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就活サイト「ONE CAREER(ワンキャリア)」では、2023年5月、ChatGPTを活用した「ESの達人」をリリースしました。「ESの達人」は、質問に従って自身がアピールしたい経験・強み・志望業界などを選択していくと、エントリーシート(以下、ES)を自動生成するサービスです。この開発プロジェクトを仕掛けた、技術開発部VPoEの岩本さん、ONE CAREER事業責任者の伊藤さんに、ChatGPTなどの大規模言語モデルを活用したプロダクト開発の未来について話してもらいました。
<プロフィール>
執行役員VPoE 岩本 俊亮(写真右):
大阪大学大学院理学研究科卒業。2016年に株式会社フロムスクラッチ(現:株式会社データX)に入社。エンジニアとしてデータマーケティングのプロダクト開発へ従事。2020年に株式会社ワンキャリアへ入社。エンジニアリングマネージャーとしてプロダクト開発、開発組織のマネジメントを実施。2022年に執行役員VPoEに就任。
「ONE CAREER CLOUD」の事業部長として事業開発を進めながら、VPoEとして技術開発組織全体のマネジメントを担当。
執行役員 / ONE CAREER事業部 事業部長 伊藤 涼(写真左):
早稲田大学政治経済学部卒業。2019年に新卒として株式会社ワンキャリアに入社。プロダクトマネージャー兼UI・UXデザイナーとして「ワンキャリQ&A」「ONE CAREER」「ONE CAREER PLUS立ち上げ」を担当し、2022年から新卒採用メディア「ONE CAREER」の事業責任者と執行役員に就任。
大規模言語モデルの登場はルールチェンジ。変化に乗り遅れないことが重要
伊藤:今回、ワンキャリアでは、ChatGPTを活用してエントリーシートを自動生成する「ESの達人」をリリースしました。
ChatGPTのような大規模言語モデルが世の中の変化の火種となり、人々の生活に浸透した理由として、多くの人に馴染みのあるチャット形式のUIによって、一般の人が使いたいと思えるベネフィットをわかりやすく提供できたことがあると思っています。
例えば、今回リリースした「ESの達人」は、ユーザーに「ESを自分で0から作らなくていいから楽になる」という明確なベネフィットを感じてもらえます。また、人事担当者の仕事においても、自分で作っていた会社説明会資料を自分で作る必要がなくなる、といった変化も起こり得ます。つまり「自分がやってきた作業を自分でやる必要がなくなる」というのはユーザーにとってわかりやすいベネフィットですよね。
岩本さんは、ビジネスの観点でChatGPTなどの大規模言語モデルについてどう考えますか?
岩本:大規模言語モデルは、ビジネスにおけるルールを変えていくものだと思います。このルールの変化に対して私たちは、「新しい流れに乗り遅れずに変化していくこと」と「ルールを熟知すること」の2点を意識する必要があります。
ルールを熟知するための第一歩として、今回私たちは「ESの達人」をリリースしました。ESの達人は、就活サイト「ONE CAREER」に投稿された15万件のエントリーシートデータと、ChatGPTの機能を掛け合わせたプロダクトです。この開発に、スピード感を持って取り組めたことは良かったと思います。
今後も、技術的な流れや世の中の流れを追いながら、短期、中期、長期で大規模言語モデルの活用について競合優位性も踏まえて考えていく必要があります。
競合優位性となり得るものを複数掛け合わせることで、差別化となる
伊藤:競合優位性を築きながらプロダクト開発を進めるにあたって、具体的に必要な要素は何でしょうか?1つは、先ほどおっしゃっていた、「流れに乗り遅れないスピード感」ですよね。
岩本:そうですね。また、「他社が真似をしようと思ったときに、時間がかかる」点も大事だと思います。ワンキャリアは、データドリブンでサービスを作ってきた会社です。そのため、ワンキャリアしか持っていないデータにより他社との差別化を図ることができます。これは他社が真似をしようと思っても簡単にできるものではありません。私たちが持っているデータと大規模言語モデルを、どう掛け合わせてプロンプトを作るのか、ファインチューニングして新しいモデルを作っていくのか、ということが大切だと思います。
さらに「ビジネスドメイン特有の課題に対するアプローチ」も重要です。大規模言語モデルは、一般的には、特定の領域に特化しない汎用的なものです。課題の設定、機械学習のタスクとしての落とし込み、精度の高いサービスを作るノウハウ、これらを掛け合わせることが競合優位性につながると捉えています。
伊藤:他社にとって「真似しづらい」要素が複数掛け合わされると、より競合優位性につながりますよね。特に、ワンキャリアが作っているCGMサービス、即ちクチコミをベースとしたビジネスモデルは、データが溜まれば溜まるほど真似しづらくなり、差別化になりますからね。
「これを実現したい」という欲求が原点
ーーー最後に、どんな方と一緒に働きたいか教えてください。
岩本:「楽しく仕事に向き合える方」です。ワンキャリアはコアバリューに「個の強みの模索」を掲げています。それぞれの強みに着目し、磨き生かし合うことを大事にしているため、組織としてはきれいな丸というより凸凹している面もあるかと思います。その凸凹を楽しめる方であれば、自分自身も周囲も楽しく仕事に向き合えると思います。
伊藤:「欲がある人」です。例えば、大規模言語モデルという道具に対して、人が「これがほしい」「これを実現したい」という最初の衝動、欲求を持っていないと始まりません。それがないと、言われたことを言われた通りに実現するだけの、つまらない世界になってしまいます。
だからこそ、自分自身に欲があるかどうか、欲求を実現するためのエネルギー源があるかどうかが重要になると思います。大きな野望などである必要はありません。、欲と欲求を実現するエネルギーをお持ちの方とは、ぜひお話してみたいです!
ワンキャリアのことが少しでも気になった方は、ぜひ以下のリンクから気になるポジションを覗いてみてください!ご連絡お待ちしております!