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人間に対する最後の求愛が道化ではない世界にいたい

<はじめに>

「恥の多い生涯を送って来ました。」

太宰治『人間失格』、第一の手記の冒頭です。

この有名な一節は、かつて熱海の三大別荘と絶賛された、
かの起雲閣で書かれたと言われています。

皆さん、行かれたことはありますでしょうか?
僕は一度だけあります。

住みたい

もともと静養のために建てられただけあり、
緑豊かな庭園と和館・洋館のバランスが非常に心地よく、静かで落ち着く場所です。
ちょうど今は秋風がそよそよと吹く頃。
草木の揺れる柔らかい音が耳を和ませ、筆を進めてくれるのでしょう。

嗚呼、なんと素敵な。

今、僕のマンションの下では、犬がずっと吠えています。
気でも狂ったのかと思うほど、吠え続けています。

<どなた宛に何を書くか>

エンジニアの方、エンジニア志望の方に向けて書きます。

「今、ワンキャリアにエンジニアとして入る意味があるのか否か」

単刀直入にこの辺の内容を書いていくつもりです。

<誰が書くか>

ワンキャリア技術開発部、ソフトウェアエンジニアの江副です。
なお、起業の天才の方とは血縁関係はありません。あって欲しかった。

経歴としては、

東大法 → (在学中に)営業会社 → (在学中に)ITベンチャー → ITベンチャー → ワンキャリア

となります。

特別に恥の多い生涯を送ることもなく、人間の生活というものも見当がついてきた今日この頃です。

ただ、大学在学中にどこぞの社員として働き始めるなぞ、
「息子は官僚になる」と信じて東京に送り出した父母は夢想だにしなかったことでしょう。


親の気も知らないで、在学中に働いていた会社。

挙句、息子が「民間に行く」と言い始めて、民間とは大企業ではなかったことを知ったときの父の「こいつマジか」という顔。
在学中に働いていたITベンチャーにフルコミットしようとして「大学を辞める」と言い始めたときの、母の「この人、どうしちゃったの…」という顔。

あれから数年が経ち、今はワンキャリアにいます。

入社の理由は、「このタイミングで入れば美味しい経験ができると思ったこと」ですが、
詳しくは後ほど書くとして、
現在、ワンキャリアで以下のようなことに取り組んでいます。

  • プロダクト開発
    • ONE CAREER (新卒向け就活メディアサイト)
    • ONE CAREER CLOUD (採用人事向けSaaS)
    • MINA (社内顧客管理システム)
  • 組織づくり
    • 新卒・中途エンジニア採用
    • 内定者育成・メンタリング
    • DevRelチーム立ち上げ・運営

プロダクト横断でいくつかのチームを見つつ、実際に手を動かしつつ、
採用やオンボーディング方面にも色々とタスクを持っています。
いわゆるプレイングマネージャーです。

<今ワンキャリアに入る意味>

本題です。

今ワンキャリアに入る意味、大きくは以下2つがあると思っています。

  • 新規プロダクト開発に携われる
  • 組織作りに携われる

<新規プロダクト開発に携われる>

陳腐すぎる字面ではあるものの、
今のワンキャリアであれば、相当裁量の広い形で携われるのは事実です。

例えば、
現在僕はONE CAREERのリニューアルプロジェクトのフルスクラッチの開発に入っています。
エンジニアリングの部分をまるっと一任され、
いわゆるエンジニアリングマネージャーのような動き方をしながら、機能の優先度を決めたり、各種基盤の設計をしたり、スクラムやリリースを管理したり、コードを書いたりしています。

他の方の具体例を挙げると、

例えば、22卒内定者の中川さん。
2021年末にβ版リリース予定の新規toBプロダクト開発、及びそのチームのリードを任されています。ドメインのモデリングからインフラアーキテクチャの設計、実装はもちろん、チームのマネジメントまで行っています。

あるいは、同じく22卒内定者の長谷川さん。
これまでの事業で大量に貯めたHRデータの活用のため、レコメンドエンジンのフルスクラッチ開発〜プロダクトの導入を任されています。また、そもそもワンキャリアにはR&D部門がなかったため、こちらも立ち上げ中です。

これらのアサインメントにはもちろん、お二人とも大変優秀な方である、という前提はあります。

しかし、言ってしまえば、お二人とも一介の内定者に過ぎません。
その方たちに対して広い裁量を与える土壌がある、
そして、その裁量の広い打席は技術開発内に限っても全然埋まりきっていない。
ここが、今のワンキャリアに入る大きな意味になりうると思います。

また、単に裁量の大きい打席があるだけでなく、
toC・toBともに関わりがいのあるフェーズにあるプロダクトたちがいます。

toC・toBそれぞれの状況を大まかに書くと、

toCについては、
今後グロースハックの文脈を強めて、ユーザー数や、本選考やイベントへのエントリーなどの各種CVRを伸ばしていくフェーズです。
つまり、エンジニアリングとしてはプロダクトに関わる全員が「ユーザーが〇〇のボタンを一回押下したら、△△万円売り上げる」といった解像度を持つことが求められていくフェーズです。
こうした解像度を持った上で、日々色々な実装をしていきます。
例えば、レコメンドエンジンを利用し、ONE CAREERのトップページに表示する企業のアイコン群をパーソナライズしてCTRの改善を試みるなど。

toBについては、
ドメインとしている人事領域の業務をモデリングし直して、
日々実装に落とし込んでいくフェーズです。
個人的には入社前、人事領域のことはほぼ知らなかったものの、日々関わっているとやはりその複雑さ・煩雑さが目につきます。
そもそも人事の業務が複雑になっている原因は、長らくデジタルを前提とした業務モデリングをしていないことなので、
そこから再設計していくのが今のONE CAREER CLOUDであり、それに連なっていく新規toBプロダクトたちになっていきます。

以上、いずれのプロダクトも面白みのあるエンジニアリングができると思います。

<組織づくりに携われる>

組織づくりとは何かを書く前に、その背景の話をする必要があります。

ワンキャリアの技術開発部は、2021年11月現在で正社員のエンジニアがCTOやEMを含めて6名しかいません。
内定者を含めても10名に届かない。
翻って、サービス/事業は伸長しているので、必然として採用に力を入れています。

もちろん、ただ採用すれば良いというわけではありませんから、
プロダクトの開発組織としてのGP(= 総生産力)を最大化すべく、
オンボーディングや社内育成環境、ラダーやマネジメントラインなどなどの整備を爆速で進めています。

こうした活動を組織づくりと呼んでいます。

整備を進めているドキュメントの一部。

ここでもやはり一人一人の裁量は大きく、

例えば、22卒内定者の中西さんは、
プロダクト開発チームで実際に手を動かす傍ら、採用やオンボーディング、社外のエンジニアの方との関係構築などを一手に担うDevRelチームを立ち上げている真っ只中です。

2021年より2022年、2023年…と年々数倍〜十数倍になっていく予定の技術組織を、
如何にGPを二次関数的に伸ばしつつ、それでいて働き心地の良い環境であり続けるようにするか。

このポータブルな試行錯誤を経験できる機会がそこに転がっています。

一般論として、サービスやその価値をより多くの人に届けるためには、
如何にスーパーエンジニアと言えど単騎では物理的限界がある以上、どこかでチーム、もとい組織をつくっていくことが必要です。
ここの経験ができることが、今のワンキャリアに入る意味として大きいと思っています。

<ワンキャリアで働く個人的な意味>

客観的には上記のようにワンキャリアのことを見ているのですが、
僕個人としてのワンキャリアで働く意味を書いておきます。

意味は2つあります。

1つは既に書いた「組織づくりに携われる」ことです。
健全にGPを伸長できる組織をつくる経験を手に入れるのは美味しい、という打算を働かせています。

もう1つは、「ワンキャリアで働くことで、好きな世界に近づける」ことです。
もともと、僕は「人がその人生を全うする」ことに心惹かれる人間でした。
思い返せば、命を賭して戦う武士道の歴史物を読み漁ったり、潜水士の映画を観てボロ泣きしたり、
中学の頃の自由研究で「死ぬときに後悔しないためには?」というテーマを持っていき、
異色すぎてリジェクトされそうになったりした少年でした。

そうして大人になり、色々な経験を経て明らかになってきた好きな世界とは、
誰もがその人個人の想いや願いを悔いなく叶えて死んでいく世界です。

もし、こうした想いや願いの叶え方が日常の意思決定の積み重ねに依るとするならば、
たとえ何気ない意思決定であったとしても、
それらを可能な限り適切にできるようにしたい、そんな気持ちが強くあります。
日々の自分の食生活を思って今、憤死しそうですが。

ワンキャリアに出会う前から、
人生における様々な意思決定の中で、大きな1つにキャリア選択があると考えていました。
そしてこれがとても難しい。
僕も正直何が正解とかよく分からないまま、ここまで来ました。

たまたま良い会社や仲間に恵まれ、不平不満なく働くことができているものの、
単に運が良かっただけで、キャリア選択は不確実性の塊だなと常々思います。

その不確実性に挑戦するワンキャリアのミッション、

「人の数だけ、キャリアをつくる。」

人の数だけ、キャリアをつくることができれば、
つまり、皆がそれぞれ好きな仕事や合う仕事、望んだ仕事に確度高く就くことができる世界になれば、
人が人生を全うできる世界に近づく。

人間に対する最後の求愛が道化であり、遂には人間を失格する世界でなく、
個人が個人の想いや願いを口にして、それを叶えていく世界に近づく。

以上のようなことを考え、入社を決めました。

<入社した感想>

実際に働いてみた感想は端的に言って、
入社してよかったと。

個人的に入社以降、技術的にもビジネススキル的にも伸長できる面白い仕事ができているというのはもちろんありますが、
何よりもとても気持ちよく働くことができているのが大きいです。

それもこれも、経営陣・メンバー一丸となって、誠実に本気でミッションに取り組み、
コーポレートサイトで掲げている5つのコアバリューに嘘がないことのおかげだと思っています。


コアバリューの中で特に気に入っているのは「個の強みの模索」です。
このインターフェースを評価制度として綺麗に実装しているなと感じています。

というのは、ワンキャリアの評価制度は、
基本的に自分がやりたいことを仕事としていれば、その出来で評価がされる仕組みになっています。

それでいて、当たり前のことではありますが、
各々の仕事のアウトカムが事業目標の達成に繋がるという構造は外していません。
この辺のバランスは工夫されていますし、嘘がなくてとても心地よいため、
今後も維持したいと思うところです。

今はとにかく今いる仲間、未来の仲間と一緒に、
引き続き良いプロダクトと強い組織を作っていくのがとてもとても楽しみです。

<おわりに>

ここまでお読みいただいて、ありがとうございます。

気づけば書き始めて3時間が経っていました。
マンションの下であれだけ吠えていた犬も流石に疲れたのでしょうか。
いつの間にか落ち着き、今は締めにふさわしい静謐を湛えています。

ワンキャリアでエンジニアとして働くことがありなのでは、と思ってくださった方が少しでもいれば
大変嬉しいです。

拙文にて伝えきれなかったところも多分にあるかと思いますので、ぜひカジュアルに面談しましょう!
よろしくお願いします。

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