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インタビュー:イオンネクスト株式会社 新堀淳也マーケティング部EC運営シニアマネージャー
会員数の増加や配送エリアの拡大が進む「Green Beans(グリーンビーンズ)」には、イオン各社から集まった各分野のプロフェッショナルのほか、様々な業界からの人材も積極的に採用されている。今回は、食品メーカーからイオンネクストに転職し、現在はマーケティング部でEC運営シニアマネージャーを務める新堀淳也に話を聞いた。
食品メーカーから、小売りの現場へ
食品メーカーで商品ブランドのコミュニケーション戦略やデジタルマーケティング、EC関連業務などを担当していました。しかし、メーカーは小売り企業を介してお客さまの購買データや顧客データなどを収集するため、お客さまと直接つながる機会が限られていました。イオンネクストを選んだ理由は、新規事業であり、スタートアップの企業でチャレンジしてみたいと感じたためです。さらに、お客さまと直接関わる小売業なら、より精度の高いデータ分析に挑戦できると思い、転職を決めました。
多岐にわたる業務でお客さまとのコミュニケーションを図る
現在は、EC運営を中心とした業務を担当しています。「Green Beans」は英国で食料品ECサービスを展開するOcado社のOSP(Ocado Smart Platform)をキーシステムに採用しています。そのため、ECに関わる機能面やUI/UXなどをOcado社とやりとりしながら進めています。最先端の海外企業から、最新の情報をいただきながら業務を進めていくのは私にとって新たな挑戦であり、エキサイティングな毎日を過ごしています。日本国内で展開されている食品のECサイトはまだ限られている中、Ocado社のシステム、特にUIは世界の知見が詰まっており、その技術に触れられる業務には、大きなやりがいを感じています。現地のスタッフとのコミュニケーションには言語の壁を感じることもありますが、翻訳チームのサポートや、事前にOcado社と取り決めた働き方の行動指針のおかげでスムーズに進められています。その結果、他では得られない貴重な経験を積むことができています。
そのほか、バナー制作や商品情報の見せ方、キャンペーンなどに関する企画・実行も担当しています。また、メーカーの協力を得ながらサイトでのレシピ紹介にも力を入れています。私はメーカー出身ですので、メーカーと小売りの双方の視点を持っており、それが私の強みとなっています。
SNSやCRMを活用したメルマガ配信、各コンテンツのページをクリエイティブチームと一緒に具現化していくことも、私の役割です。商品部のバイヤーとは毎日のようにコミュニケーションを取り、商品の魅力をお客さまにどのように伝えるかを試行錯誤しています。弊社では、産地に取材に行くライターやカメラマンも自社スタッフですので、インタビューの進め方や写真の撮り方などを一緒に考えながら制作を進めています。業務範囲が幅広く、チャレンジもありますが、お客さまの反応がデータからダイレクトにわかり、分析しながら方向転換ができるので、難しさと同時に楽しさも感じています。まさに、転職前に期待していたことが実現できていると実感しています。
フラットな組織体制だからこそ横のつながりが生まれやすい
入社して感じた弊社の魅力は、やはりフラットな組織体制があるということ。その象徴が「さん付け文化」でしょうか。イオンネクストは入社間もない時期から、社長に対しても「さん付け」で呼ぶことが普通です。この文化のおかげで、肩書にとらわれず、どのポジションの方とも気軽に話をすることができます。縦割り感がなくなり、コミュニケーションがとりやすいことから、様々な話をスムーズに進めることができています。
マーケティング部EC運営チームが求める人材
私たちが一緒に働きたいと思うのは、前向きで柔軟な対応ができる方です。新規事業であるため、日々、状況が変化し、求められることや取り組むべき課題も変わっていきます。そうした変化を「やらなければならない」ではなく「新しいことにチャレンジができる」と捉え、好奇心旺盛に前向きに楽しむ姿勢が大切です。もちろん、大変なことはありますが、それを自分の成長の機会と捉えて楽しめる方は、大いに活躍できると思います。
小売業のEC運営にはデジタルに関する知識やスキルはもちろん求められますが、それだけでは不十分です。お客さまから「思っていたよりも小さい」、「色が違う」などの声が寄せられることもあります。こうした貴重な意見を活かして、適切なコンテンツを作成し、データを分析して改善策を講じる視点が必要です。特に農産物は工業製品とは異なり、同じものは2つとして存在せず、味や糖度、食感が一つひとつ異なります。さらに、旬や天候の影響で“今日は在庫がたくさんあるのに、明日は全く手に入らない”といった状況もあります。農産物は生き物であり、日々その状態が変わっていくため、常に最新の情報をお客さまに正確に伝える工夫が必要です。
今後目指すのは、規模拡大と「Green Beans」ファンの醸成
弊社には、私のようにイオン以外からの転職者も多く、様々なバックボーンを持つ方々がいます。本当に多彩で、新規事業に携わっていた方、金融業界出身の方、小売業界の経験者、デジタル一筋でやってきた方など、多彩なキャリアを持つ方たちが一緒に働いています。そういった方たちとともに仕事をすること自体が、非常に貴重な経験だと感じています。
今後は、この1年で増えたお客さまを「Green Beans」のファンへと醸成していかなくてはなりません。マーケティングはお客さまのことを一番に考える部署です。データを分析するだけでなく、直接インタビューを行ってお客さまの本音やニーズを把握し、計画的かつ戦略的にファンを増やしていきたいと思います。弊社にはお客さまのデータが直接集まっており、10万、20万単位の規模でコミュニケーションを取ることが可能です。このような大規模なマーケティングを実現できる環境は非常に貴重であり、仕事の醍醐味を感じることができます。
プロフィール
新堀淳也
新卒で食品メーカーに入社。商品ブランドのコミュニケーション戦略、広告宣伝、PR、SNS、デジタルマーケティング、ECなどを担当。2021年に転職し、マーケティング部EC運営シニアマネージャーに。