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【社長ブログ】「国・政府」を「企業」に置き換えても違和感がなかった話

こんにちは!
サーバーワークス採用アシスタントの小川です!

前回に引き続き、本日も社長の大石のブログより

サーバーワークスの考え方についてお伝えしたいと思います^^

今回も社長の大石が少し前に話題になった経済産業省のあの資料について、

自身の考え方を綴っているので是非、ご覧下さい!


【「国・政府」を「企業」に置き換えても違和感がなかった話】

                                 2017年5月22日(月)の投稿より

こんにちは、大石です。

経済産業省の「次官・若手プロジェクト」で作られた 「不安な個人、立ちすくむ国家」と題した資料がネットの話題をさらっています。

「よくやった」「そうだそうだ」という声と「データが間違っている」「何をいまさら」「処方箋が示されていない」という批判的な声の両方があるようですが、これは行政が作っているものなので、普通に考えて「処方箋出したらダメでしょ」と思います(「処方箋がないからダメだ」と批判する向きには「三権分立って知ってますか?」と聞いてみたいのですが・・)。

一般論で言えば、行政に携わる官僚の方が、選挙で選ばれる任期制の政治家よりも長期に渡って国の仕事をすることになるでしょうから、長期視点に立ち「このままポピュリズム的シルバー民主主義だとまずいよ。若者の教育に投資を振り向けてくれるまともな政治家に投票するムーブメントを一緒につくろうよ」というSOSだと見るのが妥当ととらえました。

そうして読めば、下手に処方箋という名の行政権を超えた提言をするのではなく、データに基づいた国家設計の1つの方向性を示して「国民の投票活動にポジティブな影響を与えよう」とするギリギリの努力が垣間見え、私は「すばらしい知的な努力の結晶」と感じました。

ところで、これを読んでいて気づいたのですが、ところどころ「国」とか「政府」などと書かれているところを「会社」と読み替えても違和感がないんです。


これには愕然としました。なんとなく、日本人の感覚として「国はだらしないけど、企業は国よりはマシ」という認識があると思うのですが、「本当にそうかしら?」と思うほど似ているのです。

当たり前ですが、組織が小さいほうが機敏に動けるので、私もよく「ベンチャーは社会実験だ」といろいろなところでいいますし、クラウドにしても社内の制度やはたらき方改革にしても、私達の取り組みがうまくいけばそれを大企業とか社会に伝えていくのが、企業人としてのミッションだと思っています。社会の変化は、どうしても組織のサイズという観点から「民→官」の順になると信じていました。

ですが、上の対比をみるにつけ、本当に「国よりも進んだ位置にいなければいけない企業で、将来に向けた取り組みができているんだっけ?」と思わざるを得ないわけです。

働き方改革から「関係性改革」へ


この資料でも何度も取り上がられている様に、これから日本では「若者が減る」社会になります。そしてそれは二度と覆らないわけです。そうした状況下で会社が「働き方を変えろ」と若手に言っているのは滑稽ですらあります。

今までは会社が若者を選別する時代でした。ところが、若者が貴重な資源となる今後は、若者が会社を選別する時代 になるわけです。

若者が減る時代の企業経営に求められることは「若手に来てもらう経営」であって、これをやらなければ(今まさに日本という国が老人とともに沈没しかけているように)企業も老人とともに年老いて滅びるしかない、ということを意味しています。

つまり、変えなければいけないのは「働き方」ではなく「社員と会社の関係性」なのです。私たちはこれを「関係性改革」と呼んでいます。

今まで業者だと思っていた会社が突然顧客になる。今まで生徒だと思っていた人が突然先生になる。それと同種の変化が、社員と会社の間に起こり始めていて、そしてそれは二度と逆転することのない不可逆的なものであるわけです。


若手社員≠お客様


ですが、それは「会社が若者をお客様扱いしろ」というわけではありません。

本資料のP32が示すように

「若者は貢献意識に溢れていて、何か役に立つことをしたいと思っている」

という意識は事実として示されていますし、私達の実感とも合致します。社会のためになる仕事をしたいという想いは、私が社会人になったときの同世代人よりも、今の新入社員の方により強いものを感じます。

しかし、そういう取り組みを支援する社会的な合意や基本的な仕組みが欠落している。そういう風に若手が捉えてしまい、「頑張っても報われない」と諦めてしまっている姿がすけて見えます。


逆に言えば、

・会社がきちんと社会的に意義のあるビジョンを示して

・若手でも活躍できるチャンスを与えて

・将来に渡る持続的な居場所とつながりを提供すれば

会社という仕組みはまだまだ機能するし、若者も会社も活躍できる可能性を示唆しているわけです。


シルバーワークス構想


一方で「居場所のない定年」についてはとても解決の難しい問題です。すべての会社は、放置すれば人口動態に沿って年配の比率があがっていきますし、どんな人でもどんな会社でも、老いは避けられません。

私は、この問題を年齢層ごとの会社分割で解決したいと考えています(ちなみに分割後の会社の名前は「シルバーワークス」という名前にしようかと思っており、ドメインも取得済みですw)

コンセプト

・サーバーワークスの社員のうち、希望する55歳(くらい)以上の人がシルバーワークスに転籍できる

 シルバーワークスは定年なし

・サーバーワークスの仕事のうち、古いシステムの運用、過去の経験、

 古い知識などが求められる仕事を請け負う

・シルバーワークス社長は(会社の中で相対的に)若い人がやる

・完全成果報酬型なので、逆に成果を出さなくても堂々と会社に居られる

 (会社の仲間とお茶のみ仲間の狭間)


はっきり言って、このアイディアがうまくいくかどうかはわかりません。ですが、私自身「シルバーの問題はシルバーでなければ解決できない」と確信していますので、自分のライフプランとしてやりきろうと思っています。資料でも提言されている「働ける限り貢献する社会」というイメージですね。

当社にも御年74歳の監査役がいらっしゃいますが、お元気ですし、何より貴重な戦力です。74歳になられても、ベンチャーに必要な人はたくさんいらっしゃる、ということを体現されていて、「あんな風に歳を取りたいなぁ」と私を含めてたくさんの人が思っているんじゃないかと思います。


私達のチャレンジ

この資料が示すとおり、「放置すれば老衰による自然死」が確定している現在の状況を指を加えて傍観しているわけにはいきませんので、サーバーワークスとしてもいろいろと手を付け始めています。


【いまやっていること】

▼関係性改革=来てもらう&居てもらう経営

 ・出社したくなる会社の設備(と、無理に出社しなくてもよい制度)

 ・転職したくなるような企業風土マーケティング

 ・新卒でも早くから活躍できる制度と文化

▼事業の社会的な意義

 ・「クラウドで、世界を、もっと、はたらきやすく」というビジョンとそれに即した事業

▼はたらきやすい環境づくり

 ・本気のリモートワーク+全システムのクラウド化

 ・時短でも正社員

 ・転勤0(ローカル採用・ローカル勤務)

 ・女性でも男性でも育児参加を支援

 ・叱責しないカルチャー(失敗を個人の責任にしないルール)

 ・自動化自動化アンド自動化

【これからやろうとしていること】

 ・「人が少なくなる時代の、企業のITインフラ」をクラウドで支えること

 ・自分たちのワークスタイルや成功体験を広めること

 ・シルバーワークスの様な会社をつくって、若い人から年配の方まで、

  すべての人が永く活躍できる場をつくること

いろいろと端折って書いていますが、「来てもらう&居てもらう経営」「はたらきやすい環境づくり」については様々なトライ&エラーの蓄積ですので、回を改めてこちらのブログでも書く予定です。


まとめ

この資料について「データの確からしさ」とか「言葉じり(上から目線?)」「100点の人生って何だよ」など枝葉にアレコレ言っている人は多く見受けましたが、「若者もシルバーも両方が活躍できる社会をつくろうぜ!」という幹の部分に異を唱える人はほとんどいないと思います。

私は企業経営者という立場から「私ができることをやる」というスタンスですが、資料P61の「意欲と能力ある個人が公の担い手に」とある通り、個人でも企業でも、いろいろとできることはあると思います。

サーバーワークスでは、オリンピック/パラリンピックの期間中はお休みにすることを明言していますが、それは「企業という社会の一員として、ボランティア活動をやることが相応しい時はボランティア活動をしよう」と考えているからですし、また今回提言されたような課題に対しては「社会の問題に対しては官も企業も個人もなく、オーナーシップをもって取り組もう」と考えた結果、小さいながらも上記の様な行動につながっているわけです。


少しでもよい社会を創るためにも、これを読んでくださった皆さんと一緒にできることから始められれば幸いです!


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