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ローンチから2年。マネーフォワードの新規プロダクトチームがこれからも大事にしていきたいこと

マネーフォワードの中の人を知ってもらうため、様々な事業のキーパーソンにインタビューをするこの企画。今回は、「マネーフォワード ME」に続く 当社のtoCプロダクト「しらたま」の開発チームにインタビューしてきました。

■語り手
安江友宏(写真左):2018年4月入社。「しらたま」ビジネス領域担当。
坂本浩(写真右):2017年9月入社。「しらたま」プロダクトオーナー。

■インタビュアー:大崎淳(人事本部)
■カメラマン:武藤篤司(社長室)

よりよいプロダクトを作るために自分の役割にとらわれず何でも取り組む

大崎:今日はよろしくお願いします。早速ですが、簡単にしらたまチームの体制を教えてください。

坂本:僕がプロダクトオーナー兼iOSエンジニアで、他にAndroidエンジニアが1人、Railsエンジニア1人。UX、UIでそれぞれデザイナー1名ずつ、あとは対外交渉など、ビジネス領域全般を担当している安江さんですね。

大崎:でも、坂本さんがiOS エンジニアという枠じゃないぐらい、結構広範囲にわたる業務をしていますよね。

坂本:なんでもやっていますね。

大崎:この前、Railsのプルリクを出していましたよね?

坂本:はい。今までバックエンド開発は、チームのRailsエンジニアにおんぶに抱っこしてたんですけど、でもAndroidエンジニア含めて、エンジニア3人いるんだったら、僕たちもRailsやったほうがいいよねという話になって、チャレンジをしています。

大崎:各メンバーでメインの役割がある一方で、その枠にとらわれずに、業務にあたっている感じですよね。チームの雰囲気はどんな感じですか?

坂本:当たり前ですけど、みんな「しらたま」のことを自分たちでより良いプロダクトにしようと考えていて、手探りながらも意見や提案しあっています。

安江:というのも0→1フェーズでtoCのプロダクト開発をバリバリやってた人がチームには誰もいないんですよね。だから全員が手探りですが新しい体験なので、学びも多いです。

大崎:新しい体験による学びに加えて、自分自身の役割を超えた業務に取り組んでいるからこそですね。チームでのミーティングはどういう形式でやっているんですか?

坂本:定例は週3回ですね。開発スプリントのミーティングが週に1回あって、夕会が週に2回あります。

安江:リリース前の時期は毎日定例を行ってました。当たり前と言えば当たり前ですが、全部が探り探りの状態だったので、情報共有に努めていましたね。

坂本:各自がいろんなことをやっているので、情報共有は徹底してるんです。例えばリーダー陣だけのミーティングに僕だけ参加したとしても、必要あれば内容はチームに共有するし、その上でみんなで話し合って議論もしているし、そこは大事にしていますね。

安江:そうですね。

坂本:加えて、会議の頻度、やり方は変えていますが、大前提として「会議をすること」を目的にしないようにしています。小さいチームだからこそ、報告事項だけだったらSlackで終わらせて、プロダクト開発の時間にあてるとか。夕会も特にトピックなかったらやらないし、そこは改善を重ねていますね。

大崎:なるほど。

坂本:もう1つ大事にしているのは、Slackやイシュー上のコメントやチャットでだらだら議論しないこと。「これもう集まって話した方が早くない?」ってすぐにミーティングするようにしてます。ステークホルダーが少ないし、小さいチームだからこそ、さっと話できるのは良い点です。

プロダクトの原点は、「しらずに、たまる」

大崎:プロダクトの話も聞かせてください。

坂本お金が動く仕組みの裏側ってこうなっているのかというのが見えるのは面白いですよ。

安江:しらたまって、ユーザーのお金が動く流れを見られる特殊なプロダクトです。ユーザーが貯めていく過程のダッシュボードや、ユーザーの貯金や購買の行動ログを見ると、なんか毎日楽しいですね。

大崎:「しらたま」ってどういう方に使ってほしいプロダクトですか?

坂本:貯金したい方は多いと思うんですけど、その中でも貯金がうまくいってない人とか貯金できない人に使ってもらいたいですね。「しらたま」を使うことで、楽して貯金ができて、好きな時に使えるお金や、投資などお金の運用ができるようになっていくある程度お金についての知識がなくても使えるようなプロダクトにしたいなぁと思っています。

大崎:そうなると、プロダクトをつくる上で気をつけていることってありますか?

坂本:とにかく、知識やリテラシーが高くなくても使えるように「これわかるんだっけ?」とか「これ複雑だよね。」といった観点で立ち止まって考えるようにしていますね。

安江:例えば、一歩踏み出す時のハードルをいかに低くするかも大事にしています。デザインがポップであり、かつシンプルな UIにしているのは、「我慢」とか「大変」といった貯金のイメージを変えるようなプロダクトでありたいためです。

大崎:そういう背景があったんですね。そういえば、坂本さん自身は貯金は得意なんですか?

坂本:僕は全然ダメですね(笑)

大崎:なんと(笑)。でも逆に安心しました。貯金得意な人が作るよりも、苦手な人だからこそ分かるポイントってありますよね。

坂本:このプロダクトは「しらずにたまる貯金アプリ」なので、目標金額を決めて、その目標に対して「何月までに何円貯めましょう」というメッセージはあえてしていないんです。これは競合と差別化という意味で、負担なく「しらずにたまってる」感覚を大事にしてます。

大崎:貯金が苦手な坂本さんはたまりました?

坂本:あー、貯まったんですが、お金に困ったらその貯金を崩しているので僕はダメです。(笑)

大崎:貯金って、貯まった成功体験が1回でもあると、「自分でも貯められる!」と思ってまた貯めようってなりそうですね。

坂本:そうですね、だからまずは「しらずに貯めて」もらって、その後に目標設定してもらうようにしています。最初に目標金額を設定しないんです。まずは「何円でおつり貯金するか」と、「毎日何円貯めるか」の2つだけを決めてもらいます。

大崎:そうやって、貯金の成功体験を体験できるように「しらたま」は設計されているんですね。みなさんどういった目的で「しらたま」を使っているんですか?

坂本:貯金の目的で一番多いのは旅行ですね。中には、結婚資金や家を建てると言ったものもあります。

安江:もちろん、個人が特定されないように匿名状態のものをユーザー分析で見ていますが、目的は本当に様々で具体的なものもありますよ。

大崎:例えばどんなものがあるんですか?

安江彼女とディズニーランド行くための貯金とか、両親へ親孝行するとかがありました。

大崎:そういうのを見ているとちょっとうれしくなったりしないですか?

坂本血が通っている感じがして嬉しいです。ユーザーの人となりも想像しやすいですし。

大崎:同じtoCサービスのマネーフォワード MEは、何のために家計簿をつけたり、資産管理をしているかをユーザーに直接聞いてみないと分からないですからね。ちなみにユーザーの中で結構な額を貯めることができている人ってどれぐらいの金額ですか?

坂本100万以上貯めている人はいますね。

大崎:すごい!!!!(笑)僕、貯められる自信ないです(笑)実際にユーザーにインタビューしていると聞きましたが、そこではどういうコメントをもらったんですか?

安江:例えば、貯めることでポイント還元とか、お得感みたいなのがあったほうがいいのかなと思っていたのですが、ユーザーからは、「お得感も大事だけど、しらずに貯まる、楽しく貯める」ってことに価値を感じていると言われました。この言葉で、僕らも原点に立ち返ることができて、まずそこを大事にして、その先にお得感といった価値を提供していこうとなりましたね。

大崎:「実際これぐらいたまりました!」という人に会ってみたいですね。

安江:そうですね、「何買いました?」とか聞きたいです。

坂本:旅行でどこに行ったとか、家をリフォ-ムしましたとかSNSで見られるといいな。

定量データも定性データも使って、プロダクト改善の意志決定を進めて行く

大崎:「しらたま」の今後の展開を教えてください。

坂本:今、「しらたま」は「貯める」ところまでの入口の体験をよくしようと開発陣は動いています。その上で、「しらたまに貯めて良かった」っという出口の体験も充実させてあげたいなっていうのはありますね。さっきの安江さんのコメントで紹介したいユーザーの意見もそうですが、貯めたあとにやっぱりお得感なり、「しらたま」を使う価値みたいなのがないと、使ってもらえなくなるよねという議論です。

大崎:お金を貯めるという入口と、お金を使うという出口の両軸で、これからはプリカという出口をどうしていくかということですね。そして開発する上で、いつ、いくらぐらい貯めているかという定量データと、何のために貯めているという定性データが見えるのはいいですよね。

坂本:そうですね、ユーザーインタビューでの結果も含めて、データを元に開発の意思決定をしています。

大崎:あとは、仮説を元に、データで検証ができるから、「やっぱりこうした方がいいね」っていう修正もできますよね。

坂本:ちょっとした改善も、やっぱりユーザーに出してみないと分からないですよね、良いか悪いかは。実際のユーザーからの声って、僕らが考えている以上に指摘が鋭いし、生々しい。そのユーザーの声を元によりよいプロダクト改善を重ねていきたいです。

安江:アライアンス面では、より多くの金融機関と連携していきたいです。今はまだ限られていますが、入口の部分で貯金できるクレジットカードや銀行も増やして行きたいし、出口の部分でも、旅行やモノの購入だけではなくて、投資といったものにも回すことができるといったことも考えています。プロダクトの改善と並行して、アライアンス面も随時、各所と交渉しながら進めています。

これからしらたまチームが大事にしていきたいこと

大崎:チームとしての展望を教えてください。

坂本とにかく失敗を恐れずチャレンジできるチームにしたいとは思ってますね。スピードを大事に、まずは失敗してもチャレンジしようっていうことを称賛出来るチームであってほしいです。正直小さなチームで、これから貢献をしていかなければいけないし、もっといろんなことをやって少しでもよいプロダクトにしなくちゃいけないと思うんです。まずはチャレンジしてみるという姿勢を持っていたいです。

新規事業かつ、スモールチームのメリットとしては、ユーザーの声聞いて改善するチャレンジするスピード感がないとダメだと思うんです。

大崎:たしかに、何が正解か分からない手探りの中だからこそ、チャレンジしてみて、その結果を踏まえて、改善していくというサイクルをとにかく早く回すことって大事ですよね。

坂本どれだけ考えても、何が当たるかの答えはユーザーが持っているので、まずは改善したものを出したり、常に進化させるコトが大事だと痛感しています。そうやって、ユーザーの声を聞いてプロダクト開発をすることが、当社のValueでもある本当のUser Focusだなと思ってます。例えばマネーフォワード MEとはまだまだユーザー数が全然違うので、このフェーズでたくさんの改善プランや機能開発の球数打っていかないといけないなと。

大崎:「しらたま」チームのこの取り組みは、今後のマネーフォワードの新規事業に活きてきそうですね。ますますこれからの「しらたま」が楽しみです。ありがとうございました。

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https://note.mu/moneyforward/n/n5c73206345a7
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