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「金沢の美味しいところをゲストに伝えていきたい」ミシュラン2つ星レストラン出身のスタッフが語る金沢で働く魅力

水星には、多様なバックグラウンドを持つ人材が集まっている。

香林居がある金沢は日本屈指の美食の街。
日本全国からお客さんが集まる名店が軒を連ねている。

そんな、金沢の食に魅せられてこの街に移住してきたスタッフがいる。
野村ひよりは、高校卒業後、ラグジュアリーホテルで働くかたわら、料理の世界に足を踏み入れる。旅先で訪れた金沢の2つ星レストランに一目ぼれして、そこで働くために移住してきたという異色の経歴の持ち主。好きなことはとことん突き詰める彼女の波乱万丈な半生について話を聞いてみた。

プロフィール
野村ひより:1999年生まれ。東京都出身。幼少期からホテルの仕事に憧れて、高校卒業後、グランドハイアット 東京の宴会部門で働きはじめる。料理の世界に関心を持ち東京のお店で経験を積む中、旅行で訪れた金沢のモダンスパニッシュレストラン「respiración」で働きたいと思い、移住を決意。その後、respiraciónで経験を積んだ後に、香林居に転職。現在は、改善チームの一員としてマネージャーと共に、サービスの質の向上やオペレーションの効率化に取り組んでいる。


ホテルの宴会場は毎日がイベントで、毎日違う風景が広がっていました

-高校卒業後から、ラグジュアリーホテルで働いていたと聞きました。

元々、中高生の時からホテリエになるのが夢でした。
私の家にホームステイをしていた父親の友人がいたんですけど、その人がウェスティンホテル東京で働いていて、よく家族で遊びに行っていたんです。私にとっては、はじめて足を踏み入れるラグジュアリーな空間だったのですが、それがものすごく大きな衝撃で、「将来こんなところで働いてみたい!」と思うようになりました。大人になるにつれて段々ホテルへの思いがつのっていって、高校卒業後に、グランハイアット東京でアルバイトをはじめました。

中高大とエスカレーター式の学校に通っていて、大学にも一度進学したのですが、特にやりたいことがみつからなくて、半年で辞めることにしました。大学を卒業することにも意味があるとは思ったのですが、それよりも現場の仕事が楽しくなってしまって。

実際に働いていたグランハイアット東京では、アルバイトから正社員になるという枠もあったので、辞めてもなんとかなると考え、思い切って決断しました。

-大規模なラグジュアリーホテルでの仕事はどうでしたか?

グランハイアット東京では、約2年間働いていました。私が働いていたのは宴会場だったので、結婚式もあれば有名ブランドのパーティーだったりとか、毎日がイベントだったので、毎日違う風景が広がっているんですよ。毎回違うお客さんが大勢くるのがすごく刺激的でした。グランハイアット東京の宴会部門は日本人と外国人が半々のチームなのですが、自分が所属するチームで最大40名程度のお客さんを2時間半担当するんです。自分が指示出しを一つミスすると、どんどんズレ込んでいくので、毎回2時間半の中で自分がいかに立ちまわるかという闘いでした。人の入れ替わりも激しかったので、毎回自分の下には新人がついていて、プレイヤーとして動き回りながら、新人の教育をするという毎日でした。
ホテルの仕事は今でも天職だったと思っています。

人も、空間も、料理もすべてが揃っている。ここで働きたい。

-その後、食の道に進むことになった経緯を教えてください。

グランハイアット東京で働きながら、料理のことをもっと知りたいと思うようになって、並行して吉祥寺にあるカジュアルなレストランのキッチンとホールで働きはじめました。料理経験ゼロで飛び込んだのですが、いちから教えてもらって、1年で一通りのことができるようになるまで育ててもらいました。そのお店はランチの時間帯がものすごく忙しかったのですが、その忙しさすらも楽しんでいました。
その頃二十歳になって、お酒が飲めるようになってからは、また新しい世界が開けました。

「自分が本当に提供したいサービスってどんなものだろう?」と考えた時に、もっとひとりひとりにじっくりと向き合ったサービスがしたいと思ったのですが、自分が今いる環境だとそれは中々難しいと感じていました。そんな時に、家族で金沢に行ったのですが、その時母親が連れて行ってくれたお店が「respiración」でした。お店に入って料理を味わって直感的に「ここだ!」って思ったんです。「人も、空間も、料理もすべてが揃っている。ここで働きたい」って思って、半年後には面接を受けて、移住していました。

-金沢での新しい生活はどうでしたか?

元々ずっと東京生まれ、東京育ちだったので、地方で暮らしてみたいという願望があったんです。金沢は、本当にコンパクトな街なので暮らしやすいと思います。バスと自転車があれば生きて行けます。

respiraciónでの仕事は刺激的な毎日でした。
仕事は楽しくてすごくやりがいがあったのですが、初めての一人暮らしということもあり、プライベートの時間を確保するのが難しく、働き続けているうちにちょっと精神的に追い詰められてしまって、半年くらい働いた後に一旦辞めることにしました。
その後、しばらくアルバイトでもしながらゆっくりしようと考えていた時に、香林居の求人を見つけたんです。

たんだん考えることが癖になってきた

-香林居でのお仕事について教えてください。

はじめはアルバイトとして入社をして、1階のショップの担当をしていました。その後、社員になって、現在は、改善チームというところで、マネージャーと2人で、サービスの質の向上やオペレーションの効率化に取り組んでいます。

例えば、サービスの質を向上させるために、ホスピタリティーチームから、「お茶を早く出したい」という意見があがったとすると、お茶を早く出すには何が必要なのかを具体的に考えて、実行するのが改善チームの仕事です。

元々考えることは好きなので改善チームの仕事は楽しいです。だんだん、考えることが癖になってきて、遊びに行った時にも、こうしたらもっと使い勝手がいいのにとか、この企画は見習いたいとか考えています。

-今後の展望について教えてください

あまり先のことは考えないのですが、将来的には、また飲食の世界に戻りたいという気持ちがあります。ローカルガストロノミーに興味があるので、将来的には、それが体験できるレストランをやってみたいという思いがあります。そのために必要なスキルを出来る限り吸収しておくことが今の目標ですね。やっぱり食べることが好きなんです。今も、よく食べ歩きとか行くので、香林居のゲストの皆さんにも、
金沢の美味しいお店の情報を伝えていけたらと思っています。「美味しいお店教えて」とか「こんなのが食べたいんだけど」とかよく聞かれるんですが、なんでも答えるので是非気軽にお声がけください。

編集後記
野村さんは今年大学を卒業する新卒1年目の学生と同じ年。既に社会の荒波にもまれて落ち着き払った佇まいは人生何周目?という貫禄すらあります。ホテル、そして料理の道と夢を追ってレールを飛び出した末に、たまたまたどり着いた、金沢の香林居。これからもきっと彼女ならではの視点から、金沢の魅力を発信してくれることでしょう。

執筆/写真:金井塚 悠生

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