みなさんこんにちは!サン・クレアで採用・広報のインターンシップをしております、立教大学の石井日奈子です。私のインターン活動については下記からご覧いただけると幸いです。
今回のインタビューでは、サン・クレアの代表である細羽さんにお話を伺いました。サン・クレアは愛媛県・広島県・岡山県の瀬戸内エリアで7つのホテルを運営しており、細羽さんご自身は本社のある広島県福山市に住んでいらっしゃいました。しかし、コロナ禍を機に水際のロッジの所在地である、人口わずか4000人の愛媛県松野町に移住されています。(水際のロッジについて詳しく知りたい方はこちらからどうぞ!)
さらに、移住にとどまらず、未経験から農業を学ばれており、集落の方に農業を教わりながらお米を収穫されているそう・・・!今回のインタビューでは、実際に移住されてみての暮らしや、水際のロッジ運営に対する想いなどを語っていただきました。
ご家族を連れて移住をし、さらに農業までも始めている…細羽さんって一体どんな方なのだろう?とどきどきしながらインタビューに臨みました!
(水際のロッジ周辺の景観)
もともと細羽さんは広島にお住まいで、1年半前に松野町に移住されたそうですね。松野町での暮らしはいかがですか?
松野町に来てから、充実してるというか、満たされているというか、そういう感覚を得ている実感がありますね。朝から犬の散歩して、近所のおじいちゃんおばあちゃんに挨拶して、自分たちで育てた野菜やお米を食べて。松野町は、身近に自然があって、人混みもないから、ゆっくりと時間も流れています。今の時期だととても紅葉がきれいで、木々も毎日見ていると色彩が少しずつ変化してたりして、四季の移ろいを直に感じることができます。こういった体験や感覚を得るのは、都市にいるとなかなか難しいかもしれませんね。もちろん、都市部での生活も刺激がいっぱいで楽しいんだけれども、都市ばかりの生活よりは、少しでもいいからこういう田舎とかの自然に囲まれた生活をしてみるのがいいと思います。自然を見て、「きれい」「美しい」と純粋に感じることができ、インスピレーションを受けることができますね。
(松野町の景観。川の水が透き通っています)
細羽さんは松野町でお米を育てていらっしゃいましたよね。未経験からのスタートだったと思いますが、大変でしたか?
やっぱり大変さはありましたね~。なるべく周囲の自然に寄り添った育て方をしたいから、農薬とかは一切使わなくて。そうすると草も生えるし虫もでる。農薬をまけばそうした問題もすぐ解決なのだけれど、その分生態系を壊してしまうんですよね。僕の田んぼには、ゲンゴロウやアメンボやら、沢山の動物がいますよ。
環境への配慮や関心といったところは、松野町に来てから生まれてきたのでしょうか?
松野町に来る前から、もちろん会社を経営をしていくうえで、SDGs、サステナブルであることが大切ということはわかっていました。ただ、身近に自然を感じる機会がないからなんとなく自分の中で腹落ちしていない感はあったかもしれませんね。やはり、深い関心が生まれたのはこちらに来てからです。
水際のロッジのある滑床渓谷に石碑があるんですよね。僕はあの石碑の言葉を見てすごくインスピレーションを受けたんです。「この森に遊び、この森に学びて、あめつちの心に近づかん」って書いてあって。あめつちの心っていうのは、あめつちの大きな営みの中に我々は生かされているんだ、ということと僕は解釈しています。私たち人間はあめつちの大自然で生かされている一部でしかないんだよ、ということを伝えたかったのかなあと。そういう自然に対する謙虚な姿勢とかをちゃんと思い出し、取り戻していかないと、と感じましたね。
(滑床渓谷にある石碑)
(滑床渓谷の景観)
細羽さんのそういった環境へのスタンスは、水際のロッジの運営にどう反映されていますか?
ロッジでは「田舎体験」というプランがあるんです。松野町の農家さんの元に伺って、農業体験や、お子様向けには「田舎の遊び」を体験してもらったりします。田舎の子供の遊び方っていうのはけっこう色々あって。その辺の竹を切って釣り竿にしたり、川狩りの仕掛けをしてとれた魚を食べたり。こういうことは田舎の子供が普通にいていたことなんですけどね。都心部に住む子供たちってそういう体験と普段かけ離れた生活をしているから、すごく好奇心がくすぐられるみたいです。(笑)滞在は終わる時、ほぼ100%「帰りたくない!」っていうんだよね。そういう子供を見ていると、親御さんも、「子供にこういう体験をさせるのって大切なんだなあ」と思う人もいて。
で、ここからは、これからの構想になるのですが・・・
ロッジでの宿泊を機に、自然の中での子育てもいいかも、と感じた親御さんが、田舎暮らしを検討する。でも、何をどうしたらいいかわからない。そういう方に向けて松野町の空き家をリノベーションした物件をご紹介する。移住者や、お試しで地方に住んでみたい人に向けてのインフラをこちら側が用意する。ロッジに最初に泊まるきっかけは何でも大丈夫で、来て下さったお客様に田舎暮らしに関心をもってもらうきっかけとしてロッジでの宿泊を楽しんでもらう。そしてお客様に生まれた興味というのを次のアクションに繋げるお手伝い。今後はこれをしていきたいですね。
というのも、僕が松野町に移住してから1年半なんだけど、その間にもどんどん空き家や、使われなくなった田んぼが増えているんですよね。お客様や周囲の人達を巻き込みながら、そういった使われていない町の資源を守り、活用していきたいと思っています。
最後になるのですが、私はインターン生として、サン・クレアに関心を持ってくださった応募者の方に向けた採用ピッチ資料を作成しています。応募者の方に向けて、何かメッセージをお願い致します。
コロナ禍は、会社にとっても、僕個人にとっても、すごく大きな転機だと思います。ホテル業界は業界的にどうしてもコロナで打撃を受けました。けれども、その分今後の会社の在り方や方針をよくよく考えるいい機会になったので、逆にすごく幸運なことだった思っています。ピンチはチャンス!ですよね。それはこれを読んでくださっている皆様にとっても同じことだと思っています。皆様も、自分のポテンシャルを信じて、興味のあることにぜひ飛び込んでいってほしいです!