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80万件の商品データベースで、mybestをメディアからサービスにするために──データチームの挑戦

今回のマイべ通信は、プロダクト開発部メンバーの対談の様子をご紹介。mybestに新しく追加された機能「人気ランキング自動掲出」に携わったプロジェクトメンバーに当時の様子を伺います。インタビュアーは、取締役CTOの渡邊さん。

渡邊直登(わたなべなおと)

大学卒業後、Web系SIerで多数のWebサービスの立ち上げ・運用などを経験。2013年にリブセンスに入社しHR系サービスの開発・運用を行い、医療系サービスの立ち上げに参画。2017年にマイベストに中途入社後はプロダクト・組織の開発両方に携わる。現在は取締役CTOとして主にマネジメントや採用・新規事業のサポートなどを務める。

鈴木 政規(すずきまさのり)

大学卒業後、スマートフォン向けゲームを提供する会社へ入社。その後2社ではECサイトの開発を経験。フリーランスを経験し、インフルエンサーマネジメントのシステム開発を行う。2021年にマイベストに中途入社。速度改善・機能設計・インフラ・DevOpsに携わっている。

井上周(いのうえあまね)

金沢大学大学院博士前期課程修了後、2021年マイベストに新卒入社。大学院では、ヒューマンインタフェース(ハードウェア系)を研究。PJT内では、開発リードとして技術調査やシステム設計から実装までの開発全般を行う。

熊谷奈桜(くまがいなお)

早稲田大学法学部を卒業後、2019年新卒で楽天グループ株式会社に入社し、楽天モバイルで基地局のデータ分析に携わる。楽天を1年で退職し、2020年マイベストに中途入社。PJT内ではPdMとして、主にPJT全体のマネジメント・UX設計・オペレーションの構築を行う。熊谷さんのインタビュー記事はこちら

サービスをより高めるためのプロジェクト
「ランキング自動掲出」とは

渡邊──
早速ですが、今回のプロジェクトである「人気ランキング自動掲出」について教えてください。

井上──

mybestの強みは約80万件の商品データを活かしたサービスであるということです。今回開発した「ランキング自動掲出」は、マイベストの強みである商品データを活かして、新商品が出るたびに更新が可能になりました。

渡邊──
どういう流れで人気ランキング自動掲出のシステムを開発する話にたどり着いたのでしょうか?

熊谷──

選択において、今売れている商品を知りたい・それを踏まえて選択したいというユーザーはいると思います。現状近しいコンテンツはあるものの、今までは一定周期で人力でランキングを作成していたため、商品の網羅性とランキングの更新性に課題感がありました。そこから、どうしたらよりリアルで正確な人気ランキングをユーザーに届けられるんだろうと考えました。

井上──

それを可能にするには、人力では更新スピードに限界があります。そのために、自動更新の仕組みを開発することに至りました。

渡邊──

実際、自動掲出が開発されてから具体的にどれくらいデータ更新のスピードが変化したのでしょうか。

鈴木──

自動更新への切り替えによって、約5,000商材のランキングが1週間に1度は更新されるようになっています。

熊谷──

これまでは早くて1ヶ月に1回、ほとんどは3ヶ月に1回ほどだったので。人力で更新していたときのコンテンツの更新とは全然違います。

ユーザーの求める情報を提供していくこと
開発に向き合う想い

渡邊──
開発中に困ったことは何でしたか。

熊谷──

1番時間がかかったのは、人気ランキングの課題特定までですね。実は当初、人気ランキングにおける課題は、「人気ランキングの更新にコストをかけすぎじゃないか」というところだったんです。ただ話しているうちに、そもそもどういうランキングであるべきなんだっけ?という議論に変わっていきました。

渡邊──
人気ランキングとはどうあるべきか?みたいな話になったんですね。議論の途中でそういったところに立ち返るのはマイベスト的な感じがします!

井上──

ユーザーの求める情報を提供していくことが本質的だと合致してからは割と上手く行きましたよね。

熊谷──

プロジェクトがうまく進まなかったのが悔しくて、どうやったらもっとスムーズに勧められたんだろうと個人的に振り返り、最終的にはチームで振り返ってTRYに繋げました。

熊谷──

次の大きな課題としては、ランキングロジックをどうするのかというのがありました。他社事例が公開されることはないので、「どこから情報を得よう」という状態から始まりました笑。何かヒントを得られるかもしれないと思い、ギャンブルの確率論の本とかですら読み漁ってましたね。

渡辺──

これはまたなんでギャンブルの確率論?

熊谷──

ランキングを制作する方法として、商品ごとに売れ筋ptみたいなものを持ってそれを順番に並び替えているんです。3つのECサイトのデータが関係してくるので、楽天で1位だけどAmazon・Yahooで300位の商品と、3サイト全てで30位の商品ってどっちが上なの?と考えた時に、出現率(3サイト中いくつのサイトに上位でランクインしているか)が関わってきそうだと思い、ギャンブルの確率論と似ているのでは?という思考でした。

鈴木──

また、想定外のエラーもたくさんありましたね。開発中階ではあまりデータ数が多くない状況でテストを行うので、本番に何万件というデータ数を適用すると、予期していなかった例外やエラーがでてくるなど、いろいろありました・・笑。

井上──

それこそ12月の仕事納めの日に、開発部みんなで楽しく飲んでいる傍ら、熊谷さんと僕で最後の最後まで、今後のプロジェクトの進め方を考えてましたよね・・

鈴木──

真剣すぎて、誘えなかったですもん笑。

メディアではない、
最高の選択体験をできるサービスを作る

渡邊──
現在のサービス「mybest」の課題は、メディアと認知されてしまっているところ。みなさんはメディアとサービスの違いってなんだと思いますか。

熊谷──

メディアではなくサービスであるための条件は、人と選択肢のマッチングができるかどうかだと思います。現在は「好みの条件を選択して、商品を絞り込む」という形ですが、ゆくゆくはmybestとしてのNo.1商品のみでなく、それをユーザー各々のNo.1まで落とし込み、完全なサービスを目指していきたいです。

鈴木──

入る前はメディアだという印象が強かったのですが、今は無いですね。最近社内にも、マイベストの強みは「データベース」ということが浸透してきているように思います。

熊谷──

確かに自分がディレクターになりたての頃より、何を目的にデータを集めているかの認識が社内全体に浸透してきて、今では「データ的にその方がいいんだったらそうしましょう」のような感じで、意思判断がデータ軸になった体感があります。

渡邊──メディアは単一方向、サービスは双方向なことが特徴で、社内でも着々と認識が揃ってきたということなんですね!
では、最後に今後取り組みたいことを教えてください。

熊谷──

選択がmybest上で完結しているのが大事だと思っていて。自分の条件に合う商品を見つけて、どこでいつ買うかまでmybest上で決められるようにすることは将来的には必要かなと。今ちょうど、比較と人気の両方のランキングを出すプロジェクトが始まっています。

井上──

いまのランキング自動掲出ももっと改善しようがあると考えています。さらにECサイトと現実世界の売れ筋も関係があるんじゃないかと思っているので、その部分をモデル化できると嬉しいです。そして機械学習とかも取り入れられたら、面白いですね!

鈴木──

よりしっかりとしたテストを行い、変更に強いシステムにしていくことです。そして時代の風潮に合わせて最新の開発の仕方を模索していきたいですね!


ユーザーが求めるものを追求した結果生まれた「ランキング自動掲出」。
商品データという強みを生かしたマイベストならではのシステムによって、より使いやすいサービスへとまた一歩前進しました。

今後も皆様の「選択」を支える、ユーザーファーストなコンテンツをお届けできるよう躍進し続けるマイベストにご期待ください。

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