きっかけはひょんなTwitterのフォローから。全然違った社長の姿
ーまずは、自己紹介お願いします!
星野一徳です!
LOGZで新卒1年目です!去年(2018年)の10月からインターンをしていました。
ー星野さんはLOGZが新卒採用を初めてから初の新卒採用者ですが、LOGZを知ったキッカケはなんだったんですか?
最初から福祉の業界に入りたかったわけではないんです。元々はテレビ業界に入りたかったんです。というのも、従兄弟がテレビ業界で働いていて、有名人に会ったとか、テレビ番組の企画をしたとか、華々しくて楽しそうな話をよく聞いて、憧れがずっとありました。
でも、あるキッカケがあって障害や難病を持っている人を支えられる仕事をしようと思いました。その中でもどんな仕事が良いかなと考えている時、社長からTwitterをフォローされました。最初は胡散臭い変なビジネスの人かと思いました(笑)
でもきちんと調べてみると、就労移行支援をしていて、お!これは!と思ってとりあえず応募をしてみました。
ーほー!そうなんですね!実際、社長と会ってみてどうでしたか?
こんな社長いるんだっていうのが最初の印象です(笑)
最終面接を担当してくれたのが社長だったんですが、格好がすごいラフで、自分の勝手に描いていた社長像とのギャップがすごかったです。
でも、実際話してみて、社長の境遇や、障害が1つの個性として捉えられるような線引きのない世界を作りたいという、ビジョンにすごく共感が持てました。この社長の下ならどこよりも、誰よりも成長できるなとも思いました。
自分の人生を変えた、病気の苦しさと世間からの目
ー先ほどあるきっかけがあって障害や難病を持っている人を支えられる仕事をしたいと思うようになったと言っていたと思うのですが、どのようなことがあったんですか?
実は僕、高校生の時に潰瘍性大腸炎という難病にかかったんです。潰瘍性大腸炎は、腸の病気で未だに原因が分かっていない病気で、腸から出血したり、腹痛、発熱などが起きる病気なんです。
初めは体がだるくなったり、急にお腹が痛くなる程度だったのですが、次第にトイレに行くと血が出るようになりました。病院に言ったのですが、初めは夏バテだと言われました(笑)。
夏バテならいいかと深刻にならず、放置していました。すると2週間ほどで治ったのですが、半年後にまた同じような症状になってしまい、これは絶対夏バテじゃないと思い、改めて病院に行ったんです。今度は痔だと言われました(笑)。でも痔ではないと自分では感じていたので、その後3つほど病院を回ったところで正式に潰瘍性大腸炎だと診断されました。
ーかなり重そうな病気ですが、入院はしなかったんですか?
診断された時はそれほど症状が深刻ではなかったので、入院にもならず、なんとか高校に通えていました。しかし、病気が原因で、腸からの出血が酷くなり、トイレを1日に20回以上行くようになってしまい、うまく勉強ができず、浪人をすることになりました。浪人のストレスは思っている以上に大きく、さらに症状が酷くなって、ご飯を食べても吐いてしまったり、1日に30回くらいトイレに行くようになり、結果入院することとなりました。その時が症状的にも、精神的にも一番辛い時期だったと思います。
ーなるほど。それは想像するだけで辛いですね。辛い当時のことをこんなに聞いて良いかわからないのですが、精神的な辛さとはどのようなものだったのでしょうか。
全然聞いてくれて、大丈夫ですよ!寧ろこのインタビューで、少しでも病気への理解が深まれば嬉しいです。
精神的な辛さですが、自分の気持ちとしては勉強をしたいのに、病気で勉強ができないというジレンマがとても大きかったです。また、入院をしていると友人に伝えた時に軽く扱われたのも辛かったですね。友人なりに気を使ってくれていたのかもしれませんが、その当時は自分の辛さや悩みを共有したかったので、友人は興味がないんだなと感じ悲しい気持ちになっていました。
ーそうなんですね。自分ももし友人が病気になったとしたら、気を遣わせないように、わざとふざけたように接するかもしれません。僕、この病気の名前は何と無く聞いたことあるのですが、どのくらいの人がなる病気なんですか?
病気は1000人に1人の確率で発病すると言われています。そこまで珍しい病気ではないんです。でも、認知度が低くて、当時は周囲からの理解がなかなか得られませんでした。なので、病気になった当初は、授業中に頻繁にお腹が痛くなって先生に言ってトイレに行っていたのですが、友達から「わざとサボるためにトイレ行っているんだろう」って言われたりもしました。これも辛かった思い出ですね。
ーこの病気の経験はすごく大きいものだと思うのですが、この病気を経て星野さんの意識は何か変わったりしましたか?
病気を持っている人を理解をしようとするようになりました。知らない病気なら、聞ける範囲で症状を聞いて配慮するようにしたり、ヘルプマークをつけている人には意識的に席をゆずるようにしています。
あとは、自分と同じように苦しんでいる人を少しでも減らしたいと思うようになりました。
病気や障害って目に見えないこともよくあります。僕もそうでした。見えない、知らない、という理由だけで、偏見の眼差しで見てしまうこともあると思います。でも、病気になって難病や障害に興味を持つようになってネットで調べると自分と同じように周りの理解がなかったり、偏見などで苦しんでいる人が大勢いることを知りました。
少しでも理解のなさであったり、偏見をなくすには、周りの人たちや本人も変わっていかないといけないと思っています。
周りの人は障害で人を決めつけず、まずはその人自身を興味を持って知ることが大切だと思います。
あと、大切なのは、本人も受け身にならず、自分のことを発信していくことです。
と言っても、僕自身最初はあまり自分の病気のことを言えませんでした。
友達と遊ぶ約束をしていたのに、体調が悪くなって遊べなくなっても病気のことは言えず気まずくなってしまうことがありました。
失敗を繰り返すうちに、人と仲良くなったり、自分のやりたいことやろうとすると、どうしても自分の病気が自分とやりたいこととの間の「障害」になることに気づきました。
それに気づいてからは勇気を出して言うようにしています。
周りに言うようになってからは、病気を気にかけてくれるようになったり、配慮してくれる人も出てきました。
そして、何より自分が病気のことを言うことで自分が無理せず、自分らしく人と関われるようになりました。
苦しいと感じた時は、勇気を出して自分のことを発信して、自分を応援してくれる仲間を増やしていくことが大事です。
でも、実際は周りに自分のこと言えずどうにもできない人が多いです。僕ができることも限られていますが、1人でも多く、僕と同じ境遇で苦しんでいる人の生活とか人生をより良いものにしたい です。
ーありがとうございます!すごく勉強になりました。ちょっと話は変わるのですが、星野さんはどんな学生だったんですか?
高校生の時は卓球しかしてませんでした(笑)
なので、ふと自分の高校生活を振り返った時に本当に卓球しかなくて、すごく後悔しました。楽しかったんですけどね、でも楽しいだけで楽(らく)しかしてなかったです(笑)
ずっと人前に出るのが苦手で学祭のクラス発表とかで劇やる時はいつも率先して裏方に回ってました。
裏方からクラスの皆を見て「楽しそうだなー」って羨んでました(笑)
友達も部活の友達としかほとんど遊んでいなかったので、交友関係も少なかったです。
こんな隠キャな高校生活を過ごしていたので、大学では、もっとアクティブに動こうと思い、人前に出たり、交友関係を広めようと色んなことに挑戦しました。
ーへ〜!大学時代はアクティブだったんですね!色々なことに挑戦していたということですが、その中でも印象に残っていることはありますか?
寮生活はすごく印象に残っています。というのも、寮には10人1部屋で住んでいて、毎日がカオスでした。ほとんど寮に帰って来ない人がいたり、ずっと部屋でゲームをしている人もいて、本当に人の価値観てバラバラなんだなあって思いました(笑)
色々な価値観の人と関われたのは自分にとってすごく良い体験だったと思います。
あ、あと、自分的に大きな挑戦がもう一つあって、エイサーを踊るサークルに入っていたんです!*エイサー…沖縄の踊り
全く、ダンスはしたことはなかったですが、サークルが100名を超える組織で、舞台も年に数回出れるので、「交友関係を広めてみたい!」「人前に出てみたい!」と思い、サークルの見学に行ったところ、先輩たちが笑顔で踊る姿を見て憧れてサークルに入りました。
サークルでは、舞台の練習はきつかったですが、それを乗り越えて舞台をやりきった時の達成感が今でも忘れられません。
ーなるほど、10人での共同生活に、エイサーですか! かなり濃密そうですね笑 今度エイサー見せてください!
いつかは自分と同じような境遇で悩む人たちのコミュニティを作りたい
ー今はどういうお仕事をしているんですか?
今は就労移行支援事業所ルーツ川崎でリーダーをしています。主な仕事の内容としては、クルーの仕事サポートや利用者さんの体調の管理や学習の相談ですね。ルーツは、就職をゴールではなく、通過点して考えていて、就職した後もその人の人生がより楽しいものになるように、こちらから一方的に教えるのではなく、利用者さん自身で解決してもらえるようにしています。
例えば、最初は週1回程度しか来れない人が、どうすればもっと通えるようになるのか方法を一緒に考えたりしています。最初は全く通えなかった人が、少しづつでも通えるようになっていくところを見るのがすごく嬉しいです。
ー星野さんは本当にずっと利用者さんの事考えてますもんね!星野さんは利用者さんと関わる時にどういう事を大切にしていますか?
利用者さんと話す事、そして小さな変化を見逃さないようにする事を大切にしています。
やはり自分の障害や体調について話すことに抵抗を持っている人はいます。なので、何気ない会話や所作から体調の変化を見極めるのが重要なんです。自分の過去の体験を話して、話しやすい雰囲気を作ったりしていますが、まだまだ僕は支援の基礎的な考え方が弱いので、そこを強化したいです。今は、当事者会に参加したりして、生の声を聞くようにしています。
ー事業所の運営は初めてのことばかりだったと思うんですけど、大変だったことはなんですか?
スタッフのマネジメントと事業所を大きくすることが凄い大変でした。今も大変です笑
事業所の運営は勿論1人ではできません。チームで結果を出していかないといけません。リーダーとして、それぞれがどういう行動すればいいいのか、どういう風に言えばこちらの意図に気づいてもらえるのか考えるのが大変です。利用者さんだけでなく、クルーのみんなにもワクワクしながら働いて欲しいんです!
ー逆に仕事をしていて楽しいなと思うことはありますか?
クルーとともに、事業所をうまく運営できているなと思う時がとても楽しいですね。
最近までなかなか思うように成果が出ず、辛い時期が続いていました。ですが、最近は少しずつ成果が出てきて、目に見えて事業所が活気付いてきたことを感じられて、とても楽しいです。もっとやってやるぞっていう気持ちでいっぱいです!
また、利用者さんのことで言うと、成長が見えた時がとても楽しいです。
例えば、プログラミングの初歩から勉強していた人が、RubyとかRailsに挑戦しているところだったり、全然通所ができてなかった人が、自分からもっと通所したいと言ってくれたりする時です。すごく嬉しいですし、やりがいを感じる瞬間です。
ー今後はどういうことをしたいと考えているんですか?
2つあって、1つ目は難病や障害で悩んでいる、自分と同じような境遇の学生の支援をしたいと思っています。以前、他社で働いていた時、足し算とかの計算はできないけど、サッカーがとても上手い人や、けん玉の世界大会に出場できるほどの腕前がある人を見てきました。そういった障害を持っているけれど、たくさんポテンシャルを秘めている人には強みを活かして欲しいんです。なのでまずは、デザインやプログラミングを強みとしている人が、その強みを生かして働けるように、ルーツというコミュニティを利用してもらったり、LOGZが運営している、COMPASSという障害者雇用を戦力採用にする人材紹介サービスを、みんなに使ってもらえるよう広めたいです。
2つ目は、難病や障害を持っているひとのためのコミュニティを作りたいです。
病気に苦しんでいた当時、これからの将来どうしたら良いのか、周りからの偏見はどうしたら良いのか、自分の症状のような人はどれくらいいるんだろうと悩み、自分と同じような人と悩みの共有ができたらもっと楽になるのになと思っていました。そこで、自分のこれからの未来や希望を気軽に話せるようなコミュニティを作りたいと思っているんです。このコミュニティを作るために、今は毎日プログラミングの勉強をしています!
ーへー!そうなんですね!コミュニティができるのが楽しみです!ちなみにプログラミングは何の言語を勉強しているのですか?
今は、javascriptを勉強しています!これまではHTMLやCSS、Rubyを勉強してきました。
僕、高校の時は技術の評価が「2」で、プログラミングなんて学習してやるもんかと思っていました(笑)
でも、実際プログラミングを学習してみて、こんなパソコン音痴な自分でもひとつひとつ学べば、WEBサービスを作れるんだという実感が湧いて、面白さがわかってきました。 プログラミングの学習は質問対応にもつながっているので、今後も学習を頑張りたいです!
ー最後に今後一緒に働くかもしれない、クルーにメッセージをお願いします!
LOGZはとても個性豊かな人が多い会社です!個性豊かだからこそ、その人の「挑戦してみたい」という気持ちを応援します。福祉業界を経験したことがない人でも少しでも新しいことに「挑戦してみたい」という気持ちがある方ぜひぜひお待ちしています!
一緒にみんながワクワクするようなコミュニティを創っていきましょう!
もう一人の新卒採用者のインタビューはこちらから!
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