新卒でアクセンチュアへ入社した理由の1つが、アクセンチュアのアルムナイネットワークに魅力を感じたことでもあったので。アルムナイ事業を展開しているハッカズークに関心を持っていました。

なので、初めて鈴木に会ったときは、自分の事業の状況も正直に話しながら、考えている今後のキャリアの選択肢についても話をして。鈴木から「それなら、一度ハッカズークで修行をしてみるのも良いんじゃない?」と声をかけてもらったことがきっかけで、ハッカズークに入社をしました。

ーー 他のスタートアップという選択肢もあったかと思いますが、なぜハッカズークに決めたんでしょう?

まず、事業がめちゃくちゃ面白い。アルムナイが日本で広がるかどうかは分からないけど、広がるべきだし広げたいと思いました。

組織的にも面白いフェーズで。入社した当時、フルタイムメンバーは代表含め5人だったのですが、アルムナイが当たり前になるかどうかはこの会社にかかっているし、自分にも結構な部分かかっているなって思いました。僕が起業していたときにできなかった「そういうサービスいいよね」だけで終わらず、実際に買ってもらえるサービスを創りたいと思いました。

ーー実際入社して、どうでしたか?立場や役割もだいぶ変わりましたよね。

とにかく苦しかった。でも、楽しくもあって。自分の中でこの2年間は3つのフェーズに分かれていて、それぞれ別の挑戦をしていた感覚です。

最初の半年が「未経験の仕事や意思決定をすること」への挑戦、次の1年は「セールス&マーケティングチームの責任者」への挑戦、最後がまさに今現在で「事業責任者になる」ための挑戦の3つのフェーズです。


起業に挫折した26歳アクセンチュア・アルムナイが「辞め方改革」に取り組む理由 | 株式会社ハッカズーク
2020年8月、ハッカズークに新たなメンバーがジョインしました!アクセンチュア・アルムナイの實重遊さん(26歳)です。 >>「アルムナイ」について詳しく知りたい方はこちら スタートアップを中心に転職活動をしたのち、自分で事業を立ち上げようとアクセンチュアを辞めて試行錯誤し、ハッカズークに入社......と、紆余曲折あった實重さん。 ...
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ーー それぞれ教えてください!

正しい意思決定なんて存在しないと気がついてから、スピード感持って意思決定ができるようになった

最初のフェーズは、「未経験の仕事」と「意思決定をすること」に苦労した入社後最初の半年間です。役割はセールス&マーケティングだったのですが、僕のバックグラウンドはコンサルティングなので、営業もマーケティングもやったことがなくて。

当時、アルムナイという概念を知っている人がほとんどいない中で、どう興味を持ってもらって、「アルムナイっていいよね、面白いよね」で終わらずに「うちでやりたい。検討したい」と思ってもらうのか。すごく難しかったです。

ーー どうやって興味を持ってもらえるようになったんでしょう?

論理だけじゃなくて、熱意の部分も大事にするようにしました。単純なことに思えるかもしれないですが、これまで僕はコンサルタントとして「いかに感情を消して論理立てて話すか」が仕事だと思っていたので、仕事のアンラーニングをする必要がありました。

特に当時アルムナイに取り組んでいる会社はほとんどなかったので、「自社で上手くいくか分からないし、事例も少ないけど、この人たちとだったら上手くいきそうだ。一緒にやりたい」と信じてもらう必要があった。そのためにはロジックはもちろん大切ですけど、それだけでは難しくて、僕自身の熱量や想いを伝える必要があるんです。

最初はそれが分からなくて論理だけで説明をしていたら、鈴木に「さね(實重)の話は面白くない。熱意が伝わらない」と言われて…。お客さんに対してもそうだし、社内のメンバーに対しても伝わってないと指摘を受けました。「論理だけじゃなくて、熱意も伝えて良いんだ」と気がついてからは、僕自身がアルムナイの可能性を信じているということを含め、感情の部分も大事にして話すようになりました。

ーー 「意思決定をする」ことに苦労した経験についても教えていただけますか?

前職でも意思決定はしているつもりだったのですが、自分が本当の意味で責任を持って意思決定はしていなかったんだと気付かされました。

ーー というと?

コンサル時代は予算を取ったり会社のお金を使うという経験はなかったし、提案はしても最終的に意思決定をするのはクライアントでした。でも、ハッカズークでは例えばマーケティングで「どんな施策をやるのか」「それにどれくらいお金をかけてやるのか」「そのタイミングはいつなのか」という意思決定をしないといけない。僕は「正解はなんだろう、正しい意思決定はどれだろう」とずっと探していて。

鈴木にも「選択肢としてAとBとCがあって、それぞれのメリデメはこれです。どれでいきましょうか?」みたいな質問をしていました…。

もちろん「いやいや、さねはどう思うの?」って言われるんですけど、正解が分からないし決めることが本当にできなかった。ハッカズークのほかにアルムナイ事業をやっている会社があるわけではなかったので、ドンピシャでベンチマークにできる会社もない。加えて、ハッカズークとして初めて取り組む施策ばかり。ROIを論理的に算出できないのに、「そんなのどうやって決めるんだ」って思いましたね。

ーーどうやって変われたのでしょう?

正しい意思決定なんて存在しないし、誰も正解は持っていない。だから、もちろんある程度はロジックで考えつつ、最後は「うまくいくか分からないけど、これは絶対にやるべきだ」って自分が信じて決めること。そして、覚悟を決めて意思決定したことを正解にしていくことが重要なんだと気が付くことができてからは、スピード感を持って意思決定して取り組むことができるようになりました。

ーー できることが増えて、何か変化はありましたか?

営業では、お客様の心が目の前で動いたと感じられる面白さを感じました。「確かにアルムナイやるべきですね、やりたいです。」と言って実際に導入に至ったときは本当に嬉しかったですね。

マーケティングにおいても、自分が「これだ!」と信じた施策でもうまく行かないことの方が多いし、心が折れそうにはなることも多かったんですけど、でもやっぱりどんどん意思決定できるようになって、成果も徐々についてきたことが嬉しかったです。

(企画・構成・文:築山芙弓)

後編はこちらから

インタビュー:アクセンチュアから起業。挫折を乗り越えて、ハッカズークで事業責任者になるまでの2年間を振り返る Vol.2 | 株式会社ハッカズーク
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