Playceには、上司と部下の距離が近く、仕事面やそれぞれの生活についても気軽に相談できる社風があります。今回は、Playceマネジャーの瀬戸川彩が、マネジメントを行う際に心掛けていることや働き方の制度ができる過程、スタッフから好評な制度について解説します。
本気の話し合いを繰り返し、誰もが納得する制度を生み出す
会社の制度やスタッフ個々の働き方を考えるうえで大切にしていることは、「本当にスタッフにとってメリットがあるのかどうか」ということです。スタッフはそれぞれ、家族構成も住んでいる環境も、抱えている悩みも違います。そのため本来は、全員をまとめてひとつの制度に当てはめることはできないと思うんです。まずはそれぞれの状況を理解して、その立場に立って考えることを大事にしています。
働き方を考えるプロセスとして、なにか課題が発生したら、まずは困っているスタッフに徹底的にヒアリングを行ないます。「どういうことで悩んでいるのか」「その原因は何なのか」といったことを聞き、その人の目線になって課題を理解します。そのうえで、どういった働き方なら無理なく働けるのかを相談し、気持ちや立場に寄り添いながら、その人に合った働き方を提案していきます。その際に気を付けているのは、「提案する働き方が他のスタッフの負担や不満につながるようなルールになっていないか」ということです。悩みを抱えるスタッフが満足する方法だからよい……ということではなく、他のスタッフの立場に立ってその提案を見直した時、不平等が生まれるような内容だったら理想的とは言えませんよね。さまざまな視点から検証して、全員が納得できる答えにたどり着くまで、本人やマネジメントチームでとことん話し合いを繰り返します。
真剣に会社やスタッフのことを考えているからこそ、マネジメントチームの間で意見がぶつかることもしばしばあります。ですが、「全員が納得できる結論が出るまで話し合う」というのが、マネジメントチームの共通認識としてあるので、時間をかけてでもより良い方へと積極的に意見を交わすことができています。そんなプロセスを経て生まれる制度や働き方は、独りよがりではない、スタッフみんなが納得できるものになっていると信じています。
仕事に関する悩みや課題の解決法など、気軽に相談できるよう体制を整えています。
「働きやすさ」を重視して、リモートワーク制度を導入
コロナ禍の現在Playceでは、テレワーク推奨の体制をとっています。ですが、実はもっと早い段階からリモートワーク制度を取り入れていたんです。それが、2019年1月から施行された「月2日のリモートワークDAY」という制度で、月2回、スムーズに連絡が取れる場所であれば、会社の外で仕事ができるという内容です。始まったきっかけは、私が家庭の事情で島根と東京の2拠点で仕事をするようになったことでした。島根でのリモートワークを経験して気づいた良さを、ぜひ会社のみんなにも共有したいと考えたんです。あれは、2018年の秋頃に、社長の秋山と2人でカフェに行ったときのことです。話の流れで提案しようと思い、タイミングをうかがっていました。反対されることも想定して、事前にスタッフの意見を集めたり、導入したい根拠や予想される効果や問題などを整理して、説得材料として用意していたのですが、秋山が食い気味で賛成してくれた(!)ことを覚えています。
会社の外であっても、パソコンとネットワーク環境があればほぼ問題なく仕事はできます。なにより、急ぎの対応がある日や原稿執筆に集中したい日に、通勤時間を気にせず自宅や自宅近隣で業務に励むことができるのが大きなポイント。女性が多い会社なので、「体調不良のときに利用できるからとても助かる」「出社のためにメイクをする時間も気にしなくていいのが嬉しい」という声も聞いています。
みんなの取得日が被って、もし会社に誰もいないようなことがあったら、会社の電話が取れない、お客様をお迎えすることができない……と、いくつかの懸念はありました。しかし、実際には取得日が被ることもなく、会社の運営や外部との連絡・連携に支障が出ることもなく、スタッフからも「集中して執筆に取り組めて良い」と好評です。
ポイントは、「月2回」という、少ない回数から始めたところです。例えば、いきなり月10日など多めの日数で始めてしまうと、運用面や業務効率などの面で支障が出てしまった場合に調整しにくくなってしまいます。日数やルールについても、マネジメントチームで議論を重ね、スタッフから意見をもらいながら、「働きやすさ」を重視して改善を続けています。
現在は「テレワークできる人は極力テレワークを行う」ことにしています。スタッフ間の連絡は、Skype、Web会議ツールをフル活用して綿密に!
スタッフと一緒に、楽しく、長く働ける会社作りをしていく
さまざまな提案を迅速に取り入れるしなやかさは、Playceの大きな強みです。また、社長が一方的にルールを決めるのではなく、マネジメント層やベテラン、若手も関係なく、スタッフ全員の声を会社に反映するという姿勢があります。「前例のない試みでも、まずは取り入れて実行してみよう」「うまくいかなければ、みんなで相談して変えていけばいい」と、フットワーク軽くいろいろなことを導入しようとしています。たくさん考えて結局やらないよりは、やって失敗するほうが得るものが大きいんじゃないかなと思っているからです。今回のコロナ禍でも、2020年3月から全面的なリモートワークへと体制を切り替えました。社会情勢を見極め、スタッフや会社にとって最善と思える対策を迅速に行なうことができたのは、「まずは取り入れてみる!」というマインドのおかげだと思っています。
ひとつの会社で長く働くことも大切ですが、さまざまな経験ができたり、楽しんで仕事ができたりするという、中身の充実もまた重要だと思っています。Playceの一員としての日々を有意義に過ごしてもらえるように、今後もスタッフと協力しながら会社を良くしていきたいと思っています。