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共通認識が得られるワークショップをカルチャーに。 「自分たちでカルチャーを作る」を魅力にするエンジニアチーム

「カルチャーをつくる」当たり前のように聞こえつつ、事業の成長を進めるがあまり、なおざりになってしまうことの一つではないでしょうか。新しいメンバーも増えていく中で、次にスタートアップに待ち受ける「組織課題」・・・。しかしこれは、早いうちに時間をかけて目を向けておくことで、「崩壊」や「亀裂」などといったことを避けることができるはず。そこでエンジニアチームではこれまで明文化されてなかった「カルチャー」ワークショップで実施。メンバーの認識をすり合わせ、互いに思っていることを口に出す、コミュニケーションの点でも重要なきっかけとなり得るこの取組み。今回は実施の背景とその重要性、そしてその先にある価値について、取りまとめたエンジニアリングマネージャー(以下:EM)の前島に語ってもらいました。


1:カルチャー生成のためのワークショップを実施した背景
2:全員がフラットに参加し、課題や強みの認識を共有
3:盛り上がって様々なアイディアが出た実際の様子
4:これからのhokanのエンジニアチームの魅力


開発最優先から一歩先を見据えて。カルチャー生成のためのワークショップを実施した背景

ーーカルチャー生成をしようとした背景は?

エンジニアチームはお客様にしっかり使ってもらえるプロダクトを開発するために、とにかく事業に向けた業務を優先してきていたんです。常に前を走っていなければならず、正直なところ組織に目を向ける余裕はなかったというのが正しいと思っています。

弊社は保険業界をアップデートするをミッションに、保険代理店向けのシステム開発をしている。人の一生(保険商品によっては100年以上)に関わる繊細で膨大なデータを安全に安定的に管理できるCRMシステムを開発しています。機能開発は多方面からリスクヘッジをして開発しなければならず、一般的なCRMよりも難易度の高い、一歩先の高い技術が必要です。最優先としてきたことで、ビジネスの成長につながっています。

しかしながら、9月に入社してから課題として、組織の土壌形成がありました。個々人が現状について考えていることを発言しあう場がなかったんです。EMとして入ったからには、全員が働きやすい環境を整えることが使命ですので、まずメンバーが会社を見つめ直し、カルチャーを生成できるための時間を作ろうと、ワークショップの開催を決めました。ワークショップはいまや当たり前の手法ですが、リモートでもメンバー同士で共通認識を得られ、結束が高まる効果が見込めます。


ーーなぜこのタイミングで実施しようと思ったのですか?

初期フェーズでは組織開発よりも少数精鋭で日夜、機能開発するのは正しいと思います。しかし、今は事業拡大のためにも採用を行っていかなければならず、並行して組織を形成していくフェーズです。これまでの経験から、この状況では間近に迫った50人規模になったとき危機感を感じていました。EMとしてエンジニア全員の意見を吸い上げて形にしていかないと、せっかく優秀なメンバーを集めても、離れてしまうと思いましたね。CTO横塚も同意でした。拡大する前に土壌…基盤を整えなければならないんです。

ーーhokanエンジニアチームはユーザーに驚かれるほど少数精鋭で良質なプロダクトを作っていて誇らしいです。しかしながら、ユーザーが多くなればなるほど、人手が足りないのは明白。ばらばらになるのは避けたいですね。

全員がフラットに参加し、課題や強みの認識を共有

ーー組織形成においてhokanエンジニアチームに懸念していた「この状況」とは?

hokan全体でのカルチャーはあるものの、エンジニアカルチャーが明確ではないこと、これが「この状況」です。なんとなく”カルチャーっぽい”ものを頼りに、ただひたすらに機能開発に向き合い続けると、ふとした時に、必ず何を指針にしていいのか迷いが出てくるものです。”なぜ会社に所属するのか”一種拠り所やアイデンティのようなものを確立しておくと、大きな逸脱がなくなります。メンバー自身も自分を振り返れますよね。

こんな経験がある方は多いのではないでしょうか。例えばコードを書くことや設計をはじめとするプロダクトを作るに関しては満足している方で、会社の評価の軸が定まっていないことや評価方法が明確ではないことから、自分が何のために誰のために仕事をしているかわからなくなってしまう。業務委託との違いがわからなくなってしまう・・・。ぜひそんな方には今ならその他のエンジニア内のほぼすべてが設計段階で、意見を取りまとめながら丁寧に進めているのでおすすめです(笑)

ーーすでに多くのメリットが語られていますが、あえてワークショップで実施することの意義は?

日常会話に、組織視点の「魅力」や「課題」までは入ってこないので、通じ合ってるようで実はわからない。こういった参加型の機会を設定することは、心理的安全性の担保につながります。なんとなく思っていた「これが魅力な気がする」とか「これが課題な気がする」を明確にさせられますし、「こんなこと考えていたんだ!」と新たな発見につながり、チームビルディングにつなげられます。そのまとめ役が私だと思っています。

ですので、何かを軸になるようなことを決める際は必ず全員の意見を聞きたいと思っています。これを機にワークショップは歴としたhokanエンジニアチームのカルチャーになりました(笑)EMとしては、熱い気持ちのもと日々業務に向き合っているメンバーが成長しやすく、より良いプロダクトを生み出すために私は縁の下の力持ちとして組織と環境を整備していくのみです。仲間になってくれた方には長く戦って欲しいという想いがあります。立ち止まって自分のキャリアや目的を考えたとき、何のために仕事をしているのかで迷いたくないですよね。

盛り上がって様々なアイディアが出た実際の様子

ーー実際の様子は?

Google Jamboardを利用し進めました。初めに、今後のhokanエンジニアチームをよりよい組織や環境を整備するためにこの時間がどれだけ大切であるかを伝えるために、CTOから一言もらいました。締りが違いますよね。その後、以下のブレストテーマに沿って、書き出し→まとめを繰り返しました。

①今のhokanに魅力を感じていることは?
(開発環境・体制、アーキテクチャ、人、社風、会社の価値観、経営、事業、ミッション、ビジョン、バリュー、などなんでもOK)
②こうなったらいいなという理想像
③今後のhokanに必要だと感じていることは?



(ワークショップ後に明文化されたカルチャー)

ーーチームの反応とそれを聞いてどうでした?

「皆考えていることが一緒だった」「認識がわかってよかった」「会社がエンジニアのスタンスを理解してるっていいよね」「こういう時間、必要!」などプラスのフィードバックがありました。何かを決めるときトップダウンは可能な限り避けたいと思っています。常に同じ方向を見つつ、自由に働ける”hokanエンジニアらしい”カルチャーの枝葉を全員で作っていきたいですね。

これからのhokanのエンジニアチームの魅力

ーーこれからチームの魅力は?

まさに「自分たちでカルチャーを作れる」ではないでしょうか。今あるものも、やがてそぐわなくなる可能性も、十分にあります。どんなときも自分たちで考え、それを形にできる環境は魅力的だと個人的にも思っています。ワークショップなど参加型の取組みを実施することで、互いにメンバーの意見を尊重し、それを踏まえた上で設計される仕組みができると考えています。これにより発言しやすい環境になりますし、ひいては「とりあえずこのままでいいか」、「上層部に任せておけばいいか」ではなく、自ら組織に積極的に介入できることも仲間になる魅力になりうると思っています。

ーーありがとうございました。きっと今いるメンバーは、ゆくゆくはこれからの会社を担い、会社の想いや自分たちで作ったカルチャーをメンバーに伝播させていく存在ですよね。自分たちが上に立ったその時に、自分の言葉で伝えられるために、自分たちでカルチャーや組織を作っていってほしいですね。前島さんがEMとしてしっかりまとめてくれるので、どんな苦難も乗り越えられて、最強のチームになりそうです!


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