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「僕らのやっている児童福祉の仕事って、とても大事だと思うんです。今この瞬間で困っている人がいたら、”絶対になんとかする”そんな気持ちで仕事しています。」
力強くそう言うのは、※LITALICOジュニアで※児童発達支援管理責任者として働く小南賛(こみなみ たすく/以下、小南)。
今回は、そんな小南のストーリーを紹介します。
※LITALICOジュニア(https://junior.litalico.jp/)は、お子さま一人ひとりの得意や苦手を見つけ、それぞれの特性に応じた指導をおこなうソーシャルスキル&学習教室です。
※児童発達支援管理責任者(https://litalico-c.jp/job_dictionaries/2)は、子どもの発達段階や特性に合わせて支援計画をつくり、指導内容の振り返りや改善といった業務を行います。
児童福祉の仕事に関心を持ったキッカケを教えてください。
佛教大学文学部を卒業し、その後夜間の専門学校に通って社会福祉士の資格をとったのですが、学生のころは就職に対して、「好きなことができたらいいな」というくらいに思っていたので、大学を卒業するまでに仕事が決まらず、父親に勧められた発達障害児の支援ができるNPO法人のインターンシップに参加しました。
身内で発達障害のある人がいるのですが、小さい頃はその人に対して「何してるんだろう、この人?」と理解が難しかったことが、このNPO法人のインターンシップを通じて「そういうことだったのか」と納得できることが多くて、発達障害についてもっと詳しく知りたい、と思うようになったことを覚えています。
そうだったんですね。
その後LITALICOジュニアで働くことになるかと思いますが、LITALICOジュニアのことはどのようにして知ったのですか?
LITALICOジュニアのことは、NPO法人のインターンシップに参加しながら「発達障害児にオーダーメイドの支援をしているLITALICOっていう会社があるよ」と聞いたことがあったので、ずいぶん前から知っていたんです。当時は「そんな会社があるんだなあ」というくらいに思っていました。
それから何年か経って、とある児童福祉施設の指導員として働いていた時、「違う場所で働いてみるのも楽しそうだなあ」と思っていたことがあって。そのタイミングでちょうど、京都にLITALICOジュニアの出店が決まったことを風の噂で知りました。NPO法人でインターンシップしていた時に聞いていた会社だったので少し気になり、転職者向けに教室見学会をやっていたので、そこに参加したことが、LITALICOへ転職する大きなキッカケになりました。
「LITALICOに入社したい!」と思ったのには、どんな理由があったんですか?
「障害は人ではなく社会の側にある」という障害に対する考え方を聞いた時に、社会福祉士の資格をとるために勉強していたころ担当してくれた教授が同じことを言っていたのを思い出したんです。
障害に対する考え方が同じでしっくりきたというのに加えて、LITALICOが掲げるビジョン「障害のない社会をつくる」に共感し、入社することを決めました。
今はどんなお仕事をされているんですか?
LITALICOジュニア 新大阪教室(児童発達支援)で児童発達支援管理責任者を努めたのち、今は、新規事業として立ち上がった※保育所等訪問支援事業の児童発達支援管理責任者を担っています。
※保育所等訪問支援事業(https://junior.litalico.jp/service/visit-support/)とは、児童福祉法に基づくサービスで、児童発達支援や放課後等デイサービスと同じ「障害児通所支援」の一つです。保育所(保育園)や幼稚園、小学校など、お子さまが普段通っている施設に支援員が訪問し、集団生活への適応をサポートします。
お子さまの行動観察や保護者さま・園や学校の先生等へのヒアリングを通じてアセスメント(情報収集)し、お子さまが困っていることを見立てて、それに対する支援計画をつくる。完成した支援計画を訪問員や保護者さまに共有し、お子さまを取り巻くすべての関係機関で連携をとりながら、支援をしていきます。現在は約350名のお子さまを支援をしており、ほぼ毎日、園・学校などに訪問しています。保護者様とも連携するべく電話をしたり、次回の訪問日程を調整したりと、こまめに関係者と連絡をとることで、関係者で一丸となってお子さまの支援をしていきます。
仕事を通じてやりがいや難しさを感じるのは、どんな時ですか。
やりがいは、日々色んなところで感じています。
たとえば、チームで動かしていくべきお子さまの支援ケースの時。
チームのみんなでたくさん話し合って、お子さまの支援の方向性が決まっていきます。そこで決まった支援の方向性について、保護者や園・学校の先生に伝えていくのですが、「どんな支援を、どんな意図でやりたいのか?」という想いが相手に伝わった時は、とてもやりがいを感じます。「そのお子さまのため」にブレずにまっすぐ支援をできるのが、本当に嬉しいんです。また、LITALICOジュニアの支援を通じてお子さまに変化があり、それをチームのみんなや保護者様、園・学校の先生と分かち合えた時も嬉しいですね。
少し前に、「私は大きくなったら、LITALICOジュニアの先生になりたいな」と言ってくれるお子さまもいました。LITALICOジュニアを利用し始めた頃は、色んなことに難しさのあるお子さまだったのですが、支援を通じて、そこまで言ってもらえるくらいにまで関係性を築けたことが、とても嬉しかったなあ。
仕事の難しさは常に感じています。
ただ、難しさを感じているというのは、ポジティブなことだとも思っています。
僕が難しさを感じるのは、やりがいを感じる時と同様にやはり、「人に伝える」ことです。
僕たちがいくら「このお子さまにこんな支援がしたい!」と思っても、それが、保護者様や園・学校の先生に納得してもらえなければ、お子さまへの最適な支援は提供できません。目の前にいる人に対して、どんな言葉を選ぶか?いつ、どんな状況で伝えるか?というのがとても大事で、「そういうつもりで言ったのではない」「一番伝えたかったところよりも、違うところが強く伝わってしまった」といったことがあるんです。
僕は、常に「この人にはどう伝えるか?」を考えて伝えるようにしています。
小南さんは、LITALICOで働くことに興味のある友人や知人に「一緒に働こう」とよく、声をかけられていますよね。どういった理由から、周囲の人へ声かけをされているのですか?
僕は、LITALICOの掲げるビジョン「障害のない社会をつくる」や、LITALICOが展開する事業に対して、「いいことだ」と確信しています。
福祉の仕事を始めたのは大学を卒業してすぐだったのですが、児童福祉の業界で働く同年代が少なく、組織の中でもずっと若手スタッフとして働いてきました。LITALICOに転職してびっくりしたのは、同年代のスタッフが多いことです。これまでは組織の中で「珍しい若手」として働いてきましたが、同年代でも福祉の仕事に携わる人がこんなに増えているんだ!と思うと、嬉しいんですね。
僕は、僕らのやっている児童福祉の仕事ってとっても大事だと思っていて。子どものため、社会のために日々仕事をしているのですが、その一方で、福祉の仕事があまりフューチャーされていないのは課題だなと思っていました。そのため、児童福祉の業界に携わる人が増えたらいいな、という想いで周囲にLITALICOのことを話しています。
10年後、20年後に、もっともっと、困っている人に手を差し伸べられる社会にしたいです。
最後に、小南さんの児童福祉のお仕事への想いを教えてください。
児童福祉の業界で働いて約10年。
僕の周囲では、色んな要因が重なって、今まさにしんどい思いをしている友人や身内がいます。その中には、幼少期に自分には合わない環境で育ったためにエラーを起こし続けたり、多くの失敗体験から自信がなくなったりしている人もいます。
僕は、人間の発達というのは色んな人との関わり、体験・経験があってこその成長だと思っていて。児童福祉の仕事はまさにそれの最前線です。僕は、色んな人に支えられて今の自分があるからこそ、今この瞬間にそこで困っている人がいたら、「絶対になんとかする」そんな気持ちで、昔も今もこの仕事に向き合っています!
「小南の想いが、一人でも多くのお子さまや保護者様に届いていきますように。」
そんな風に思って止まないインタビューの時間でした。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!