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大学講義レポ:ものづくり×感性データマーケティング

広島工業大学の「グローバル化とIoT・AIが変える『ものづくり』」というプログラムで、2019年12月に当社の和田が講師を務めました。
このプログラムは、グローバル化時代に臨む心構えと姿勢を知り、最新の情報技術の基礎、さらに実際の展開例を学ぶことによって、「ものづくり」が今後どのように変化するかを人と社会を中心に据えた観点から理解し、広島の「ものづくり」を発信する基礎力を身に付けることを目的としています。講師の和田は3年連続で講義を行っています。
どのような講義だったのか和田にインタビューを行いましたので、ご覧ください。

講義「感性データによるマーケティング」


ー 講義のテーマを教えてください。

和田:感性データによるマーケティングと題した講義で、消費者の感性をどのようにデータ化して、製品デザイン設計やコミュニケーション施策に反映していくのか。事例を紹介しながら、人の行動理由の理解に基づいた最新のマーケティング手法や時代背景を学んでもらいます。受講者は広島工業大学の選抜された学生さんと広島県に本社や支社のある企業の方です。受講者の好奇心や吸収意欲の高さには毎年私も刺激を受けています。

静止画から何を想像するのか

ー 受講者参加型の講義内容だったと聞きましたが、どのようなことを行ったのでしょうか。

和田:受講者の記憶に残る講義にしたかったので、受講者に自ら感じた内容をプレゼンしてもらうコンテンツを用意しました。
まずは受講者の皆さんにはスマホでSocietas(※)アンケートに回答してもらい、行動の要因となる自身のサイコグラフィックのパターンを確認してもらいました。その上で、サンプルとして用意した「人物が写る静止画」を見てもらい、何を感じるか?を受講者一人ひとりに考えて頂きました。具体的には、「①どのようなシチュエーションで」、「②被写体は何を思い」、「③被写体はどんな気持ちになっているのか?」を想像してもらい自身が感じたことを前に出てプレゼンしてもらいました。情報が同じでも(今回は静止画・ビジュアル)、人によって感じ方や受け取り方が違うことを実感してほしかったからです。

※Societas(ソシエタス)とは、日本人の心理特性を把握するための「ものさし」です(シナジーマーケティングが提供する独自ノウハウ)。

「ものづくり」のパラダイムシフト

ー 「IoT・AI技術の進展」は、これからの「ものづくり」にどのような変化または影響をもたらすでしょうか。

和田:豊かになり過ぎて、いたるところにモノがあふれている社会(時代)で、拝金主義をはじめとした、さらに多くの物で囲まれようとする生活に価値を見出す人間は少なくなっていくと思われます。
そんな時代変化の中、単一的な機能美以外の価値需要にシフトし、例えば機械やモノが人の心情を理解し、人の生活スタイルに寄り添った形でその人の幸せ(精神的な充足を含む)にどのように貢献するか?の追求が加速するかと思われます。その答えを導くためにも必要不可欠な技術といえるでしょう。

受講生の声

・データをものづくりに活かしていくことがもっと重要になっていくと感じたので、知っていけるようにしたいです。

・人間の情報が明るい世界へ発展させるカギとなると思わせるような授業であり、ビッグデータの重要性が再確認できた。Societasの今後の展開に注目していきたいです。

・自分が興味を持っているデータサイエンスの具体的な応用例を実際に見ることが出来、すばらしい体験をすることが出来ました。この経験を自分の将来に役立てていく技術を模索していきます。

おわりに

当社社員のナレッジを学生や企業ご担当者にお伝えする機会を持てることは大変ありがたいことです。今後もデジタルマーケティングはじめIT業界で活躍する人材育成に貢献できるように、活動していきたいと思っております。

和田 直之|企画制作部 クリエイトグループ

国立研究開発法人 産業技術総合研究所の技術移転ベンチャーにてマーケティングサイエンス系(AI)の新規事業の立ち上げ・事業開発に従事。2014年当社に入社し、R&D部門(研究開発)に所属し、ニューロマーケティングやSocietasの事業開発を担当。現在は、マーケティング・コンサルタントとマーケティング関連の事業開発を担当している。

※このコンテンツは講義開催時点ならびに記事編集時点の内容となります。

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