【#採用やめよう プロジェクト】え?ランサーズって採用してないの?? | #採用やめようでランサーズが伝えたいこと
みなさんこんにちは!人事のさいまりです!就活選考解禁日となった6月1日(土)、ランサーズでは一大プロジェクトを開始しました。📷▲賛否を巻き起こした6/1付日本経済新聞掲載の意見広告ネットニュース...
https://www.wantedly.com/companies/lancers/post_articles/171729
~プロジェクトに際し、メンバーがそれぞれの思いを発信しておりますので、Wantedlyでも公開していきます!~
<プロフィール>
曽根 秀晶(そね ひであき)
取締役
東京大学建築学科を卒業後、パリ・ラヴィレット建築大学、ブリュッセル・サンリュック建築大学への交換留学を経て、東京大学大学院工学系研究家建築学専攻を卒業。マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社し、経営コンサルタントとして小売業界・ハイテク業界を中心に海外市場戦略、新規事業戦略、マーケティング戦略、オペレーション改善など20を超えるプロジェクトに従事。その後、楽天株式会社に入社し、国内営業・国内事業戦略を2年弱、海外のM&A・PMIを2年、全社企画・戦略を1年弱担当し、全社の下流から上流までを幅広く経験。現在はランサーズ株式会社の取締役として経営戦略の立案、新規事業の推進、コーポレート部門の統括を担う。
早いもので、「令和」の時代になってもう1ヶ月。未曾有の10連休から始まって、なんとなくふわふわした新時代の空気感もあった中で、日本の雇用システムの特徴でもある「終身雇用」に関する財界トップたちの発言が、世の中に波紋を呼びました。
『雇用を続ける企業などへのインセンティブがもう少し出てこないとなかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた』(トヨタ自動車社長 豊田氏)
『(終身雇用は)制度疲労を起こしている。終身雇用を前提にすることが限界になっている』(経団連会長・日立製作所会長 中西氏)
日本企業の成長を支えてきた日本型雇用システムの三種の神器といえば、新卒一括採用、年功序列、そして終身雇用。
変化が激しく、非連続な破壊的イノベーションが起こりやすくなった時代になったとはいえ、ここまで露骨に、財界トップが自らのこれまでの「過去」を否定するような発言は、新時代の幕開けにおいて、十分に世論を騒がせ、今後の未来を考えさせるものとなったように思います。
さて、そんな中、今日から正式に学生たちの就活期間がスタートです。そして、あえてそんなタイミングでランサーズが始めた、「#採用やめよう」のプロジェクト。
一見、世の中やこれから必死に社会へ出ていこうとがんばる就活生の皆さんにケンカを売っているかのようなこのコピー。言葉の背景にあるぼくらの真意を伝えたたくて、このブログを書くことにしました。
まず最初に書いておきたいのは、採用や就職、正社員をすべて否定してやめるべきと考えているわけではない、ということです。
時代が変わってきた中で、本当に終わらせるべき、やめるべきだと思っているのは、古くなってしまった既存の価値観です。
たとえば「職業=会社員」という考え方。海外に行かれたことがある方は想像しやすいと思いますが、出入国カードで書く「職業欄」。なんとなく、「会社員」と書いてしまう。潜在意識において、社会人<「会社人」、就職<「就社」という考え方があるのではないでしょうか。
あるいは、「正社員の方がえらい」というなんとなくの偏見。安倍首相が「この国から非正規という言葉を一掃する」と発言したのが2018年。副業を含む広義のフリーランスは増え続けていますが、致し方なく不本意に「非正規」と呼ばれる働き方をする人は年々減ってきており、直近ではわずか14%。多くの方は、これを自分の意思でその働き方を選択しています。
そして、人手が足りないときに「まず正社員を採用」する、という先入観。高いスキルを持ち、プロフェッショナルな仕事をするフリーランスが、世の中に本当に多く存在します。労働力人口が減り続ける中で、普通に考えて、増え続けるフリーランスや副業を積極的に活用しない手はないと思います。
当たり前と思っている常識を、新時代に向けて、アップデートしたい。そう心から信じています。
ひるがえって、一人ひとりの個人にとって、働くとは、いったいなんでしょうか?あらためて問いかけてみたいと思います。
これはもう永遠の問いというか、哲学の領域に近いですが、ランサーズではよく、働くとは「社会と自分らしさの接点」ではないか、というような話をしています。これはどういうことか。
ランサーズでは、「テクノロジーで誰もが自分らしく働ける社会をつくる」というビジョンに掲げていますが、個人のユーザーである「ランサー」の皆さんの働き方、生き方は本当にさまざまです。
あるエンジニアは、1年の半分をクライアントワーク、1年のもう半分を自分の好きなオリジナルのアプリの開発に使っている。
あるWebデザイナーは、地方で農作業をしながら、東京からのWeb制作の仕事を受注して生計をたてている。
あるライターは、家族との時間や自分の趣味を大切にしながら、その趣味をいかせる記事の執筆を主な仕事にしている。
いろいろなランサーの皆さんに出会い、話してきた中で感じるのは、「圧倒的なまでに生身の人生の集合体」が、そこにあるということ。
内発的動機にもとづいた自分らしさをセンターピンにして、いかにそれを社会に接続させて仕事にするか。一人ひとりのスキルや経験がプロフィールとなり、それが「会社員」ではない職業や肩書きになる時代をつくっていきたいと考えています。
つい最近ランサーズで出した新サービスの「Lancers Enterprise」。構想当初から掲げてきたプロダクトのコンセプトは、「企業と個人が共創できる社会をつくる」というものです。
この新サービスの立ち上げにおいては、たくさんの社外の「オープンタレント」に方々にチームに入ってもらいました。
プロダクトのUI/UXを設計してもらったり、ビジネスリサーチをしてもらったり、一緒にクライアントヒアリングにいったり。ノンコア業務を切り出してアウトソースする、というのではなく、コア業務に社外タレントを巻き込んでインソースする、といった感じでしょうか。
もし、ぼくらが正社員の採用に、あるいは正社員だけでチームを組むことにこだわっていたならば……