はじめに
シナジーマーケティング(以下、当社)では2024年6月25日、株式会社中川政七商店の会長であり、当社のグループ会社、株式会社MONJUの取締役でもある中川淳さん(以下、中川さん)と、当社の前社長であり、現在はMONJU社長である田代正雄さん(以下、田代さん)を講師にお招きしてブランディングをテーマに勉強会を開催しました。ハイブリット開催で、大阪オフィスには約30名、オンライン配信では約50名の社員が参加しました。
勉強会を実施した目的は、次の2点です。
①CRM*1 領域、デジタルマーケティング領域においてこれから重要になる「ブランディング」について実践してきた中川さんの考えを学び理解する。
②ペイフォワードグループ*2 の一員としてMONJUの事業理解を深める。
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*1 CRMとは、Customer Relationship Management(カスタマー リレーションシップ マネジメント)の略
*2 当社の全株式を保有する親会社のグループ。詳細はこちら
勉強会について
本勉強会は、CRM領域やデジタルマーケティング領域においてこれから重要となる「ブランディング」に正面から向き合い、認知向上に向けたさまざまな取り組みを行ってきた中川さんの考えを学び、今後の行動に生かすことを目的として開催しました。今回の記事では、当日の会場の様子をお伝えします。
■アジェンダ
①MONJUの事業紹介
②中川淳と考えるブランディングの本質
①MONJUの事業紹介
「MONJU」とは、株式会社ペイフォワードと株式会社中川政七商店、VeBuln株式会社の3社が株主となり設立された企業です。社名は、「三人寄れば文殊の知恵」ということわざから着想を得て命名されました。
自社ブランドを強く意志のあるブランドへと育てるため、「ブランドが目指すべき姿」と「顧客が見ている姿」のズレ(BRAND GAP)を検証し、施策の定点観測と効果検証を繰り返しながら「ブランドが目指すべき姿」=「顧客が見ている姿」にアップグレードする、といった一連の取り組みを支援しています。
参加者たちは熱心に耳を傾けており、事業への関心はますます高まった様子でした。
詳しくは、以下の公式ホームページをご覧ください。
https://monju-inc.jp/
②中川淳と考えるブランディングの本質
中川さんからは過去の経験や実体験などをもとにブランディングについて、下記のようなお話をしていただきました。
・ブランドの定義
「差別化され、かつ一定の方向性を持ったイメージにより、商品、サービス、会社にプラスをもたらすもの」
・ブランディングの定義
「伝えるべき情報を整理して正しく伝えること」と定義。そこには、「作るフェーズ」と「育てるフェーズ」があるが、育てるフェーズのノウハウはあまりないのが実態。健全なブランド運営(ブランドマネジメント)のためにはブランドストラクチャー(共通言語)の整理が必須。ブランディングという言葉は広義であり、かつ、人によって捉え方や解釈が違っているため、成功した企業や製品・サービスを真似ようとしても、再現性が低いという特徴がある。
・中川政七商店のブランディングが成功している理由
「経営から顧客コミュニケーションまで整合性および一貫性を持たせ、流れ全体をブランディングの視点から設計する」「個々のサイトや広告、製品、サービスなどのクリエイティブを部分的に変化させることでブランディングを担保しようとしない」点が成功の秘訣
・ブランドの構成要素
店舗での接客や広告などのあらゆる体験から連想されるその企業へのポジティブなイメージがブランドになる。そのため「部分的ではなく、全体的な要素がブランドを作り上げていると考えるべき」
ブランドの構成要素(ブランドストラクチャー)は時代によって変化する。
プロダクトの良さだけではなく、その先にあるプロダクトを利用する人々のライフスタイル(憧れや共感)やライフスタンス(信頼)への影響までも問われる時代になっているため、まさにブランドは総力戦。
・ブランドの作り方
大きく2種類に分かれる。「市場を分析した情報をもとに消費者に刺さる価値を見つけ、それを核として作る場合」と「企業が打ち出したいビジョン(自分たちはどうありたいのか?どうあるべきか?)を中心として作る場合」後者のほうが、リソースが限られたなかで取り組みやすいだけでなく、市場で成長する確率が高い」
オフラインでの参加メンバーは、終始真剣な表情で時折メモを取りながら聞き入っていました。普段聞くことができない、ブランディング構築のリアルな現場のお話を伺えて、とても有意義な時間になりました。中川さん、田代さん、本日はありがとうございました!
(制作/編集:経営推進部 ブランドマネジメントチーム)