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GoogleからLegalForceへ。チーフリサーチャー・小田が描く、AI研究部門「LegalForce Research」の未来

2020年12月、自然言語処理や機械学習といったAIに関連する先端技術の調査及び研究を実施し、製品開発に活用することを目的にAI研究部門「LegalForce Research」が新設されました。
◆2020年12月02日プレスリリース https://legalforce-corp.com/742/

LegalForce Researchでは現在どのような研究を行っているのか、そしてLegalForceの研究部門が目指すべきものとは。チーフリサーチャーとして立ち上げを行っている小田に、これまでの取り組みや今後の展望について語ってもらいました。

Googleから設立4年のスタートアップへ

ーまずは、経歴や過去されてきた研究について教えてください。

私は、もともと大学院での構文解析や機械翻訳の研究と並行して、情報通信研究機構という研究機関で機械翻訳や深層学習の研究やソフトウェアの開発などを行っていました。その後、前職のGoogleに入社し、機械翻訳や音声合成の技術について研究開発をしながら、これらに関するソフトウェア群の開発や整備も担当していました。自然言語処理の分野にはかれこれ8年くらいお世話になっていますね。前職よりも自身が得意な技術をさらに活かしたいと考え転職を意識するようになりました。


ーLegalForceに入社を決めたのは、なぜだったのでしょうか?

LegalForceは、言語処理学会のスポンサーだったことから社名はかなり前から知っていました。契約を始めとした法務関係の業務というのは、自然言語を介する業務の中でも特に強い論理的妥当性が求められ、計算機によるサポートと相性がよい分野だと思っています。一方でそのような取組はここ数年で盛り上がってきたようで、あまり開拓されてはいないように感じます。このような領域で自然言語処理の専門家として役に立てることがあるのではないかと思い、最終的に入社を決めました。

「Googleから設立4年ほどのスタートアップへ転職することについて、不安や抵抗感はなかったのか?」と聞かれることもありますが、特に気にしたことはないですね。自分自身は所属というものに強いこだわりがあるわけではないので、自身のやりたいことと合っているかが一番重要でした。


膨大な契約データを扱うことの面白さと難しさ

―LegalForceに入社してからはどのような業務に携わっていますか?

入社と同時にLegalForce Researchが設立されてからは、機械学習関係のAPIをいくつか開発しながら、所属メンバーが滞りや手戻りなく実験・開発を行えるように開発基盤部分の整備などを行っています。せっかく専門の人間を集めても、専門以外の作業に時間を取られては色々と無駄ですから、この部分に注力することは非常に重要です。また、組織づくりのために採用活動も積極的に行っています。有り難いことにこの数ヶ月でメンバーも増え、少しずつできることが広がってきています。


LegalForceで研究を行うことの面白さや難しさは、どんなところでしょうか?

そもそもLegalForceの契約ドメインのデータは既に膨大な量が蓄積されています。最近の自然言語処理の手法では巨大なコーパスの存在を前提にしたものが多いですが、こういった技術も試せる程度の分量があります。LegalForce Researchの開発基盤はIaaS上に整備しており、費用の許す範囲なら大規模な実験も比較的行うことができる環境です。採用している解析技術は伝統的なものから深層学習に至るまで様々で、データだけでなくアルゴリズム面でも勝負できると思います。

一方で、課題も数多くあると思っています。LegalForceにとって非常に重要なところとしては、「いかに自然言語処理技術を継続的にアップデートしていけるか」でしょうか。最近の自然言語処理は発展が非常に速く、それらをしっかりとキャッチアップし技術を更新していく体制をつくる必要があります。LegalForceはこれらの技術が根幹となっているサービスなので、ここを怠ることはできないと思っています。そのためにも、関連技術の専門家をさらに増やしていきたいですね。


「将来を見据えた技術開発を。」LegalForce Researchの未来

―研究部門として、LegalForce Reserchは今後どんなチャレンジをしていく予定でしょうか?

直近では現在提供している製品の性能向上が重要ですが、研究部門ということで、契約書の解析について少し長い将来を見据えた技術開発に取り組んでいきます。また純粋に学術的な興味として、契約書の背後にある文書構造や論理構造を解き明かす研究も進めていきたいですね。こういった基礎技術も将来的には製品の基礎になっていくと思います。

このように、LegalForce Researchとしてやっていきたいことは数多くありますが、そのためには一緒に取り組む仲間が必要です。分野としての自然言語処理やアルゴリズムが好きな人・そこを突き詰めて行きたい人にはマッチする会社だと思います。また組織を組み立てている最中というのもあり、「仕組み」を作っていくのが好きな方には色々なチャンスが転がっていると思います。

このように、LegalForceではさらに研究開発を加速させ、リーガルテック領域のリーディングカンパニーとして法律分野におけるAI活用を切り拓いていく予定です。そんな当社では、研究開発部門に参画いただける方を積極的に採用しています。ぜひ、ご興味ある方はご応募ください!

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