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引っ越して1週間、子どもの時以来の平屋と見渡すかぎりの緑。
東京から地方に移住して感じる一番わかりやすいメリット。
せっかくなので、バーベキューや焚き火も楽しめるよう、お世話になってる都農ペレット工業さんの木質ペレットを使える「焚き火台」や「ランタン」を調達。「ペレットストーブ」や「ピザ窯」も魅力的。。
少し余談ながらペレットのメリットを。
木質ペレットは安いもので20kg=¥1000程度で購入できます。
薪を重さで比べて見ると値段はペレットの1.5~2倍程度は高いと言えます。
燃費でペレットは1時間の使用で消費量は約1kg〜1.5kg。
薪は1時間でおよそ2kgを消費。
ペレットは安くて燃費がいいと言えます。
そんな自分自身の生活の変化とともに、まちづくりの仕事でも、カーボン・ニュートラルに向けた取り組みのお手伝いをはじめました。
2050年、町の中心世代は小・中学生。
いまから小・中学生と一緒に、CO2削減、環境・エネルギーについて学び合い、若者世代から町へエネルギー・ビジョンや政策を提案していけるといいなと思ってます。
僕らが担当する都農中学校のキャリア教育「つの未来学」では、2年生のテーマを「気候変動対策」に決め、1年間、学び合っていきます。
目次
- 1. 地産地消エネルギー
- 2. 食料もエネルギーも自給自足
- 3. 2050年の主役、小・中学生と学び合う
- 4. デジタル×カーボン・ニュートラルへ
1. 地産地消エネルギー
ユニークで斬新な取り組みが多い都農町の再生可能エネルギー。
都農ペレット工業は、10年近く前、主に農業施設向けに、高騰する原油の代替エネルギーとして木質ペレットの製造販売にチャレンジ、河野章弘社長が起業した純民間ベンチャーです。
その後、原油の暴落による価格競争など、経営環境は厳しいながら、河野章弘社長の超前向きな経営努力により、ピザ窯や猫砂、鶏舎の敷材などペレットの活用策を推進。
先日、都農中学校の職場体験プログラム「つのワク」の依頼に伺った際、中学生へのメッセージはズバリ「打つ手は無限」。
経営者として見習いたいスタンスです。
脱炭素社会にむけて、国をあげて火力発電所をはじめ、地産地消エネルギーの活用がマストになっているため、これから都農ペレット工業さんのビジネスチャンスは拡がりそうです。
ペレットの有効利用という観点も含めて、都農町ではフォレストエナジーさんとコラボレーション、「都農町分散型エネルギーインフラプロジェクト」を立ち上げています。
このプロジェクト、町内でも実はあまり聞くことがなかったんですが、都農ペレット工業さんとのご縁で、くわしく聞くことができました。
ものすごく先進的で町にとっても有意義。
2. 食料もエネルギーも自給自足
都農町では、国際航業グループの宮崎ソーラーウェイさんが、旧宮崎リニア実験線を活用し、全長3.9km、世界一長い太陽光発電所を設置、約300軒分相当の電力を発電しています。
宮崎ソーラーウェイ株式会社官民が力を合わせた新しい太陽光発電事業。宮崎ソーラーウェイwww.miyazaki-solarway.com
現状の太陽光・バイオマスを中心とする都農町の再生可能エネルギー供給量は、町内の需要量の147.5%にのぼり、1,741自治体で53番目(上位3%)!
ちなみに、「農の都」である都農町は、食料自給率が115.4%
食料とエネルギー、両方を自給できる自治体は「永続地帯」と呼ばれ、全国でも80自治体のみ、今後、都農町の強みとして、注目すべきデータです。
3. 2050年の主役、小・中学生と学び合う
4月から都農中学校のキャリア教育「つの未来学」で2年生の年間テーマを「気候変動対策」としています。
日常生活で危機感のわく台風や豪雨、猛暑など異常気象の原因「CO2排出削減」を目標に、わかりやすくガイドしてくれる専門家のみなさんも巻き込みながら、中学生たちと一緒に考え議論しながら、アクションを起こしていきます。
海外事例では、同年代で有名なグレタさんはもちろん、バリ島のワイゼン姉妹の「バイバイ・プラスチックバック」は中学生たちにも刺激になるのではないでしょうか。
地方ならではの強みとして、森林率の高さがあります。
なんといっても宮崎県は全国9位、九州では最も高い森林率。
ただし、都市部にかぎると、緑地面積は伸びておらず、案外、東京のほうが伸びていたりします。
都農町の場合、町全体の緑被率は63%ですが、中心市街地にかぎると、とても低く、実感としても緑の不足は感じます。
以前、都農町の子育て世帯が、子どもの外遊び場所がなく、町外の公園に緑を求めて流出していることについて言及しました。
都農町としてカーボン・ニュートラルに近づけていくために、強みの再生可能エネルギーとともに、中心市街地の緑化や果樹園化が鍵を握るのではないでしょうか。
4. デジタル×カーボン・ニュートラルへ
まだ、始まったばかりの「つの未来学」ですが、夏から秋にかけて、関西の大学、あるいは高校から「地域活性化」や「SDGs」をテーマに合宿研修のオファーを頂いています。
海外視察学習に行けないため、日本の地方を対象にする学校もでてきているようです。
町内の小・中学生と、高校・大学は町外からの学生が一同に介し、未来の都農町のカーボン・ニュートラルについて話し合い、アクションにつなげていくことで、お互いに良い刺激になることが期待できます。
都農町では、65歳以上と15歳以下の世帯にはタブレットを配布済み。
HEMSや、町内のリサイクルやCO2排出量など、日々、データをタブレットやスマホで見る習慣づけができると、いまの小・中学生が社会に出る頃、都農町が安心して住みやすい町として全国から選ばれる町になることも夢ではありません。