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スケールするベンチャー企業に関して語り合う「スケールベンチャーR&D(リサーチ&ドリンク)会」
の第二回目を株式会社LIFE PEPPERさんと協働で開催しました!今回はクラウドワークスCOOの成田 修造氏、元ガリバーインターナショナル常務取締役 吉田 行宏氏を招き、ベンチャー企業で圧倒的に成長する人の共通点を解き明かしてしていきました。今回はその様子を全て報告させていただきたいんですが、あまりにも密度が濃すぎて全てを記載すると超大作になってしまいそうなので、かいつまんで報告させていただきます!
『上場しても達成感はなかった』高い目標は経験を通して立つようになる
加茂:人の成長というところでお2人自身のこれまでの経験振り返って、ターニングポイントとなった経験や成長角度をあげた経験を教えていただいてもいいですか?
成田:もともと高校のときに本をビジネスや起業関連の本を読んだときに自分がビジネスや起業に向いているかもなと感じたんですよね。それもあって大学時代はビジネスコンテストを企画するサークルに所属していました。そこは起業することが割と当たり前の環境で自分がビジネスを深めようと思ったきっかけになりましたね。そのサークルで1年半ほど活動して、ビジネスの世界の第一歩目として長期インターンを選択しました。そこで自分を成長させてくれたなと感じたのは長期インターンではなく、週5日フルコミットで社員同様に働いたことですね。それはすごくいい経験だったんですが、その会社がうまくいってなかったこともあって、独立して起業することを決めました。ただ、独立することが目的化してしまい、ミッション、事業の理解が浅くてかなり苦しんで実際会社自体も伸びなくてそこで悩んでしまったんですよね。やっぱりそうなってしまったのは覚悟が足りなかった。自分がそこでもがいて逆境を乗り越え続けることはできなかった。だからそこで区切りをつけて会社に入ってもう一度勉強しようと思って就活を始めることにしました。
吉田:自分はもともと父親が経営者だったこともあり経営者になりたいと思っていました。ただいきなり起業するのではなく学んでから起業しようと思い、父親の会社で11年間働いてその後独立した。ただ、その後ガリバーの羽鳥会長と出会って、高い目標を掲げてそれを本気で目指す姿勢に感銘を受けてこの会社だったら人生をかけていいなと思い、参加しました。そう言った父親の姿もですし、羽鳥会長との出会いが自分の成長に繋がっていたと思います。
加茂:成田さんは自分で学生起業されたわけですが、起業のイメージは起業する前と後で変わりましたか?
成田:やっぱり起業して会社を成長させていくことは並大抵のことではないと感じましたね。それには自分自身がしっかりと力をつけたり、覚悟をつけたり、またタイミングも見計らう必要がありました。それは今のクラウドワークスに創業メンバーとして入ってよりひしひしと実感しました。全てが自分が起業したときとは違って、未熟な自分を認めることができましたね。だからこそ、その差を実感できたことは大きな財産になっています。
加茂:成田さんは今若くして副社長になっているわけですが、年上の人たちも多かった環境の中でそこまで昇れたのはどのような要因があると考えてますか?
成田:高い目標や理想を掲げてそれに対して本気で取り組んでいたことですね。実際に2年9ヶ月で上場したんですが、それはかなり高い目標で、『できない』と思ったメンバーもいたかもしれないがそこで本気で目指して活動したことが一番の要因ですね。
加茂:その高い目標や理想を信じて本気で目指せるようになるにはどうすればいいのか?
成田:訓練して目指せるようにすることはできると思いますよ。挑戦しないリスクをしっかり考えられるかが大事で、失敗することって意外とそんなに大したことないんですよ。一番怖いのは『なぜあのときチャレンジしなかったんだろう』と後悔することに比べたら全然問題じゃないです。だからそこでしっかり合理的に考えて振り切れるかが大事になってきますね。
加茂:吉田さんは成長するためのマインドセットだったり条件はなんだと思いますか?
吉田:全部他責にせずに、全て自責にすることですね。自分自身を経営者だと思って、責任範囲を広げていくことが一番成長に繋がっていくんですよね。もう1つは器がでかい人と付き合う。そういう人たちからいい刺激をもらって、学びを増やしていくことが重要だと思っています。
加茂:器がでかい人とはどんな人ですか?
吉田:覚悟を持っていたり、志が大きい人や挑戦できる人ですね。高尾山よりもエベレストに登りたいって言ってる人の方が付き合っていて、本当に刺激があっていい影響をもらえますね。自分に大きな影響を与えた羽鳥会長も『死ぬときにいい人生だなと思って死にたい』と言っていてそういう人と付き合うことが大事だし、そういう人たちに応援したくなりますね。
加茂:自分が高い目標に対してどう覚悟を持つのか?もともと覚悟がある人だったのか、あとで付いたのか?
成田:僕は明確に後者の人間ですね。長期インターンをしていた21歳の時に立てた目標が25歳の時に上場することだったんですが、実際にその目標をクラウドワークスで達成した時に意外とその上場って目標はすごいことではなかったんですよね。だから自分には達成感はあまりなかったし、刺激がなかったんです。上場した中でもすごい企業はもっとすごくて、自分がしょぼく見えたんですよね。そういう経験を経てより高い目標を立てようと意識するようになっていきましたね。
『必要なのは越境力と観察力です』成田さんが話す成長するために必要な力とは?
加茂:成長角度の違いをうむ1番の要因はなんだと思いますか?
成田:4つくらいあって、1つ目がいかに自分の責任だと捉えて、改善できるかという自責力ですね。2つ目がいかに主体的に仕事に取り組んでいくかという自立力で、3つ目がどれだけ周りから影響され成長するかという変化力。4つ目が、役割に囚われず活動する越境力です。越境力っていうのはあまり聞かないかなと思ってて、これは役割にとらわれることって自分の可能性を狭めていることだと思うんですよ。これってすごく勿体無いし、他の人の役割や部署に染み出していくことって勇気いることだと思うし、反発もあると思うんですけどそんなことよりも顧客の幸せとかの方がよっぽど大事で、そう考えたらできるんじゃないかなと思います。
吉田:レイヤーにもよるとは思ってて、若い人は突破力とかの方が大事になってくるが、上がってくると『カチ』にこだわることですね。
顧客への価値というValueにこだわり切って、1番価値を出すんだというwinという意味での2つの『カチ』にこだわれるかが大事になってくると思いますね。
加茂:成長角度の高い人になるためにするべきことやできることはなに?
成田:自分の人生のミッションを考えることですね。『あなたは誰で』『何がしたいのか』それらに対して自分の過去/現在/未来としっかり向き合えるかっていうことが大事だと思います。そのミッションや志というべきものを決めて本気で目指すかどうかで成長角度は変わってくると思います。
吉田:自分の欲のためではなく、人のために活動している人の方が成長角度は高いと思っています。そうなるためには言葉にすることが大事で、自分でも信じられるようになってくるんですよね。また、言葉にすることで人を巻き込んでいって、想いはどんどん強くなっていくと思います。
加茂:成田さんのミッションはなんですか?
成田:クリアになってきているがなんどもなんども問い直している途中なんですよね。
できてきた過程は様々なインプットを繰り返して、価値を出し続けた結果磨かれるものだと思っています。
加茂:メンバーの育成をする際に気をつけていたことはなんですか?
成田:経験学習が1番いいと思っています。他人の言葉はあまり意味ないと思っていて、今日の僕が話してるのも99%は意味ないんじゃないかな(笑)
メンバーが経験をした後にその経験に対してメタ認知やいかに内省を促せるような質問ができるかってことが1番大事になってくると思います。自分はいつも質問の最後に『もし、もう一度その経験をするとしたらどうする?』という質問をするようにしていて、その回答が行動からアップデートされていることが経験学習ができた証拠だと思っています。
加茂:1対Nの場合はどんな風に行いますか?
成田:そういう経験学習がメンバー間で起きるような仕組みを構築することだと思っています。マネージャーにインプットしたりすることとかですね。
吉田:成田さんと同じで、メンバーが経験を主体性持って行うことが大事だと思っています、そのために情報と権限と責任を早めに与えることが大事だと思ってて、その人のレベルのちょっと上の仕事を与えることとかですね。いかに信頼して体験する場を与えられるかが大事になってくると思います。
成田:それがすごく大事なんですけど、人に少し上のレベルの仕事を与えるっていうのがすごく難しいんですよね。人によっては反発が起きるかもしれないし。だから、メンバーの状態とか感情をしっかり観察する観察力ってのも大事で、それに応じて仕事を任せる必要があるんですよね。
ズバリ、スケールするベンチャーとしないベンチャーの違いとは?
加茂:では、最後にスケールするベンチャー、しないベンチャーで決定的な違いはなんですか?
成田:経営陣がどれだけの目線で経営をしているのかってことだと思っています。その人たちが自分の欲とかじゃなくて、社会への価値とかでっかい目標を持っていることが大事で、それに共鳴する仲間がいるかどうかが大事だと思います。そういう想いだったりが、人を巻き込み、お金を集め、成長する源泉になると思います。
吉田:志が高い企業だったり、経営者がどれだけ挑戦心を持って取り組めていることが大事だと思っています。それが応援してくれる人を増やしてくれるし、ついてくる仲間を増やすことにつながると思います。本当に高い目標をこだわって目指せるかどうかが大事ですね。
総じてめちゃくちゃ学びが多いイベントで、交流会でも会場は大盛り上がりでした!私自身も成長するためにまず人生のミッションを決めるところから初めてみようと思います。そしてPOLという実際にスケールしているベンチャーで働けていることに喜びを感じています。
スケールするベンチャーの雰囲気や人と話してみたい方は以下の募集をご覧ください。