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メガバンクからベンチャーへ。100パーセントのチカラで中小企業支援に挑む。

#CAMPFIREの人々 は年齢・経験問わず様々な人たちが集うCAMPFIREの「働く人」に迫るインタビュー企画です。

第三回目は、融資型クラウドファンディング「CAMPFIRE Owners」を運営する株式会社CAMPFIRE バンク事業部 貸金業務統括チーム マネージャーの細野 太郎さんからお話を伺います。


細野太郎(ほその・たろう)
株式会社CAMPFIRE バンク事業部 貸金業務統括チームマネージャー
京都府出身。大阪大学経済学部を1997年に卒業し、新卒で大手銀行に入行。最初の配属先は大阪府の谷町支店。その後、本店融資業務部や、関西、九州、東京の支店勤務を経て退職。
2020年11月にCAMPFIREへジョイン。融資型クラウドファンディング「CAMPFIRE Owners」の審査、オペレーション周り等、幅広く活躍。趣味は釣り、キャンプ。

細野さんが担当しているサービス「CAMPFIRE Owners」とは?

CAMPFIRE Ownersは「借り手(プロジェクト実施者)」と「投資家」を結ぶ融資型のクラウドファンディングサービスです。
個人投資家から小口の資金を集め、大口化して借り手(法人・団体・非営利組織)に融資する仕組みとなり、個人から集めた資金を「融資する」という性質を持つため、購入型・寄付型とは異なり、投資家は金銭的なリターン(借り手企業からの利息など)を得ることができます。

CAMPFIRE Owners | 融資型クラウドファンディング
資金調達したい事業者に、 応援したい投資家たちのお金を届ける融資型クラウドファンディングです。応援したい事業主・ファンドに お金を投資する、つまり「オーナー」になることで、「応援の思い」を乗せた資産運用を実現します。
https://owners.camp-fire.jp/


ーーもともとはメガバンクで働かれていらっしゃったのですね。

そうです。一つの会社で23年ほど銀行員をやっていました。支店勤務が長く、主に中小企業融資や事業再生に取り組んできました。

ーーそもそも就職先に銀行を選んだ理由は何だったのでしょうか?

高校の倫理政経の授業で、銀行の信用創造機能に感銘を受けたことがきっかけです。銀行はお客さんからお金を預かりますが、信用のある銀行がこの預金を元手に貸付を繰り返すことで、初めの預金額の何倍もの資金を生むことができるのです。

また、中小企業を支え、貢献する仕事をしたいという想いもありました。新聞やテレビをみると大企業ばかりスポットライトが当たりがちですが、日本の大企業は数百万社の中小企業によって支えられています。

日本の経済を動かしている中小企業に対し、融資を通して支援したいと考え、銀行に就職することにしました。

ーー実際に長く中小企業融資に取り組んでこられたとのことですが、どうして転職することにしたのですか?

バブル経済の崩壊以降、国内では低金利が常態化してきました。2016年に日銀が導入したマイナス金利政策を覚えている方も多いと思います。お金を貸しても儲からないという環境下で、銀行も変化していきました。本来は銀行にとって、収益の中心であった貸出業務が収益を上げることができなくなりました。中小企業融資については、本当に業績の良い一部の企業にしか積極的な貸出しができないようになっているのが現状です。


手数料で収益を稼ぐために保険や投資信託といった金融商品を販売することが業務の中心となり、私が積み上げてきた中小企業を支え、成長を促すノウハウを活かすことができる機会が少なくなってしまいました。
そして、’’本当にお客さまのためになっている’’と思うことができない保険や投資信託の販売を求められることにストレスを感じるようになり、そのことが転職を考えるきっかけになりました。

ーー新卒から一貫してメガバンクに勤務しているという、安定したキャリアから外れることについて不安はありませんでしたか?

全くありませんでした。
前職の銀行では、役員などのごく一部を除いて55歳を超えると役職定年になってしまい、配属の希望が通りにくくなります。このまま銀行に残るか、新しい環境で中小企業を支援することができる仕事を続けるか、決断するタイミングでした。転職したことで定年後の年金や退職金は減ってしまいましたが、それよりも自分がやりたい仕事を優先しました。

ーーそんな背景があったのですね。ご家族はどのように感じていらっしゃったのでしょう?

応援してくれました。ざっくばらんに言うと、住宅ローンの返済も終え、二人いる子供の学費も払い終わるめどが立つタイミングでしたので、特に問題はなかったです。また、転職直前は町田支店に勤務しており、自宅から2時間かけて通勤していたので、リモート環境になったことでその負担が解消されてよかったねと言ってくれました。(笑)


ーー銀行時代と比較して現在の仕事はいかがですか?

思い入れのある中小企業融資の業務で自分の力をフルに発揮して取り組んでいるので、毎日とても楽しく仕事ができています。難しいこともたくさんありますが、自分の力不足や環境整備が追い付いていないことが原因なので、改善を重ねながら取り組んでいます。前職で感じていた、大きな組織の論理に振り回されるような徒労感は全くないですね。

融資周りだけではなく、オペレーションにも従事しているため、CAMPFIRE Owners事業の全体に関わることができています。クラウドファンディングという特性上、預金者を待つ銀行とは異なり、お金集めも自分たちで行う必要がある点もチャレンジングで、ファンドが成立した時は感慨もひとしおです。恵まれた環境にあると心から感じています。

ーーCAMPFIRE Ownersのチームはどんな雰囲気ですか?

専門性が必要になる職種なので、年齢層は高めですね。経歴も、日本銀行、証券会社、ソーシャルレンディングサービスなど、金融領域の経験を持った人が主流です。そこは購入型や寄付型のクラウドファンディングを担うチームとは違う部分だと思います。

それでも「一人でも多く一円でも多く、想いとお金がめぐる世界をつくる」というCAMPFIREのミッションへの共感や、「カラフルな感情がのったお金のコミュニケーション」を普及させたいという熱い想いを持ったメンバーが集まっています。

CAMPFIRE Ownersは、他の融資型クラウドファンディングやソーシャルレンディングのサービスとは異なり、投資先の事業の内容や経営者の想いを投資家に伝えることを大切にしています。投資家の方に「この会社だから投資したんです」と言ってもらえるような案件を作りたい、そんな想いを共有しているチームだと感じています。

融資型クラウドファンディングという考え方が登場してから20年足らず。CAMPFIRE Ownersに関しては、サービス開始からまだ2年も経っていません。毎週のように予想外の問題が発生しますが、10名程度の少数精鋭のメンバーで毎日頻繁にコミュニケーションを取りながらスピード感を持ってモチベーション高く取り組んでいます。

ーーこれまでの累計貸付額は4.6億円(2021年3月19日時点)とのことなので、もっと人数の多いチームかと思っていました。

今は少数精鋭でやっていますが、もう少し経てば、金融のバックグラウンドのない人に参加してもらうのも個人的にはいいと思っています。融資型クラウドファンディングも、本質的には購入型のクラウドファンディングと変わらず、お客さんに対してどのように貢献するかというビジネスですから。

ーー「こういう人と一緒に働きたい」という条件はありますか?

お客さんに寄り添う姿勢の強い人にジョインしてほしいと思っています。お客さんを支援したいという熱意があるか、その熱意を持ったとして、実際に行動に移せるかが大事ですね。

また、CAMPFIRE Ownersはまだまだ発展途上。なかなか結果が出にくい局面でもありますので、打たれ強い人に来てほしいと思っています。

ーーCAMPFIRE Ownersでの目標について教えてください。

まずはファンドを安定的にリリースし、実績を積むところですね。今は基盤固めの時期だと思っています。CAMPFIRE Ownersのチームは現在ギリギリの人員で取り組んでいますが、システムが充実し、ノウハウの蓄積も進めば、案件毎の業務コストは下がっていくので、事業としても大きく成長できると考えています。

また、魅力的なファンドをリリースしながら、新たな方向性も探っていきたいです。不動産案件も広げながら、融資以外の中小企業の支援サービスも取り扱いたいですし、将来的には個人に対する融資も検討したいです。5年後、10年後、CAMPFIRE Ownersが大きく成長するため、しっかり種まきをしていきたいです。


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CAMPFIRE Owners | 融資型クラウドファンディング
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