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2021年5月、プラスディーは、ビジョン、ミッションを刷新し、新たにパーパスを策定しました。
会社の在り方として『デザインエージェンシー』を掲げ、表層的な見た目のデザインのみならず、戦略・戦術などの全体設計についてもデザインの対象であると考え、更なる成長を図っています。
今回は、中でもミッションの浸透を目的に同年9月よりはじまった『X Designer』の取り組みについてご紹介します。
社員全員が職種以外に、もう一つの肩書きを定義する。そんな『X Designer』の取り組みから、プラスディーにとってのデザイナーの定義やプラスディーの社員が提供できることを紐解いていきます。
『X Designer』とは?
チームやクライアントとの対話を大事にするために『Communication Designer』と名乗るディレクター。サイトの機能やプログラミング上の関数を重視するために『Function Designer』と名乗るエンジニア。
プラスディーでは、すべての社員が職域や所属を示す肩書きとは別に、デザイナーとしての肩書きを名乗る独自の制度があります。『X Designer』施策と名付けられたこの取り組みは、社員それぞれがミッションを意識し、その体現者となることを後押しすることを目的にはじまりました。
そのミッションとは「一人一人が“デザイナー”であることを自覚し、その力を発揮することで、課題を解決していく」こと。全員がデザイナーを名乗ることで、会社として行われるすべての課題解決に、デザインによる付加価値を加える。そしてそれを社内外に周知する役割を担っています。
プラスディーにとっての「デザイナーの定義」
昨今、ビジネスの現場では「デザインが重要だ」と言われるようになり、一見デザインとは無関係な組織にも「デザイナー」の肩書きを持つ人材を迎える事例もずいぶん多くなってきました。
ですが、「デザイナー」と聞くと、視覚領域において意匠計画や図案設計を手がける人という認識が強い方もいらっしゃるのではないでしょうか?例えば、製品やポスター、雑誌書籍の表紙やレイアウトなど、目に見えるもののデザインを手がける仕事をする人。
それに対し、プラスディーの考える「デザイナー」とは、いわゆる視覚的なデザインだけではなく、課題の発見からその解決方法の起案、プロセス設計、実行プランの企画・実施まで、あらゆるフェーズで価値を発揮していく人です。つまり、「表面を美しく飾るだけ」ではなく、川上から川下のあらゆる局面に参画する「広義のデザイン」を行う人のことを指します。
社員やクライアントにはどんな影響があるか?
『X Designer』と自身の肩書きを定義することは、社員にとってどのようなメリットがあるのでしょうか?
まず1つ目に、自身の目指す方向性を社内に周知できるため、志向に合うプロジェクトに関われる可能性が高まります。適正にあったプロジェクトに参画することは社員自身の強みをより発揮することができます。
2つ目に、自身が何を生み出す(デザインする)ために働いているのかを反芻する機会を増やし、目指す方向から逸れないよう軌道修正する助けになってくれます。
各個人が何をしていきたいのか、自分の強みは何なのかを明確にしたうえで取り組む仕事には、やりがいを持てます。やりがいを持つと、更に成長のスピードがあがり、個人のスキルアップに繋がります。そして巡り巡って会社としてもよりよい技術やサービスの提供ができるのではないかと考えています。
結果、ミッションが果たされ、ビジョンに近づいていくことで社員一人一人とリンクしながら会社も成長していけることを狙いとしています。
ここまで、社員と会社にとってのメリットを述べてきましたが、社外に対してはどのような意味があるのでしょうか?少し考えてみました。
社員が『X Designer』と自身の肩書きを定義することで生まれる、クライアントにとってのメリットは「この人はどんな思いや価値観を持っていて、一緒に仕事をしたらどんな動きをしてくれるのか」が想像しやすいことだと言えそうです。
『X Designer』を定義することで、外からみた時に、「会社の理念だけの状態」から「会社の理念+個人の思いがある状態」になります。すると、『X Designer』のXが広がった先と、お客様のつくりたい世界が合致しやすくなるのではないでしょうか。
例えば、『Relation Designer』と名乗るプラスディーメンバーと、社是に「人の繋がり」を掲げるA社は大事にする価値観が近いため、良いパートナーになれる可能性が高いと言えます。
また、プラスディーにどういう思いを持った人が集まっているのかがわかりやすくもなります。
浸透のために行っていること
現在は、この取り組みを浸透させるために、上長との1on1セッション、朝会でのスピーチ、広報による社内インタビューとオウンドメディア掲載などを行っています。
具体的なエピソードとして、朝会でのスピーチを1つご紹介します。『Creative Designer』の今村が話した、将来やってみたいこと。カメラが趣味で日頃から写真を撮っている彼は、近い将来個展を開きたいと話してくれました。
気軽な相談から大きな課題解決へ。クリエイティブデザイナーとして視野を広げることを大切にしている理由。
この今村の話がきっかけで、普段は恥ずかしさもあり発信できない、将来の夢や個人が生きる上で大切している価値観を社員同士で話し合う機会が生まれました。
そこから更に、社員同士で「どう今の仕事と掛け合わせるか」「会社にとってもメリットがある仕組みをどうつくるか」などが議論されることを期待しています。より社員が自分と会社の将来を重ね合わせることができるか、それがこの施策の鍵となります。
『X Designer』と肩書きを定義したことにより、それぞれが行う業務内容が大きく変わるわけではありません。ですが、新たな領域に手を伸ばすことは、個人と会社の成長と世の中への価値発揮につながります。
今後の可能性
今後は、社外に向けても『X Designer』をより活用できるよう、外部の方をお招きする対談企画を設計中です。
今回紹介した施策の他にも、部署を横断しての公募制のプロジェクトも行っています。
例えば、プラスディーが世の中に対して価値提供するスキームである『& DESIGN FLOW』の浸透とその活用や、新卒の研修設計など。
今後も社内外のプロジェクトや、ワークショップを通じて、より理念が浸透され、お客様に提供できる価値が向上する、好循環な状態を目指していきます。
機会があれば別の取り組みについてもレポートしたいと思います。