こんにちは!今回はコムデが手掛けたオンライン展示会のシステム案件を例に挙げて、コムデのシステム案件が一体どんな風に進められているのか、また複雑な仕様のシステムをどのようにトラブルなく作り上げたのか、詳しくご紹介します。制作の裏側をぜひ最後までご覧ください!
案件概要
様々な展示会をオンラインで見られるシステムの構築をメインに行った今回の案件。普段ビックサイトや幕張メッセ等の施設で行っていた展示会をコロナ禍の新たなスタイルとして、オンラインで開催したいというクライアントの背景があり、代理店を通してコムデが採用されました。
制作の流れ
まずはディレクターがクライアントとの打ち合わせで、このシステムを通してどういったことをやりたいのか、企画の全体像をヒアリングします。ここでどれだけクライアントの思い描いているものを精度高く理解できるかによって、その後の工程のスムーズさや納品したものへの満足度が変わってくる。
だからこそ、作りたいものの概要のみならず現在の企業課題や今後の展望を丁寧にヒアリングすることが、クライアントの要望を叶える第一歩となります。
その上で、インフラを整えるために必要な規模感やシステムの細かい仕様の要望の打ち合わせを行い、それらに適した画面設計やインフラの構築を提案します。
絶対的な要望を叶えることの出来るシステムを提案することが受注の決め手にはなりますが、期間や予算を加味しながら実現出来ることと出来ないことをしっかりと伝えることも大事なプロセスの一つ。
条件によっては全ての要望が必ずしも叶うわけではないことをきちんと説明することで、お互いに認識のズレなく制作に臨むことが出来ます。
本格的に受注となってからは要望に沿ってシステムを開発・納品。会期後の改修等を含めて長期的にシステムに携わります。大規模な案件だったため受注当初はディレクターやエンジニアなど含めて約10人のチームで制作し、大きな改修等の少ない会期後は3〜4人で担当します。
今回の案件の制作期間は受注から納品までで半年以上。クライアント側で外せない要望や細かな仕様が多かったことや、多くのユーザーが使用する関係でサーバー落ちしない強いシステムを作る必要がありました。
難しい案件だからこそ求められるクライアントから信頼
どんな規模でも案件にアサインされるということは大きな責任が伴うことです。しかし、大規模な案件となるとそれだけ多くのユーザーが関係してくるため単純な制作だけでなく、サーバーやセキュリティなどその規模に応じてさらに強固なものにしていかなくてはなりません。
さらに規模感によってチームメンバーの数も大きく変化するため、制作進行管理とスケジュールの把握、メンバー感での共通認識化はより注意深く行う必要があります。変更することの出来ない絶対的な会期がある中で、チャットやスケジュール管理ツール等を駆使して各自が一つ一つに期限を決めて行います。
今回のような、オンライン展示会のシステムはややこしい機能がたくさんあり、それらを開発後に検証して誤作動やバグがないかをチェックする作業はかなりの時間と気力を要します。膨大な量の機能がありチェック項目が多かった分、ここで大幅に作業時間が削られることに。
とはいえ、この検証は機能がどれだけ正常に作動しているかを見極める納品前の一番大事な検問でもあります。この検問を厳しくすることで、その後の修正有無やクライアントの信頼にも関わってくるので気は抜けません。
複雑な仕様で溢れる今回の案件は、誰でも参加できるような案件ではありません。特にディレクターは制作中の齟齬を少なくするために、各エンジニアと二人三脚で機能に関しての認識を共通化していくイメージで一歩ずつ作り上げていきます。機能の数が多いので、少しの認識のズレが命取りになる状況。慎重に作業をしていく一方で、展示会の会期も迫っておりスピード感も求められました。
今回の検証作業自体は約2週間を要しましたが、この検証フェーズを大事にしていくことで、トラブルを未然に防ぐことが出来るのです。
また、この案件でのクライアントの一番の要望は「サーバーダウンをさせないこと」。そうならないように設計するのはもちろんのこと、約3日間の会期中もユーザーの動向を伺いながらサーバーダウンしないよう注意深く見守ります。万が一そういった状況に陥ったときの対処なども頭に入れながら制作・運営していくことで、素早い対処が可能に。
トラブル無く、クライアントの喜びに貢献できた理由とは
大きな問題やサーバーダウンがなく無事会期を終えられたのは、コムデが大事にしている、対クライアントそしてメンバー同士のコミュニケーションや丁寧な検証の段階があったからこそ。
コムデではディレクター以外のエンジニアやデザイナーがクライアントとの打ち合わせに参加することが多く、そこで各ポジションのエキスパートがそれぞれ直接要望を汲み取る場を設けています。そうすることでより精度高く、忠実にクライアントの思い描いているものを表現出来るのです。
今回はたくさんのアクセスが見込まれるイベントだったため、インフラの構成・構築の段階でアクセス数が上がると自動的にサーバーの台数を増やす等の機能を入れるような対策を機能に落とし込んでいました。
例えばセミナー等の集客力のあるイベントだと一気に4000アクセス近くになることもあり、急激なアクセス増加にサーバーダウンを起こすことも考えられますが、コムデではそういったトラブルを制作の段階から想定・検証しながら構築することで、問題が起きてからではなく起きないよう未然に防ぐことを前提に制作しています。
予算やスケジュールがある中での制作でもちろん限界値は存在しますが、その中でも起こりうるトラブルを想定しておくのはクライアント側からしても制作陣からしてもとても大切なこと。予想もしていなかったトラブルが起きれば、状況を把握するだけでも時間がかかり、そこからのアプローチも1から考えなくてはいけません。手間はかかるかもしれませんが、出来る限りすべてのことを想定内にしておくだけで制作陣の心持ちも大きく変わるんです。
今回先方の外せない要望が「サーバーダウンしないこと」でしたが、それを叶えるために関わったメンバーたちと密にコミュニケーションを取りながら進めていきました。開発というと個人作業のように感じるかもしれませんが、エキスパートたちが知恵を合わせるからこそ強靭なシステムを作ることができるんです。
大規模な案件でも細やかな作業を徹底していた制作陣。その一つ一つの配慮が今回の案件の成功に繋がったようです。コムデに欠かせない文化である制作中の密なコミュニケーションと、常に一手先を読みながら行う制作。クライアントに伴走しながら企業の課題を解決に導く上でとても大切なプロセスでもあります。
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コムデシステムチームが手がけている、制作案件の全体の流れは以下の記事からもご覧いただけます▽