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2014年に事業を開始し、2016年末にサイバーエージェントから子会社化した株式会社ドットマネー。インターネット上に発生する様々なポイントを、サービスをこえて合算し、現金やギフト券に交換できる、国内最大級のポイント交換サービス「ドットマネー」を運営しています。
ドットマネーが目指すところは、ポイント交換サービスのみにとどまりません。Fintechという成長市場において、複数のサービスの橋渡しになる、次世代のプラットフォーム構築を目指しています。
「実現すれば世界が変わる。ドットマネーにはそれができる可能性がある」
そう断言する代表取締役社長の鈴木に、ドットマネーの今と、これからの展望・戦略について聞きました。
鈴木英 株式会社ドットマネー代表取締役社長。2013年、株式会社サイバーエージェントに新卒入社。アメーバ事業本部プラットフォームディビジョンでプランナーを経験後、ポイントプラットフォーム事業の立ち上げメンバーとしてプランナー/営業を担当。2015年に事業責任者になり、2016年、株式会社ドットマネー代表取締役社長に就任。
新しい世の中のインフラ作りに挑戦できる環境
——ドットマネーの事業内容と目的について教えてください。
ドットマネーの目指すところは、「21世紀の新しいお金のあり方を創る」ことです。
日本では、何十枚ものポイントカードを持ち、膨れ上がった財布を持っている方が沢山いると思います。そのポイントをネット上で一つにまとめ、現金などに交換できるのが、ドットマネーです。
先進国では既に現金を持たず、スマートフォンで決済する人が増えてきているので、お金のあり方は今後大きく変わっていきます。もちろん私たちが目指す先の難易度は高いのですが、新しい世の中のインフラを作っていくことは、無謀な挑戦ではないと考えています。
ドットマネーは、ポイントというマーケットからスタートし、将来的にはネット上の金融全体を変えていく事業にする予定です。金融において先進国から遅れている今の日本だからこそ、チャンスがたくさんあると思いますし、やり遂げたいんです。
——どんなメンバーがいるんですか?
ドットマネーは設立から1年半弱ですが、ポイント交換のプラットフォームとして最大級のシェアを築いています。現在100社を超える企業やサービスのポイントが交換可能となっていますが、より提携先を増やし、多くの企業やサービスにこのプラットフォームに参加していただくために、新たなメンバーを募集しています。
実は、ドットマネーには、金融業界に携わっていた経験のあるメンバーは少ないんです。Fintechに面白みを感じている人たちの力でここまで来ました。更なる事業拡大には金融業界経験者の力が必要ですし、金融業界での経験を持っている方の力を存分に発揮していける環境だと考えています。
——ドットマネーのビジネスモデルの独自性や面白さは、どういうところでしょう?
私たちのビジネスモデルは一般のポイント交換プラットフォームとは少し違います。
ポイント交換を扱うサービスの多くは、ユーザーからの交換手数料が収益となっていますが、ドットマネーの場合、ユーザーは無料で利用できるんです。これがサービスの最大の特徴で、ユーザー数・ポイント流通額が大きく伸びている理由の一つです。
自分たちでサービス開発から加盟店営業まで、一気通貫で行っている点はドットマネーならではの面白みだと思います。既にあるものを売り続けるだけでなく、顧客ニーズに合わせサービスをどんどん改善しています。営業メンバーには、営業力に加え、メディアをプロデュースしていく力も求められます。ただ、私含め中途入社した営業メンバーも、最初からメディアプロデュース力があった訳ではありません。 営業する際、常にサービス改善を意識していく中で、その力を磨いています。
金融を取り扱うサービスなので、セキュリティ面はきちんと順守しつつ、より良いサービスを作っていけるように変化し続けていきたいですね。
ホームランが打てるのは、サイバーエージェントグループのスタートアップだから
——スタートアップということの面白みはどんなところでしょう?
少数精鋭なので、1人1人の仕事範囲や責任が大きく、裁量権があるところですね。自分でどんどん決断をし、仕事を進めていけるのも、やりがいを感じる部分だと思います。
ただし、自分の意思で物事を進めていけるということは、裏を返せば何も整っていないということなんです。自分が決めないと何も動かないので、自分達で会社の文化を創っていかなければいけません。こんな環境なので、自走して仕事を進めていくことにやりがいや、面白みを感じられるメンバーが集まっていますね。
——サイバーエージェントグループだからこその特徴や面白みはなんでしょうか
サイバーエージェントやAmebaに、甘えさせてもらっている部分もありますし、責任の大きさを痛感することもあります。ドットマネーが目指しているのは、サイバーエージェントの次の柱を作ることなんです。サイバーエージェント全体の営業利益は約300億円なので、営業利益が年間1億円を出せたとしても、全体で見れば0.3%なんです。サイバーエージェントに守られている反面、求められる成果はとても大きいです。
求められている成果の大きさに、プレッシャーを感じることもあります。でも、今のドットマネーは失敗を恐れず、思いきりホームランを打ちにいける環境なので、すごくわくわくしているんです。小さなヒットより、大振り三振しても、ホームランを狙いに行く方が、きっと人生楽しいだろうなと思うんです。
「Ameba」のサービスの会員基盤をもとにスタートし、そのプラットフォームとして機能しているのが一番大きな特徴です。現在、ドットマネーの会員数は約1700万人です。「Ameba」の会員数は5300万人なので、うち約3分の1を占める割合の方がドットマネーを使っていることになります。
開発者と営業担当が共存する異色のフロア
——社内の雰囲気について聞かせてください
外を飛び回る営業担当と、開発者が隣同士で働いています。セキュリティ面や、拡張機能をユーザー視点で見極められる開発者メンバーの観察力と、行動力のある営業担当がいることで、組織としてとても良い状態になっています。
あと、営業メンバ―と開発メンバーの距離がとても近いですね。営業メンバ―は外出から戻ってくると、その足で開発メンバ―の元へ行き、「なぜそれをやるべきなのか」「どれくらいの数字を作りにいくためなのか」という目的も伝えながら、開発メンバーに相談をしています。メンバ―間のコミュニケーションが増えたことで、チームの一体感も出ましたし、雰囲気もとても良くなりました。
——社内では27歳の鈴木社長が最年少なのですね
大変なんじゃないかと言われることもありますが、逆に楽なんです。私が一番年下なので、みんな何でも言ってくれるんですよ。良い文化だなと感じています。
ドットマネーの前身となる事業を、当時の上司と2人で始め、その1年後私が事業責任者になりました。最初はドットマネーに関わることは全部自分でやろうしてしまい、本当に苦しかったですね。周りに頼ることができなかったんですよ。ただ、ある時思いきって頼ってみたら、みんなすぐ力を貸してくれて、目が覚めました。メンバーの支えのおかげで、ドットマネーは成長し続けているんです。
サイバーエージェントに入社した時から「プラットフォーム事業をやりたい」という思いが強かったので、ポイントを使った新たなプラットフォームが作れるということにすごく魅力を感じています。そして今、そのど真ん中で戦っているので、楽しくてしょうがないですね。
考えがシンクロするメンバーで、世の中のインフラを変えていきたい
——どんな方と一緒に働きたいですか?
ドットマネーに必要なのは、自分で考え、自分で道を開ける人。そして周りにポジティブな影響を与えられる人だと考えています。即戦力として活躍してほしいので、入社してすぐでエースになるくらいの想いを持った方に出会いたいですね。いつも一生懸命で、共に働いて気持ちが良いことが大事です。
もちろん私もそうありたいですし、メンバーそれぞれが走りやすい環境を作りたいです。メンバーには、まず「どう思う?」「どうやってやる?」と本人の意見を聞いてから、自分の意見をフィードバックするようにしています。私の意見が正しい訳ではないので、常にフラットに良い意見を尊重するようにしています。私の考えがトップラインなら、それ以上の成長はないので、メンバーの決断やアイデアの掛け算が、組織の成果であるべきだと考えています。
営業メンバ―は現場でお客様の声を聞いているので、一番いろんな情報を持っています。それを踏まえて「こうすればどうだろう」という案をたくさん出してもらい、よりよりサービスにしていきたいと考えています。
——今後の目指すところを聞かせてください
ポイントのネットシフトは今後間違いなく進んでいくと思います。その流れにのり、新たな市場?インフラ?を作っていくのが今のドットマネーが目指しているところです。銀行も、証券会社も、仮想通貨も、すべて人間が社会生活をする上で必要不可欠なお金に関わるものです。自分の手で金融世の中を変えていきたいという想いをもつ方と一緒に、21世紀の新しいお金のあり方を創っていきたいです。