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マネジメントの役割から転換。新しいキャリアは“支援者”の幅を広げる

多田 菜津美 Natsumi TADA
大学で社会福祉を専攻し、前職では老人ホームの入居相談員として貧困・相続・家族関係などの支援に従事。2011年LITALICO入社後、障害のある方の就労移行支援「LITALICOワークス」にて支援員を経てマネージャーを務め、産休・育休復帰後の2021年3月にLITALICOライフへ異動。
大阪出身、グレーゾーンの愉快な家族のもとで育つ。自身も一児の母として、子育ての大変さ、楽しさを実感する日々。

“支援者になりたい”は大学のときから

10年前の話なんですけど、前職が老人ホームの入居相談員だったんですが、いわゆる営業のような役割をしてたんですよね。

大学も社会福祉学部で、卒業したての当時は、ケアマネージャーになりたいって思っていたんです。それで、ケアマネージャーになるには現場での実務経験が5年必要で。

私自身も福祉職であれば良くて、特に強いこだわりがあったわけじゃないんです。でも5年経験を積むなら「何かおもしろい仕事がいいな」と思いました。そのときに障害者の就労移行支援事業を展開している「LITALICOワークス」が関西に出店するというのを知って。

求人をみて、直感的に「なんだこれ、おもしろそう」と、思って(笑)。しかも実務経験にもなるからと、とても気軽な気持ちで選考を受け、入社しました。

LITALICOに入社したのが2011年。最初は、LITALICOワークスの大阪エリアで半年ほど働き、全社のHR部門からオファーをもらって本社勤務に異動。
そのあと新卒採用の部署で4年ほど経験を積みました。

その後に、またLITALICOワークスに戻り、支援員、センター長を経てマネージャーに。それが4年間くらいでしょうか。

2020年には産休・育休に入りました。

育児休暇中にキャリアについてはとことん考えた

やっぱり、産休・育休中はキャリアについて考えることも多かったです。
それまでのマネージャーとしての働き方は、複数の拠点を担当として持ち、マネジメントする役割でした。

同じポジションに復帰すると考えたとき、「時短の復帰が良いんだろうか」「フルタイムでできるんだろうか」「そもそも、ほかの部署の方が良いのだろうか…」と、たくさん悩みました。

それは妊娠中のときに感じたことも大きかったです。マネージャーとして働く中で、思うように行動できなかったり、戸惑いを感じる部分もありました。

さらに、ちょうど出産したときにはコロナ禍で緊急事態宣言が発令されていたタイミング。働き方自体も、どんな場所で、どんな働き方のスタイルが良いのか、けっこうモヤモヤ考えていましたね。

子どもを出産した後、育児をしながらリアルな拠点があるマネージャーというポジションができるんだろうか…と考えた末、少し別のキャリアを考えていく方がよいのではないかという結論に辿りついたんです。

もちろん社内にも子どもを育てながら拠点マネージャーをされている人もいますし、できる方は全然できると思うんですけど。
別のキャリアを考えたときに、何かしら直接支援をまたやりたいなってぼんやり思ってました。

そこで社内のLITALICOライフという新規事業の話も聞いて。リモートワークやフルフレックスの制度を導入していたり。

今このタイミングだからこそ、家庭と仕事を両立しつつ、新しいチャレンジができるかもしれないと思って異動を決めたんです。


実際にコンサルタントをしてみて、LITALICOワークスでマネジメントをしていたときと、LITALICOライフにいる今では、やはり役割が全然違うなと感じています。

前はマネジメントの役割だったので数字管理なども必須でした。
一方、今は目の前にいるお客さまと、自分ひとりの数字と向き合うのみ

もともと育休中にも直接支援をやりたいと思っていたので、お客さまと向き合えること自体がまさに「りたいことができているな」と思っています。

ある意味、すごく伸び伸びやらせてもらっています(笑)。

異動後から、すぐにチャレンジできる環境だった

異動後も、コンサルタントとして面談するだけではなく、勉強会のテーマ開発にも携わりました。

もともと、LITALICOライフでは「自立セミナー」という親亡き後の自立をテーマにした勉強会を親御さん向けに開催しています。とても好評をいただいている一方、とても広いテーマにもなるんですよね。

ほかにも高校受験や進路とかの勉強会テーマはあるんですが、大学選びや就職活動をテーマにした勉強会はなかった。でもお客さまの声を聞いていくと、若年層で困ってるご家庭も多そうだと。

これは私が所属しているチームのプロデューサー(リーダーの役割)が、「新しい勉強会のテーマ開発、やってみようよ!」と声をかけてくれたんです。

まさに、就職活動は私がLITALICOワークスで支援してきた内容そのもの。5年ほどやってきた支援の経験をぜひ活かしたい、と一緒になって開発したのがこちらの勉強会でした。


https://life.litalico.jp/hattatsu/seminar_theme/university/

大学進学が気になって来られる親御さんも多いですが、勉強会の中で就職活動の話をしていくと「知らなかった!」と言っていただけることも多くて。

進学・進路の選択も大事なんですが、「その先の自立後、成人後の方が長いから、考えなきゃいけないんだ」って、思ってくださったりするんです。

これは異動して割とすぐの経験だったんですが、やりたいって言ったらできることってたくさんあるし、やれる環境なんだな、というのも体感しましたね。

逆に「これは私がやります!」って手を挙げた他のコンサルタントに対して「それ、自分がやりたかったのに!」みたいなことも何回か目にしました(笑)。

みんなが積極的に当事者意識を持っている、そんな組織だなと思います。

“めっちゃ良い支援者になる”が個人のビジョン

今は「めっちゃ良い支援者になる」という個人ビジョンを掲げています。

10年前は「ケアマネージャー」が目標でした。
でも今は、福祉領域における児童・高齢・障害みたいな領域だけに限定するわけじゃなく。

なんかもっと広い意味で、世の中で困ってる人たちがいると思うんです。
それは、LGBTQとかもそうかもしれない。
シングルの親御さんとか、プレママプレパパもそうかもしれない。

すべての人が、「自分らしくあれる」
そんなお手伝いができるといいなって思っています。

フワッとしてるんですけど(笑)。

例えば、何か困りごとがあったときに乗り越えるのは本人でしかない。
人はその人のままで良いとは思っていますが、本人がそう思えないんだったら「より良くなるためのこういう方法もあるよ」って、自分が何かしら背中を押せたらいい

それがきっかけで、何かちょっとでも人生が良くなったりとか。
自分自身のことを好きになってくれたりとか。

究極、自分にしか自分のことを幸せにできないと思っているので、
一方で私ができることってあまりないな、とも思っているんです。

いずれにしろ、やっぱり支援はずっと続けたい。

そして支援者としての幅をずっと広げ続けたいなっていう風に思っています。


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