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高品質なプロダクトをスピーディに提供!GOが「PdM / PjMの分業体制」を重視する理由

※掲載内容は2022年9月時点の情報です。

プロダクトの企画・設計からリリースまでのマネジメントに関わるGOのプロダクトマネジメント本部。この組織のユニークな点は、プロダクトマネージャー(PdM)とプロジェクトマネージャー(PjM)の分業体制を採っている点。専任ポジションを置くことで、「プロダクトのあるべき姿」と「リリースまでの進行・管理」を分けて考えられるようにするのが狙いです。
今回は、本部長の黒澤に「分業体制の理由」を、PjMとして活躍する木ノ本、増田、玉舟には、「PjMの仕事内容とやりがい」「PjMとしてのこれから」について話を聞きました。

目次

  1. 高品質なプロダクトをスピーディにリリースするために
  2. 組織全体が「最適」である状態を目指す
  3. PjM はプロジェクトの骨組みから支える“縁の下の力持ち”

高品質なプロダクトをスピーディにリリースするために

                 PjMの玉舟(左)と増田(右)

——早速ですが「PdMとPjMの分業体制」にしている理由を教えてください。

黒澤:タクシーアプリ『GO』をはじめ、GOでは日常的に領域をまたいで複数のプロダクト開発が並行して進められていて、常に10本以上のプロジェクトが同時進行しています。こうした状況になると、リソース配分などを横軸でマネジメントする必要があって、専門のPjMをアサインしています。

横軸でマネジメントできていない組織では、複数のチーム横断で新しいことをやろうとすると、その調整にすごくパワーがかかって、リリースできるのは半年後とか、場合によっては1年後、みたいなことも起こりがちです。そもそも自チーム内で完結できる案件のほうが圧倒的に楽でクイックに成果が得られるので、そんな案件ばかりを手がけるようになって、結果、部分最適や、手先でできる小さな改善ばかりが進んで、ドラスティックな打ち手が打ちにくくなったり、全体最適が図られなくなります。

そのため、GOでは常にPjMをアサインして、横軸でしっかりと全体を把握しながら、優先すべき案件を最適なタイミングで世の中に届けるためにリソースをダイナミックに再配分しています。

——PdM と PjM、それぞれどのような役割になるのでしょうか。
黒澤:これはごく一般的に言われることですが、PdMは「何を(WHAT)」「なぜ(WHY)」つくるかに向き合う役割で、PjMは「いつまでに(WHEN)」「どうやって(HOW)」つくるかに向き合い、プロダクトのデリバリーにコミットする役割です。

ただ、これはあくまでテクニカルな側面に過ぎず、本質はPdMがプロダクトに向かう職種であるのに対して、PjMは人に向かう職種だと考えています。PdMだけでなく、事業メンバーやエンジニアも含めて、プロジェクトに関わるすべてのチームメンバーと向き合い、さまざまな心配事やリソース調整も含めて、開発進捗を阻む障害物を取り除いて、期日までにプロダクトを世の中に届けることに責任を負う仕事です。

そういう意味で、PjMがいてくれることで、どんなタフな状況においても、プロジェクトに関わるすべてのチームメンバーが安心して、前を向いて走れる。PjMメンバーには、どんな開発プロジェクトにおいても、常にみんなの行き先を照らす道標になってほしいと伝えています。

——なるほど。このような分業体制は珍しいのでしょうか。

黒澤:海外のIT企業においては何ら珍しいことではないのですが、日本ではまだ珍しいと思います。役割定義が曖昧なこともあり、PdMが要件定義はもちろんエンジニアのリソース確保やスケジュールの組み立てまで全てを担うケースも多くあります。

ですが、そうなるとPdMの担当範囲が広すぎて、さまざまな業務が疎かになります。そもそもPdMがPjM業務を兼務すると、開発工数やスケジュールへの忖度が働いて必ず妥協します。

また、PdMにとって、要件定義が終わって開発がスタートした後も、リリースまでずっとエンジニアと並走するスタイルを採ると、リリース完了するまで次の案件の要件定義に入りきれず、リリース後、エンジニアが次の開発案件に着手するための要件定義が終わっていなかったり、そんな風に後手後手になるので、余裕がなくなってリリースした施策効果やプロジェクトの振り返りなども疎かになります。こういったことから、GOでのPdMとPjMの分業体制は、社内と社外の双方のPdMからとても高く評価されています。

——PdMがプロダクトに向き合うためにも、PjMの存在は欠かせないんですね。

黒澤:その通りです。PdMとPjMの役割を明確に分けることによって、PdMはプロダクトの要件定義に集中できますし、PjMは一歩引いた場所から複数の開発プロジェクトを俯瞰しながらリソース配置やスケジュールを最適化できる。そしてお互いに議論をして、最適なバランスを見極められるからこそ、高品質なプロダクトをスピーディに開発して世の中に届けていけるのだと考えています。

組織全体が「最適」である状態を目指す

             本部長の黒澤(左)とPjMの木ノ本(右)

——次に、PjMのみなさんから具体的な仕事内容について教えていただけますか。

木ノ本:1人3~4案件を担当していて、担当案件ごとに開発チームのリソースや進捗状況を把握。どこまで細かくテストを実施するのかなど計画を立てた上で、リリースの期限に間に合うようにプロジェクトを動かしていくのが仕事の全体像になります。

増田:その中で、PjMは開発チームやQAチームとの調整が中心業務になるので、私はチームの状況がよく分かるようにデイリーミーティングに参加するなど日々、メンバーの元に顔を出すようにしていますね。

「この案件はいつからこのメンバーで進行しましょう」「テスト開始はこの日だけどリスクありそうですか?」「リリース目途はこの辺りになりそうですが、関係業者との調整は問題ないですか?」といったやり取りをしながら、現場を動かしています。

玉舟:全員の方向性を揃えていくためには、各案件に関係するあらゆるポジションのメンバーと話しながら、齟齬が生じないような進行がとても大切ですよね。

PjMは多くのメンバーとやり取りをしていきますから、マネジメントする上でコンフリクトが生まれそう…と思われるかもしれませんが、実はそんなことはなくて。私はGOに入社してもうすぐ1年になりますが、強く感じるのは「全員がプロフェッショナルである」ということ。それぞれの専門領域で高いパフォーマンスを出されているので、あらゆる調整もスムーズだなと思っています。

——PjMとしてのやりがいについても教えてください。

増田:ここ1年半ぐらいを振り返ってみても、PjMとして自分が関わった案件が本当にたくさんあるんです。タクシーデリバリーアプリ『GO Dine』や法人向けサービス『GO BUSINESS』など規模が大きくかつ社会貢献性の高いサービスに携われた経験は、本当に貴重だと感じています。手がけたプロダクトやサービスが世の中に出ていくことは純粋に嬉しいですし、誇らしい気持ちになります。家族や友人にも、いま携わっているサービスは…と話をすることも多いんです。また、決済・支払基盤整備など社内の運用改善に関する案件の担当もしており、社内外を問わず人の役に立てる案件に携わっているという充実感があります。

木ノ本:確かに、これだけ規模の大きな案件を短期間でリリースできる経験はそうないですよね。

私が感じているやりがいの一つは、「触れられる技術の幅広さ」です。GOでは、提供しているサービス上、スマホアプリもサーバアプリも、ハードウェアも…と手がける範囲が幅広い。つまり、それだけレベルが高い技術に触れられる。もちろん自身も勉強していかなければいけませんので大変ではありますが、知見が増える面白さがありますし、GOだからこそ積める経験だとも思っています。

PjM はプロジェクトの骨組みから支える“縁の下の力持ち”

——みなさんは、これまでどのようなお仕事をされていたのでしょうか?

増田:そこでいうと3人全員がSIer出身で、PjMの仕事をしていました。とはいっても、GOとは視点が全く異なっていて、これまでは「受注した契約を期日に合わせてリソース管理し納品する」が役割でした。自分が管理しているリソース内で、どのようなプロジェクトをマネジメントできるか?の発想に近いんです。

玉舟:そうなると、どうしても“契約内の限られた範囲”を守る動きになりがち。ですが、GOではプロダクト・事業としてどうあるべきかを考えて、リリースまで繋げていく責任があります。ここが大きな違いだと思っています。

——同じPjMでも、捉え方はだいぶ異なるんですね。これからはどのような活躍を目指していますか?

木ノ本:これから先に関していうと、現在はタクシーアプリ『GO』に関わる案件の担当が中心ですが、プロダクトの枠を超えて、GOのPjMとして高いパフォーマンスを発揮していきたいですね。その中で、「PjMが全体をみてくれるから、安心して開発に取り組めた」「無事にリリースできたのはPjMがいてくれたから」と、そんな存在になれたら嬉しいと思います。

玉舟:自分たちでも「縁の下の力持ちでありたい」と話すことがあるのですが、周囲からもそんな風に思ってもらえたらいいですよね。PjMのスペシャリストとして、プロダクト開発に関わるエンジニアやQA、デザイナーといった関わる全ての人たちの道筋を照らしていけたらと思っています。


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