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1ヶ月でChatGPT新事業を立ち上げ。チーム全員の自律駆動な行動が成功の鍵

本記事では、2023年3月に当社の新事業としてスタートした「ChatGPT導入支援・カスタマイズ開発」に携わった2名の社員にインタビューし、事業発足までの流れや具体的な業務内容について聞いてみました。

目次

  1. 自己紹介
  2. 事業開発のスピード感がベンチャーっぽいなと感じましたね
  3. 試行錯誤しながらの検証は、研究みたいな楽しさを感じました
  4. 新しいことを積極的に取り入れる風土はスパイスの魅力

自己紹介

井田 千葉県出身。前職では化学メーカーの研究職として、研究所・営業・工場からの化学分析依頼を主に担当。製造業を始め、社会DXに貢献したいと思いスパイスファクトリーに入社。バックエンドエンジニアとして、Webアプリケーション開発、ChatGPT PoCプロジェクトに従事。Webアプリケーション開発においては、Ruby on Railsを用いたアプリケーションの設計・開発・運用保守まで担当している。ChatGPT PoCプロジェクトでは、Open AI関連の調査、自然言語処理に関する技術調査から実装を担当。
大野 1996年生まれ奈良県出身。大学卒業後は外資系SaaSベンダーにてサポートデスクならびに3rd-Party製品連携開発のPoCに従事。スパイスファクトリー入社後は、ChatGPTを始めとするOpenAIの技術調査やPoCにあたる上流ヒアリング、ReactやNext.jsを用いたヘッドレスサイトやLINEミニアプリの構築、HubSpot/Shopifyの導入支援やその製品連携の構築などに従事。

事業開発のスピード感がベンチャーっぽいなと感じましたね

ー ChatGPT事業の概要と現状について教えてください。

大野:この事業は、「ChatGPTを活用した新規事業実証実験支援サービス」を打ち出すために2023年4月に発足した事業となります。主にChatGPTを始めとするOpenAIの技術関連の調査、問い合わせがあった新規クライアントのヒアリング、ChatGPTを使ってクライアントの要件の実証実験(PoC)、この3つを行っています。クライアントワークの中で対応しているPoC案件の例として、大手金融機関向けAIチャットボットの開発、ビジネスマッチングサービス向けコンテンツ生成機能の開発、社内向けで導入予定の自動文字起こしや自動要約、社内Wikiを学習させたチャットボットの開発などがあります。

ChatGPTを活用した新規事業実証実験支援サービスを提供開始 | スパイスファクトリー株式会社spice-factory.co.jp

ー ChatGPT事業が立ち上がるという話を伺って率直にどう思いましたか?

大野:実を言うと、プラスもマイナスもないって感じですね。ただ前職では外資ベンダーにてチャットボット機能を扱うSaaSを提供しており、インハウスのAIを組み込んだ自動回答生成も機能として存在していました。ただ、インハウスのAIが日本語の性能的に機能として使い物にならなかったので、ChatGPTでそこをカバーできるんじゃないかという密かな期待は抱いていました。(笑)

井田:ChatGPTが話題になってからプライベートでも利用しており、すごいものが出てきたな、世の中変わっていきそうだなと感じていました。そんな中、社内でも新規事業として取り組むということで、ビジネスチャンスになりそうと思ったらすぐに取り組んでいくスピード感がベンチャーっぽいなと感じましたね。

ー 大野さんは立ち上げ当初から参画されていましたが、立ち上げ時はどんなことをされてましたか?

大野:立ち上げ時、最初にやったこととしては、ChatGPTはじめOpenAIのサービス調査です。ビジネスユースケースの整理や、技術の内容をCTOの泰とともに調査しました。また、並行してMarketing Divisionによるメルマガ配信や、Public Relationsの担当からプレスリリースにて事業立ち上げのお知らせを打ち出したところ、想定以上にお問い合わせいただいたため、それらの新規ヒアリングも並行で進めていきました。ただ、引き合いが多くなるにつれ、新規打ち合わせや商談も多くなり、自身のリソースで対応できなくなったため、井田をはじめ他のメンバーに参画してもらい調査・検証を共に進めていったというところですね。

ー 技術の調査を行っているとのことですが、具体的にどのような技術でしょうか?

井田:大きく分けると、プロンプトエンジニアリング、自社データ学習の2つです。プロンプトエンジニアリングはChatGPTへの指示出しのことですが、細かい出力の調整まで期待通りに得るためにプロンプトを試行錯誤して、対人で行っているように正確に意図を伝えることがChatGPTに対しても必要で、そこに難しさを感じていますね。

自社データの学習では主にEmbeddingsを利用しています。ベクトル化した社内ドキュメントをベクトルDBに保存して、ユーザーの入力に関連性の高い情報をベクトルDBから抽出し、ユーザーの入力と一緒にChatGPTに投げて独自情報に対して回答させるRAGを利用しています。RAGにおいてはデータ準備の部分でドキュメントを適切な塊に分割して利用するなどデータ処理部分で工夫した方がより良い結果が得られる印象ですね。他の手法にはファインチューニングもありますが、大抵のことはプロンプトデザインとRAGで対応できるので、利用する場面は少ないです。キャラ付けしたい用途などに利用できるのかなという印象です。

大野:他にも、ChatGPTなどの大規模言語モデルをより効率的に拡張しサービスに組み込めるライブラリ”LangChain”を使った開発のキャッチアップも進めております。また、ChatGPT以外にOpenAIが出しているサービスも調査しており、音声データから文字起こししてくれる”Whisper”や、テキストから画像を生成してくれる”DALL-E”などがあります。直近だと、ミーティングから得られた音声データをWhisperに読み込ませて文字起こしを実施、その要約をChatGPTに行わせた過程を社内のSlackの一機能として組み込むなどしています。

試行錯誤しながらの検証は、研究みたいな楽しさを感じました

ー 今回新事業をつくって成長していくことを経験されたかと思います。立ち上げから半年以上経って率直にどんな感想を抱いてますか?

大野:自分自身、新しい事業を作る経験がこれまで無いですし、AI自体も社内で誰も触ったことのない未知の領域なので本当に不安でした。とはいえ、新しい領域に触れられるからこそ楽しい部分もありますし、案件化できた時の嬉しさは大きいものだなと感じています。

井田:とりあえず、軌道に乗れた気はするので安心しています。ChatGPTについてはクライアントの皆さまの中でも手探り状態だったので、ワンチームで試行錯誤しながら検証を進めたのですが、研究っぽくて自分は楽しかったですね。社内的にも実案件や社内での取り組みを通じてナレッジが溜まってきました。ただ、ChatGPTだけでなくAIの日々の進化が早すぎて追いついていくのが大変ではあります。

新しいことを積極的に取り入れる風土はスパイスの魅力

ー スパイスファクトリーの魅力について教えてください。

大野:ChatGPT事業をはじめ、新しいことを積極的に取り入れる風土があります。直近だと、他社さまと業務提携してブロックチェーン技術を活用した新規事業開発がありますね。また、主体的に活躍できる環境があったり、役職関係なくフラットな関係性なので、意見交換が盛んです。

高速でプロトタイプ検証、ブロックチェーン技術を活用した新規事業開発を支援。スパイスファクトリーとChaintopeが業務提携 | スパイスファクトリー株式会社spice-factory.co.jp

井田:基本的にプライム案件なので、クライアントの皆さまと直接やり取りしながらプロジェクトを進められるのがいいですね。あとは、主体的に活躍することを求められますが、分からないことについて社内のメンバーも相談に乗ってくれるので助け合う文化があります。他には、会社として医療や教育など優先的に取り組む領域としてPriority5を掲げているので、社会貢献性の高い案件に携われる機会が多いことも特徴のひとつです。


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Writer: [Marketing Div. Marketer] YUME OSHIMA


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