サーバールート探索のプロダクトマネージメント
現在はスマートフォンのナビアプリでは当たり前になっているサーバーでのルート探索の仕組みを組み込み型カーナビで実現しました。 サーバーでルート探索を行うメリットは、高速なコンピュータのリソースを利用できること、リアルタイムかつ広域の交通情報を利用できることなどが挙げられます。一方で、通信環境が悪い状況ではローカルでの探索を利用せざるを得ない場合があり、組み込み型カーナビのユーザーのニーズを考慮すると、サーバーとローカルのハイブリッドの仕組みを前提にすることが必須条件でした。組み込み型カーナビの脆弱な通信機能と全国の詳細な地図データをローカルにストレージしていて当たり前という前提においては非常に難しい課題がありました。課題は多数ありましたが、代表的なものを一つだけ挙げると、サーバーで保有している地図バージョン及び交通情報と、ローカルのそれらが完全に一致しないことを前提にせざるを得ないということでした。現代のスマートフォンのナビアプリを開発している人からすれば???ということかもしれませんが、今から10年以上前の話で、当時このような課題に取り組んでいたナビメーカーはパイオニア位しかなく、前例がない課題だったということです。解決の方法は長くなるのでここでは触れませんが、一応実用性に問題がないところにはたどり着き、現在も当時の資産をベースとしたサービスがサイバーナビやスマートフォンナビアプリで活用されているはずです。(スマートフォンナビアプリは2019年に退職した後に開発されているので、推測です。)