首都圏と関西エリアを除く、全国の中小企業を担当するセールスフォース・ドットコムの広域営業。名古屋オフィスを起点とする中部エリア、福岡オフィスを起点とする九州エリアなどを重要拠点に、地方展開に力を入れています。
コロナ禍も相まってDX推進の波が地方にも押し寄せ、急激に高まる地方企業のデジタル化の機運。それに伴い当社の事業も拡大しており、現地メンバーの採用が急務です。
今回は広域営業の責任者、西日本支社の部長、中部支社のアカウントエグゼクティブ(営業職)の対談を通して、広域営業のやりがい、現状の課題感やそれに対する打ち手などに迫ります。3名の異なる視点から見えてきた広域営業の魅力とはーー
執行役員 広域営業本部
本部長 伊藤靖
複数のハードウェア企業にてアカウント営業、インサイドセールスマネージャー、営業企画を経験し、2008年セールスフォース・ドットコムに入社。以後インサイドセールスのマネージャーおよび責任者として組織拡大に寄与。2020年2月より広域ビジネスの営業責任者として従事。
西日本支社 九州第3営業部
部長 下薗孝平
大学院卒業後、日系SIerへ入社。外資系のERPパッケージの提案営業に従事。営業を極めたいと思った際に営業力がついて、成長できる環境を求め2016年にセールスフォース・ドットコムへ入社。以降、東京・名古屋での営業を経験し、地元である福岡に異動。2021年2月より現職。
中部支社 第3営業部
アカウントエグゼクティブ 尾崎将人
新卒で日系SIerへ入社。中堅企業を中心ににアカウント営業を7年間勤める。自社製品を愛せる環境で働きたいと考え2018年にセールスフォース・ドットコムへ入社。インサイドセールス、東京でのフィールドセールスを経験し、2021年2月より現職。
より「オーナーシップ」が求められる広域営業
——広域営業において、3人はどのような役割を担っていますか?
伊藤:私の営業本部のミッションは「DXの伝道師」として地域顧客のDX化を推進すること。私自身は地域のお客様と当社サービスを使っていただく関係性を醸成する旗振り役を担っています。
下薗:私は現在福岡を中心に営業マネジメントを担当しています。担当するお客様の規模は、少数精鋭企業になります。セールスフォース・ドットコムに入社してからは、東京で1年間ほど営業活動し、名古屋を経て地元を盛り上げるビジネスに関わりたいと出身地の福岡へ2019年にUターン、今年からマネージャーを務めています。
福岡オフィスは2019年に設立され、メンバーはほぼ現地で採用。少人数でスタートしましたが現在は4倍ほどの規模になりました。フィールドセールスだけでなくSEや定着化支援などのメンバーもここ数年で増えています。
尾崎:私の役割はアカウントエグゼクティブと呼ばれる、いわゆる営業職です。もともと中部の出身ですが、昨年度まで東京で3年間、営業活動を行っていました。今年度から地元の中部に貢献したいと志願して、異動しました。広域営業のアカウントエグゼクティブには担当テリトリーのオーナーとしてまるで1人の社長のように、責任を負いながら地域を盛り上げるオーナーシップを求められます。
密な関係性の中、お客様への貢献度の高さが醍醐味
——広域営業ならではの面白さ、醍醐味はありますか?
尾崎:東京と名古屋、両エリアの経験でいうと、広域営業のほうが「ベンチャー感」を味わえることですね。お客様の人材企画に携われたり、事業の方針をヒアリングできたり。また組織としてもコンパクトでまだまだ小さいので、その分、マネジメントの近くで関われるんです。今後のキャリアで自身がマネジメントをする立場になった際、この経験はきっと活きると思います。
下薗:これまで育った地元に対してのセールスフォース・ドットコムで培った経験を活かしてITとは無縁だったお客様に対しても提案ができること、そして、お客様のDX化に貢献できることにやりがいを感じています。例えば田んぼの中にぽつんとあるような材木屋の社長が、今後のためにデジタル投資の意思決定をし、利用し続けてくださる。それが嬉しいしグッときます。こうした醍醐味は広域営業ならではかもしれませんね。
伊藤:首都圏、関西以外の広域エリアを全て担当している立場から感じるのは、広域営業の魅力は提案できるエリアがまだまだ広く、とてもダイナミックなところです。また、自分たちの活動が実績として見えやすい点も魅力です。例えば、同じ100万円の受注をしたとしても東京はマーケット大きいので、インパクトが小さい。それが広域なら、お客様に貢献した売上の比率が大きくなります。どれだけ自分自身が価値を創造したかが目に見えて分かります。
加えて、フォローアップなどでまだまだ密なお付き合いができる余地も多い。これまで地方でも定着化支援を行っていなかったわけではないのですが、既存顧客へのフォローアップはエリアが広く人数が少なかった分、正直弱かった。それが今では、十分な人数がいます。私も同行して訪問するなど、手厚く密な関係性を築いています。
地方こそ、信頼の獲得が求められる
——現状で抱えている課題感はありますか?
伊藤:大きく2つあります。1つ目は、認知獲得。2020年にTVCMを放送してからは地方でも徐々に知られるようにはなりましたが、東京に比べると認知度はまだまだ。そこで、地元の商工会議所や銀行、コンサルティング会社などと共同でDXセミナーなどを開催。また地方での拡大を目指すパートナー企業とのセミナー開催を予定したりしています。
2つ目は、営業の生産性向上。これに対する打ち手として、チームメンバーに向けたトップセールスのナレッジ展開や、当社のソリューションを導入いただいているパートナー企業の社長に自社活用事例をお話いただくなどの取り組みを行っています。その際、導入後にあまり効果が出ていない場合の支援方法や具体的な打開策などもシェアしています。
特に中部や九州などの地域は支社を設立してメンバーを増やすなど戦略的に投資をしていますから、それだけ結果も求められます。戦略的エリアで安定した売上をあげていくために、一刻も早く2つの課題を解決したいと思っています。
下薗:私の立場から申し上げますと、開拓できていない企業様がまだまだ多い点ですね。日々の提案やカスタマーサクセスの活動により弊社の導入事例を増やすことで、地道に地元企業からの信頼を得ていくしかないと思っています。
というのも、地方のコミュニティでは良いことも悪いことも、噂が噂を呼んで伝わる。その点を押さえていないと、いくらセールスフォース・ドットコムの認知だけが広まっても、お客様からは受け入れていただけません。
「実際にSalesforceを導入して成功した」という事例が良い噂を呼び込んで、新規獲得の成功につながっていくサイクルが回りだせば、もっともっとご活用いただける。そのため、メンバーには「導入して頂いてからが始まり。いかに使い続けていただくかが重要」だと口を酸っぱくして伝えています。
お客様に対して良いことだけを伝えることはできるかもしれません。しかし、お客様にとっては決して少なくない金額をお支払いいただきますから、後悔するような選択は絶対してほしくない。決定頂く際にプラス面だけでなくマイナス面も必ず併せてお伝えして期待値を合わせる、お客様の覚悟の上で導入をご決断いただく。最後には、弊社ソリューションの導入が「成功に向けた未来への投資」として判断いただけるよう、意識しています。
尾崎:私の目標はセールスフォース・ドットコムのファンを1人でも増やすことです。営業職ですから当然、結果で出すミッションは負っています。しかし、当社サービスはサブスクリプションモデルなので、継続的にご利用いただく必要がある。つまり、弊社のファンになっていただくことが一番大事です。1度ファンになっていただければ、お仲間のお客様へ宣伝してくださることも。結果新しい見込みのお客様も作れるので、そうなれば嬉しいです。
——東京・大阪の都市圏と地方とで、ほかに異なる事情や課題はありますか?
伊藤:もともと首都圏と地方間での情報格差の課題がありました。というのも、東京ではDXやマーケティングオートメーション、CRMなどをテーマにしたセミナーが頻繁に行われていて、情報を得る機会が多い。地方ではそれが限られます。地方で同様のセミナーを企画し、登壇して話す機会を設けると、激烈な感謝を受けるほどです。「感謝のされ具合」が都市圏と地方でまったく異なることからも分かる通り、情報流通の土壌が全く違います。
ただ、コロナ禍以降の今はオンラインセミナーもありますから、情報感度が高い方にとってはどこに住んでいても情報を得られる。かつてほどの地域格差はなくなってきていると感じます。
もう1つの課題は、地方の企業は地元だけで完結する事業が多いこと。自分たちの商圏内だけでビジネスが成立していて、拡大させる理由が少なく、東京に比べてチャレンジの意思を感じる企業が少ない傾向にあります。その状況でご支援を展開する難しさはあります。
ビジョンに共感するメンバーほど、パフォーマンスを発揮する
——現地採用では実際、どういう方が入社されていますか?
伊藤:東京の場合とそれほど変わらず、成長意欲を持った方が来られる印象です。意欲の高い方はセールスフォース・ドットコムの名前を知っているし、外資への警戒心もさほどない。IT業界そのものへの不安感も10年前ほどではありません。最近は「日系企業だから安心」という求職者の感覚も薄れてきているように感じています。また当社は全ての地域に置いて同一の給料体系を取っているので、首都圏との給与の差もない。そこに魅力を感じてくださる候補者様もいるかと思います。内定をお出ししたら入社していただける率は非常に高いので、面談にくる時点で覚悟が決まっている方が多いと思っています。
下薗:私の印象ではセールスフォース・ドットコムの書籍やニュースを多数読んでいて、会社のビジョンに共感している人は、入社後もモチベーションが高く、結果を出す傾向があると思います。「ビジョンが企業を成長させる」という熱い想いがベースにあるからこそ、さまざまな事例を吸収してぐんぐん伸びていくのでしょう。セールスフォース・ドットコム自体に魅力を感じてもらっている方なら、活躍できると思います。
尾崎:私は、当初弊社の様な外資系企業へ入ることに対して弱気な部分がありました。外資系企業は結果を出さなければすぐに辞職させられるようなイメージがあったからです。しかし、セールスフォース・ドットコムに転職するといい意味でのギャップがありました。当社にはハワイ語で「家族」を意味するOhanaというカルチャーがあり、苦しんでいるメンバーがいたらみんなでサポートし支え合うんです。実際に離職者も少なく、定着率が高いように感じます。いい意味で外資らしくありませんね。一方、数字へのシビアさは外資のイメージ通り。それでも、Salesforceの中には向上心が高い人も多いので数字面でも良い刺激をもらいながら前向きに仕事に取り組めて居ます。本気で成長したい方にはSalesforceとても良い環境だと思います。
——最後にメッセージをお願いします。
伊藤:大切なことは、「お客様のDXを支援できるのは私たちしかいない」と覚悟を持つこと。日本はデジタル化の波に遅れましたが、最近だとデジタル庁が創設を予定されるなど、デジタル化の機運が高まっています。地方企業のデジタル化を推進し、情報提供者として頼りにされる。それを実現するチャンスと誇りを感じてほしいと思います。
下薗:地元の企業から愛される企業でありたいです。カスタマーサクセスは言葉ではシンプルですが、中身は深い。自分たちの両親や親戚に接するように、親身な対応が必要。そういう親族を相手にするとしたら、売り逃げや適当な対応なども絶対にしませんよね。お客様の立場に立って、地元の少数精鋭企業を成長させることにやりがいを感じる方、全力で企業の成長を支援して喜べる方、その意欲を持っている方と一緒に働きたいです。その姿勢が、自身の成長につながるでしょう。
尾崎:建設的に刺激し合えるメンバーと一緒に働きたいです。既存メンバーも刺激的な良い人ばかり。刺激し合える、意欲のある方と同じ場所で働けたら嬉しいです。
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