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こんにちは。マネーフォワード広報です。マネーフォワードの中の人を知ってもらうため、いろんな部署にインタビューをするこの企画。今回は、先日リリースした新サービス、 ”(しら)ずにお金が(たま)る”人生を楽しむ貯金アプリ『しらたま』の開発チームへのインタビューです!
語り手
伊藤 徹郎 (クック)
2008年千葉大学卒業後、SBIホールディングスに入社。モーニングスターやMoneyLookの業務に従事。2012年2月にALBERTに入社。データアナリストとしてEC、小売、アドテクなどの幅広い業界を担当。2014年9月にクックパッドに入社。会員事業部で分析やディレクションに従事。2016年にマネーフォワード入社後、分析や開発ディレクションに従事。2017年5月より現職。
大橋 瑞生
制作会社・Web広告事業会社でのデザイナー経験を経て、2014年11月にマネーフォワードに入社。自動家計簿・資産管理サービス『マネーフォワード』における改善や新機能などのUXリサーチからUIデザインまで担当。その他、お金の経済メディア『MONEY PLUS』の立ち上げや『マネーフォワード』デザインチームリーダーを経て、新規事業『しらたま』のデザインを担当している。
廣瀬 雄大
地元福井県の会社に約3年間エンジニアとして在籍。ゲーム開発・大規模なECサイトの開発・C向けのiOSアプリ開発などを経験。2015年12月にマネーフォワード入社。マネーフォワードでは『MFクラウド経費』→『マネーフォワード』→ アカウントアグリゲーション開発→『マネーフォワード』(2度目) →『しらたま』の順番で開発に携わっている。主にiOSアプリ開発を担当している。
岩市 庸良 (やっくん)
高専を高校課程で卒業後に海外に語学留学。10年以上Web関連の技術雑用に従事。インフラ、ガラケーからスマホまであらゆる分野にて開発し、前職はEC業界に身を置く。2017年より現職にて『マネーフォワード』や、新規事業『しらたま』の開発を担当。水泳、ランニング、ケトルベル、ボルダリング、登山、卓球、ポーカー、ボードゲームなどとにかく多趣味。なによりもインターネットが大好き。
小笠原 純也
慶應義塾大学大学院 修士2年。ハイパーバイザのセキュリティ向上に関する研究を行う。大学時代に学園祭のスマホアプリを作成したことをきっかけにエンジニアの道を志す。マネーフォワードにてインターン経験後、複数社のインターンを経て2018年卒としてマネーフォワードに入社予定。
インタビュアー
青木 香菜子 (広報)
インタビュー・編集担当。
ひとりでインフラを構築したインターン
青木:えーと…やっくんはどうしたんだろう。
やっくん:このボード持って皆の後ろに映り込もうと。うふふ。
青木:(笑)。初めての方はびっくりされると思いますが、やっくんとはこういう人です。では、まず自己紹介からなんですけど、それ以外にも新規事業の開発ってどう進めていったとかも伺いたいです。
やっくん:気合ですね。
一同:(笑)。
青木:気合は大事。では、自己紹介はどなたからにします?
クック:じゃあ若手からで。小笠原くん。
小笠原:僕は3年前にマネーフォワードにインターンとしてジョインして、2年程、PFM (※注:「個人資産管理」Personal Financial Management の略称) のAndroidを書いていました。元々インターンとしては2014年10月にジョインして、2016年11月に一旦離れて他社のインターンに参加していましたが、今年の4月に復帰しました。2018年にはマネーフォワードに新卒として入社予定で…という詳しい話は卜部さんにインタビューしていただいたエンジニアブログで色々お話しました(笑)。
青木:皆さま、併せてお読みいただけると嬉しいです。インターンとして復帰した時には、しらたまの開発がはじまっていたんですよね。
小笠原:そうですね。当時、『しらたま』のインフラを誰がやるかがまだ決まってなかったので「やりたいです」ということで手を挙げて。それでひとりでインフラを任せてもらったという感じです。
青木:自分から「やりたいです」と手を挙げたのは素敵ですね。
小笠原:はい。『しらたま』の企画段階ではなくて、開発が進み始めた段階で入ったという感じです。
青木:なるほど。インフラの裏話は後ほど詳しく伺いますね。
※注:マネーフォワード社内では、自動家計簿・資産管理サービス『マネーフォワード』のことを「PFM」と呼んでいます。本ブログでは『マネーフォワード』のことを「PFM」と記載します。
自分でゼロからのサービスづくりがしたくて
大橋:次の若手は廣瀬くん。そういえば廣瀬くんも自ら手を挙げて…でしたね。
廣瀬:そうですね、僕もやりたいと手を挙げて入りました。僕は、マネーフォワードに入社したのは2015年12月で、直近まではPFMの開発を担当していて、今はしらたまのiOSアプリ開発を担当しています。キャリアとしてもiOSアプリの開発が一番長いです。地元は福井県です。
やっくん:福井県なんだ。
青木:知らなかったんですね。
小笠原:まだ皆でごはんとか行ったことないですからね。
青木:(笑)。忙しかったから仕方ないです。これから行ってください。
廣瀬:マネーフォワードへの入社は、23年間地元に居たので県外に出て働きたいと思ったのがきっかけでした。出るなら東京かなと思っていて、元々ユーザーとしてPFMが好きで、親しい先輩がマネーフォワードで働いていて誘ってもらったこともあって、入社となったという感じです。
青木:PFMのユーザーだったんですね。『しらたま』には自分から手を挙げてというお話でしたが、なぜ手を挙げようと?
廣瀬:自分でゼロからサービスをつくるという経験がこれまでなくて。それをやりたいという気持ちで手を挙げました。
クック:良い話だ。
青木:廣瀬くんは入社以降ずっとPFMの開発担当だったイメージです。
廣瀬:いえ、実は『MFクラウド会計』『MFクラウド経費』の開発チームやアグリ村所属だったこともあるんですよ。入社の一番の動機はPFMだったので、アグリ村で修行した後は直近まで8か月くらいはPFMに携わっていました。
青木:なるほどなるほど。若手は最初アグリ村で修行するというパタンがあるのですが、そのパタンだったわけですね。
デザインだけではなく、企画の上流工程から関わりたかった
大橋:私は、2014年10月頃の入社で、3年が経ちましたね。小笠原くんと同じ時期のジョインだと思います。
クック:小笠原くんって、大橋さんと入社一緒くらいなんですね。ベテラン。
小笠原:いえ、インターンですし(笑)。僕は2014年10月31日頃の入社です。
大橋:31日(笑)。確かその頃にハロウィンパーティが社内で開催されていて、私はそれに誘われたのがきっかけでした。
青木:読者の方に補足すると、マネーフォワードのハロウィンはゆるふわです。参加自由ですし、ガチで仮装する、ちょこっと仮装する、仮装しない、は個人の自由です。
大橋:(笑)。私はPFMのアプリのデザイナーとして入社したんですが、デザイナー自体が社内で足りていなかったので、最初は『MFクラウド請求書』や『MFクラウド消込』など、デザイナーが少なかったのでいろんなサービスを担当していました。その間に初のCM放映前タイミングで、PFMに100%コミットすることになって。そこからはPFMのデザイナー専任でした。
青木:うんうん、社内では大橋さんはPFM専任の印象があります。
大橋:立ち上げメンバーになった背景は、そもそも最初は、PFMのプロジェクトオーナーの森さんやクックと、おつり貯金サービスの構想を話していたんですよ。その場合、「やるならビジュアルデザインなどを作る前の企画段階、サービスづくりの上流工程からやりたい」と伝えていて。それで実際に進めることになって、立ち上げメンバーになったという流れです。
青木:なるほどなるほど。
大橋:今回つくるサービスはユーザーにとって最もベストな形にしたい、シンプルにしたい、ということで走り出したんですよ。
小笠原:知らない時代だ。面白いですね。
忘れもしない、ゴールデンウィーク明けに始動
青木:若手の順でってことでしたが、次は…?
クック:ぼくです!
やっくん:がーん。自分が若手ではないことを思い出しました。
一同:(笑)。
クック:僕は、伊藤徹郎といいます。「クック」と呼ばれてるので、記憶の彼方に忘れ去られていますが伊藤です。
青木:念のため確認ですけど、クックパッドさんの「クック」ですよね?
クック:そうです(笑)。前職がクックパッドだったので入社直後は「クック伊藤さん」と呼ばれていたんですが、いつのまにか本名がなくなりました…って、すごい圧迫感があるんですが…。
やっくん:(笑)。
クック:入社のきっかけは、実は今回の取り組みに直結していまして。元々僕はSBIホールディングスで働いていて、『Money Look』というサービスの開発に関わっていたんですが、マネーフォワードのPFMに関してはリリースされた頃から利用していて実は相当初期ユーザーなんです。なので、会社の取り組みには注目していて、きっかけは2015年8月にマネーフォワードと住信SBIネット銀行さんと静岡銀行さんが業務提携することになり、代表の辻さんとSBIの北尾さんが記者会見されている報道をみて。
青木:ああ、クックさんの入社きっかけはそうでしたよね。ここにも詳しく書いております。
クック:ですね。そこで「Open Bank APIが本格的にはじまる」という機運を感じてそこをやりたいと思って、マネーフォワードにやってきたという流れです。
青木:良い話ですね。
クック:最初はPFMのプレミアム会員向けの企画をやっていました。機能を増やしたり、減らしたり、そのためのデータ分析や解析をしたりと。
大橋:えっ、クックってプレミアム会員向けの企画担当でしたっけ…?
クック:でしたよ。
やっくん:仲良くして。
青木:仲は良さそう。続けてください。
クック:(笑)。しらたまチームの一員になったきっかけは、昨年からおつり貯金系のサービスが色々リリースされていて、マネーフォワードでやるかやらないかを関係者としてずっと模索していたんです。その結果代表の辻さん直下でやることになったのが今年の5月で、忘れもしないゴールデンウィーク明けでした。
大橋:そうそう、クック、廣瀬くん、私は芝ビルに居たので、皆で荷物持って森永ビルに行ったんですよ。
クック:実は最初「ワンルームとかでやるのが良いんじゃないか」とワンルームマンションに閉じ込められそうになって(笑)。
青木:(笑)。しかし、SBIでお仕事をされていて、先日は住信SBIネット銀行の吉本さんと一緒に記者会見でお話されるというのは、なんだか感慨深いですね。
クック:めちゃめちゃ感慨深かったです。当時の同期にもそう言われました。
Wantedlyブログでおなじみのやっくんです
青木:つぎはやっくんですね。やっくんは元々マネーフォワードを初期から使ってくれてるユーザーさんで、エンジニアの信太郎さんに誘われて、今年この会社にジョインしてくれました。
やっくん:そうです。僕の入社エントリに書かせていただいています。僕はインターネットが大好きで、マネーフォワードにはPFMの開発をするために入社したんですが、気づいたら巻き込まれていたという感じですね。
青木:やっくんに伺いたかったのが、入社前に一度信太郎さんとかと飲みに行った時から「PFMの開発やりたい」と言っていたイメージがあるんですよ。
やっくん:そうですね。昔から使ってるアプリでしたしね。
青木:そうですよね。それで入社してPFMを担当していたけれど、新規事業のしらたまプロジェクトのメンバーになって。それって、どんな背景があったのかなと気になっていまして。
やっくん:なるほど。初期の色々模索してる時に「一緒にやらない?」とクックに誘ってもらって…という流れですね。もちろん迷いましたが、新しいものっていいよねっていう話をしてて、基本的に新しいものをつくるのはすごく好きで、その中で「新しいものつくるけどどう?」とう話があって…という感じです。
青木:なるほどなるほど。
クック:ひとつ質問があるんですが、なんで髪の色そんな感じなの?最初は違和感ありましたけど、最近赤い髪に見慣れてしまった…。
やっくん:インターネット界隈は割りとこういう髪の色の人いるけど…うちの会社は皆さんわりかし爽やかですよね。髪染めるお金がないのかな…?
青木:そういうことじゃないと思いますよ。
一同:(笑)。
プロジェクト化から約4か月でリリース
青木:先日の記者会見でも大橋さんは概要をお話されてましたよね。準備、検討はずっとしていたけれど、プロジェクト化されたのは5月だったんですね。プロジェクト化されてからリリースまでは約4か月っていうのがすごいですね。
大橋:そうですね。準備期間で色んなことを調査して企画して、ターゲットユーザーを決めて、でも本当にやるんだっけという議論にもなり…そんな中で進めていました。売上はどうするのかという議論もあって、でもUserFocusで考えると最初そこから入るのは違うなと。それは結構辻さんの想いも強くて。
青木:ユーザー本意のサービスにすべきだと。
大橋:そうですね。そこがまずあってユーザー本意のサービスを突き詰めてつくるために社長直下のプロジェクトになったという背景があります。そうなってからは早かったですね。
クック:うん、プロジェクト化してからは本当に早かったです。それまで検討すべきことがたくさんあって、例えば法的に検討すべきこともあって、提供スキームはいろんなバリエーションで考えていました。実は6月までは全く別の提供スキームを考えていましたが、社長室直下になった5月末のタイミングで改正銀行法が国会を通り、そこで今回のようにAPI連携という仕様に決めたんです。
青木:なるほど。改正銀行法によって、金融機関が今後APIを提供してくれるという可能性を踏まえて今回の仕様に踏み切られたんですね。
クック:そうですね。結構土壇場で切り返しまくって設計してきたんですよ。
名前はわからないけれど、「あの人のためにつくろう」と
青木:改めて、サービスの説明やミッションなどをお伺いしたいです。
大橋:簡単にいうと、気軽に楽しく貯金ができるサービスで、小銭をちょっとづつ自動で貯めてくれる貯金アプリです。「日々の生活をもっと楽しく、ちょっとだけ贅沢に」というコンセプトを元に、貯金を楽しもう、人生を楽しもうという想いから考えたものです。
青木:コンセプトは最初、クックさん、大橋さん、やっくん、廣瀬くんで検討されたんでしょうか?小笠原くんのジョインは6月でしたもんね。
大橋:そうですね。しらずしらずのうちにお金が貯まっていくとか、また楽しい時間を過ごせるように…みたいな、そのために貯金ができるようなサービスにしたいなと。その後に、サービスのビジョンも考えて、出来たものが「自分や家族のために使えるお金を増やし、生活をより豊かにする」というビジョンです。
青木:皆で決めていく上で意見ってまとまりました?
大橋:最初はすごいばらばらでした(笑)。検討していく中でユーザー調査もしましたね。
やっくん:ユーザー調査をしたことで「この人達に届けよう」と皆が一気に同じ方向を向いたよね。
クック:それ以外にもターゲットっぽい人達を社内で集めていろんな属性の人にインタビューしたり、4人でフィールドワークとしてショッピングモールで調査したりしましたね。
やっくん:そうそう、平日昼間にどんな人達がそこに居るのか、フードコートとかで皆がどんな決済手段使ってるか、実際にどんな風にお金が使われているのかを見に行ったんですよ。
大橋:ターゲットユーザーを決める際に、どの人達がどんな決済手段を使ってるのかがわからなくて。平日ランチだと使う金額も少額の1000円ぐらいまでだと現金が圧倒的で、想定外でした。
やっくん:大きなショッピングモールって、電子マネーやクレジットカードが個人店よりも利用しやすいはずなのに…っていうのはありましたね。
青木:確かに、個人経営のカフェとか定食屋さんとかよりは現金以外も使いやすそうな場所ですよね。他にも調査とかもされてましたよね?
やっくん:各自で個人的に、土日にプライベートで行ったショッピングモールで観察したりもしましたね。
大橋:そうですね、休日とかの利用傾向を調査した時は普通にクレカも利用されているという結果になりましたね。
やっくん:こんなユーザーが居るはずだっていう仮説があって、じゃあ実際に見に行ってみて、本当にそんな人居るんだっけ?となり。それで進んでいくと徐々に徐々にユーザー像がかたまっていったんです。
大橋:例えば、「20代後半女性OL」というのが最初は皆モヤモヤしていてイメージが全員で一致しないんですよ。それが皆で見に行ったことで「ああ、ああいう人か」と一致したというか。
やっくん:名前知らないけど、あの人のためにサービスつくろう、みたいな気持ちにはなりましたね。
クック:それ以降に色々ブレた時も、結果ブレずに最後までコンセプトを貫き通せて今に至るので、やって良かったと思っています。
大橋:女性に寄り過ぎて、一瞬ブレたりもしたんですよね。
青木:確かになんか女性ターゲットなのかなみたいなイメージはありますね。
大橋:女性向けにしたつもりは全くなくて。フィールドワークに行った時は女性寄りになったりもしましたが、後から軌道修正して男女関係なく、貯金できないという課題を持っている人皆に使ってもらおうという方向性にかたまりました。
迷いながらも進む人、芯がブレずに進む人
青木:廣瀬くんはマネーフォワードでPFMをつくりたいと思って入社して、今回初めて企画や調査などコードを書いて開発する以外のことに挑戦されましたが、どうでしたか?
廣瀬:率直な感想は楽しくて、本当やってよかったなって思ってます。中々できない経験ですし、やりたかったことでしたし、手を挙げて良かったなと。
クック:廣瀬くんが観察力がすごいという話をしましょう。
青木:何それ気になる。
大橋:廣瀬くんとは結構一緒に仕事をしてきたんですけど、そこから一歩踏み込んで一緒にサービスをつくるとなった時、観察力と洞察力と考察力…みたいな力がすごくて。なんかすごく真面目にサービスづくりに向き合ってるなと、すごい見直したというか。
廣瀬:見直されてる(笑)。
大橋:いや廣瀬くんが居て良かったって心から思うんですよ。私が悩んだ時とか方向がわからなくなった時に、ちゃんと適切な答えをくれて、ブレた時もちゃんと元に戻してくれるんです。マネーフォワードのエンジニアって、コードを書くだけじゃなくてサービスづくりにコミットして適切な意見をくれる人が多いじゃないですか。廣瀬くんと近くで仕事してみたらすごくそういう風に動いてて、改めてすごいなって思った…という話です。
一同:(笑)。
やっくん:ぐいぐい自分を出すタイプではないですしね、廣瀬くん。社内からはちょっと謎のベールに包まれたiOSエンジニア…みたいな感じに思われている…?
廣瀬:そうかもしれないです(笑)。企画とかに関しては、初めてやってみたらそうなったって感じでした。
やっくん:実際にやってみて、おお、こんな人なんだ!という。
クック:廣瀬くんは芯があるよね。
大橋:そう!芯が全くブレない、皆が訳わかんないこと言っちゃったりしても、廣瀬くんだけは決めた所から絶対にブレなくて。
一同:(笑)。
青木:白熱すると発散しますよね。皆が発散させちゃうタイプだったりすると、混乱するじゃないですか。バランス大事ですね。
大橋:そう、特に私とやっくんは発散派なので(笑)。
やっくん:うん、そうそう僕はすごい発散派で。
青木:でしょうね(笑)。
一同:(笑)。
青木:発散派がダメってことじゃなくて、このチームは良いバランスなのかなって思いました。
大橋:うん、すごくバランス良かったです。私がキレずに居られたのも皆のおかげです。
青木:(笑)。
この人、インターンだったっけ?
青木:チーム内での切れエピソードとかあるんですか?
大橋:リリース前とかは皆疲れてるのもあって、すごくピリピリしてはいました(笑)。でも19日に記者会見で絶対出さなくちゃいけないっていう状況で、やばかったですね。
青木:そこで温厚な小笠原くんが怒るとかなかったんですか?
大橋:いや本当に頼もしくて。「この人インターンだっけ?」という。
クック:僕ら小笠原くんのことインターンって思ってないですからね。
青木:小笠原くんが手を挙げなかったらインフラはどうなる予定だったんでしょう?
やっくん:インフラチームのメンバーと相談していたタイミングで、小笠原くんが手を挙げてくれたんですよ。
小笠原:僕が入ったのは6月の下旬で、まだインフラは着手していないと聞いて「じゃあ僕やっても良いですか?」と手を挙げました。
やっくん:日報で、自分がやりたい!みたいな事書いてくれてたんだよね。
小笠原:「しらたまのインフラに取り組む機運が高まってきた」って書きましたね、確かに(笑)。
青木:機運(笑)。じゃあ小笠原くんが入った6月の時点ではユーザー調査とかサービス設計とかは終わっていたわけですね。そこからひとりでインフラを構築してどうでしたか?どう大変だったとか聞きたいです。
小笠原:今回社内でまだ使ったことがない技術を採用して、それがインフラという視点での目標だったんですが、社内で知見がなく自分で手探りで進めていくのは大変でしたね。
青木:それってコンテナですか?小笠原くんへの卜部さんインタビューでお話されていた気が。
小笠原:そうですね。既存の社内で使っている仕組みとは違うものを構築する必要があって。開発するやっくんとかがあまり気にしないで進められるように、CDとかCIというのがあるんですが、やっくんが書いたコードがすぐに本番に出る仕組みをきれいに作るというのは意識してやってましたね。
やっくん:過去形ですけど、まだやってる最中だしね(笑)。
小笠原:CDの部分だけは完成させて、運用していく上で必要なことも整えていかなくちゃいけなくて。
クック:新規事業っぽい。
青木:いろいろ挑戦のインフラ構築だったんですね。
大橋:そういう意味だと、皆が新しいことに挑戦しましたよね。デザイン面でも色々挑戦しましたし、調査とかも今回は皆でやったし、それぞれ皆が新しいことに挑戦していたと思います。
クック:iOS的に新しいチャレンジっていう観点ではどうだったの?
廣瀬:国内ではあまり聞かないStoryboardをiOSアプリの開発で使うんですけど、それを使わずにやるというチャレンジはやりきりましたね。あとは、SketchファイルからSwiftコード書くっていうツールは作ろうと思っていて、それでデザイナーが Github に Pull Request を上げられるようにしようと思っています。それ以外にもやろうと思ってることはあるんですが、それはやってから言おうかなと(笑)。
大橋:UIに関わる部分は私が責任持ってコミットできるようにしたくて、そうすると皆が他のところに集中できるので、なのでSketchとうまく連携できるような仕組みをつくろうとしてくれていて。それは出来たら話したいですね。
『しらたま』の名付け親は労務メンバー
青木:サービス名のコンセプトは、“(しら)ずにお金がたま)る”自動貯金サービス、サービス名は『しらたま』ですが、ネーミングは社内公募されてましたよね。
クック:確か7月頃にまずチームで案を出していて。その後にPFMのエンジニアとかが参戦してくれたんですけど男性しか居なかったので、女性の意見も聞きたいとなり、大橋さんがチャットで女性メンバーに聞いてくれて、120個くらいぶわ~っと集まりました。
やっくん:「◯◯◯マネー」「ちゃまる」「ちりつも」とか色々ボツ案はありまして(笑)。
大橋:私が困った時によく相談するChatWorkの「芝ビル女子チャット」でもアイデアを募集して。女性らしい柔らかい発想がほしいなって思ったんですよね。びっくりしたのが、労務とか総務とか管理本部の人達もすごい返してくれたんですよ。
やっくん:で、結局『しらたま』を発案してくれたのは、労務の苞山さんでしたね。
青木:おお、すごい。
クック:プロジェクトのメンバーじゃないという(笑)。
大橋:苞山さんに理由を聞いてみたら「大橋さんがデザインコンセプトシートに書いていた "知らず知らずのうちに貯まる" からイメージして考えた」と教えてくれて。すごい真面目に考えてくれたんだなと。「まるい」とか「あたたかみ」とかも書いてあって、暖色だったし、それで思いついたって言ってました。
やっくん:あ、もうこれ一択だってなったよね。確か7月中旬頃には決まりましたね。
クック:俺たちが今まで考えていたものはなんだったんだってなったよね。
青木:(笑)。すごいですね。ゴロも良いし言葉の響きも良いですしね。
クック:そうそう、ネーミングへの評価、高かったですよね。
大橋:本当に苞山さんに感謝です。ただ、なるべく「可愛さ」だけによらないようには気をつけてて。ネーミングが可愛いので、色とかね。そういうバランスとか字面も皆で考えました。ひらがなにしよう、とか。
クック:あんまりひらがなのアプリ名って実はないんですよね。
やっくん:検索しやすいしね。
大橋:しらずに貯まるってつなげると、ローマ字よりひらがなだよねとか。
青木:で、名前はしらたま一択ってことでしたがもう迷いなく?
大橋:一応、メンバー内で投票はしましたね。
やっくん:「まぁしらたまだよね」って言いながら一応しましたね(笑)。
一同:(笑)。
何度もつくって、何度も壊した
青木:他に開発の過程で印象に残っていることはありますか?
やっくん:何より今回は、機能というかリリース時の仕様を削りまくったので、その削り方とか後回しにする仕様の選定とかは皆すごく頭を使ったと思います。
クック:そうだね。MVP(必要最小限の機能)を決めてこれだー!と決めて、これ以上削れないよってとこまで削りましたね。
大橋:最初に軸を皆で決めたからブレなかったし、皆で事前にドッグフーディングとかをやって、作っては壊し、作っては壊し、を何回も繰り返したし、それがあったので作りやすかったなと思ってます。誰の意見が尊重されるわけでもなく、「誰が言ったか」じゃなくて「何を言ったか」で決めていったので、軸に合った意見を採用していけたなと。
青木:作っては壊す作っては壊すの繰り返しなんですね。
クック:うんうん、新規事業はそうですね。
大橋:一発で思ったとおりのものが完成することは絶対にないので、今までは出来ないことの方が多くて、でも今回は何回壊したっけっていうくらい壊して。
青木:すごいな。すごい。
ユーザーを主語にして考えられる人と開発したい
青木:今Androidエンジニア募集中でしたよね。どんな人と働きたいですか?
やっくん:技術力はもちろんそうなんですけど、新しいサービスを作る事自体への気持ちや、使ってくれる人を具体的にイメージして、その人に向けて届けたいっていう想いが強い人ですかね。ユーザー目線でい続けられる人というか。
大橋:Webサービス、アプリが好きで、サービスづくりにコミットできる人ですね。
青木:つくるだけじゃなくて、こういうサービスをこういう人に届けたいっていう想いがあって自走できる人ですね。
クック:そうですね。自走大事。
青木:インターンの小笠原くんも自走してますしね。
クック:いや彼は自走というか全力疾走ですよ。
小笠原:(笑)。
青木:最後に、話し残したことありますか?
やっくん:全員が社長室付で社長直下で進められたのは良かったですね。それでスピード感を持ってやれたので。
青木:社長室直下で辻さんと話して印象に残ってることとかありますか?
やっくん:自由にやらせてくれましたね。正直口を出したいんじゃないかなって所でも我慢してた気がするというか。もちろんちゃんと言うべきことは言ってくれましたけどね。
大橋:そうですね、すごく自由には進めさせてもらえたと思います。
クック:各週で定例やってましたし、たくさん話しながら進めましたしね。
大橋:辻さんはやっぱり常に「ユーザーを主語にして考えて」と話していたので、それをすごく感じながらできたので良かったです。
青木:そこはマネーフォワードで何をつくるにしても、辻さんの想いですよね。
やっくん:進めにくい時にケツ叩いてくれたり、ありがたかったですよ。皆の意見がたまに発散しちゃう時があって、そういう時に辻さんが軌道修正してくれたことが何回かあったから、それはすごく良かったです。
クック:さっきの女性ユーザーの話とかですね。
大橋:「なぜ女性なのか」に対する適切な解がなかったのでチームでも答えられなくて。それは気付きにもなりましたね。
青木:なるほど。良い話ですね。
やっくん:あ、最後にもうひとつ!忙しかったこともあって、実はチームメンバー全員で一度もご飯とか行ったことがなくて。だから小笠原くんが知らないこともあっただろうなと…。タイミングの問題もありつつ、仲が悪いとかじゃな…(笑)。
青木:仲の良さは今日すごく伝わってきましたよ。
やっくん:各メンバーが他部署や他チームの集まりに顔を出すことが多いんですね。そこで自分達の作っているものを共有して、説明して。その甲斐あって(?)、社内でたくさんの皆さんにヘルプを頂いて、なんとか形に出来たサービスが『しらたま』だと思っています。
お手伝いしてもらった皆さんには感謝してもしきれません。なので今後も、社内外問わず、色んな方と交流し続けていきたいですし、気軽に声かけてくださいね。お待ちしてます!
青木:最後にいい話(笑)。まぁでも、とりあえずぜひ皆で打ち上げで飲みに行ってきてくださいな。
やっくん:それな。
大橋:白玉も食べたい。
クック:甘味処も行きましょう。
一同:(笑)。