ジーユー「超ハイテク店舗」はこんなにスゴい | 専門店・ブランド・消費財
ジーユーは世界的にも一歩リードした取り組み 今後さらに、RFIDの導入が進むことは間違いない。2017年4月には経済産業省がコンビニ各社とともに「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」を発表し、2025年までにコンビニの全商品(推計年間1000億個)の電子タグ導入を進め、商品の個品管理を実現するとしている。 ...
https://toyokeizai.net/articles/-/189390?page=3
過去の記事で少し触れたNFCと、最近よく聞くようになったRFIDなどについてまとめてみたいと思います。
NFC(Near Field Communication)もRFID(Radio Frequency IDentifier)も近距離の無線通信によってICチップに情報を送ったり受け取ったりする技術全般を指す用語です。
大きな違いは通信距離。RFIDは通信方式次第では約7mまで通信可能であるのに対し、NFCは「近距離無線通信」と約される通り、約10cmまでの距離に対応しています。
<RFIDの通信方式と通信距離>
・LF帯(電磁誘導方式) 〜10cm前後
・HF帯(電磁誘導方式) 〜50cm
・UHF帯(電波方式) 5m〜7m前後
・マイクロ波帯(電波方式) 〜2m前後
引用:NXPセミコンダクターズ「NFC Everywhere」より
RFIDはユニクロやジーユーのセルフレジに導入されているのでご存じの方も多いと思います。通信距離が比較的長いため、カゴに入れたままでもレジと通信することができ、お会計ができます。
また、天井にRFIDのアンテナを設置し、商品が店内をどう移動しているかの追跡もできます。例えば、ある商品が試着室に持って行かれたあと元の場所に戻るという動きを何度も繰り返すようであれば、その商品には着心地などに何か問題があるということなので商品開発を見直す、といった使い方が出来るわけです。
NFCは近距離に特化した無線通信の規格で、SONY、ノキア、そしてNXPセミコンダクターズの3社が設立した業界標準団体”NFCフォーラム”で規定されています。
FeliCaはその規格の一つでType F(ISO/IEC18092)と呼ばれ、ガラケー時代からおサイフケータイに採用されており、日本人の生活にはすっかり定着しています。
しかし海外ではType FのFeliCaではなく、対応する非接触のICカードやタグが安価なType AやType Bが主流です。
現在では電子マネーでしかほぼ見かけることのないNFCですが、実は2011年頃に大きな盛り上がりを見せました。GoogleがAndroidスマホにNFCを標準装備させることにしたためです。これにより、FelicaのType Fに限らず安価なType A/BのNFCもスマホで利用可能になりました。
NFCを活用したサービスを一般ユーザーに展開できる可能性が開けたため、様々な実証実験も行われました。
しかし、ご存知のように日本ではiPhoneユーザーが圧倒的に多く、普及するには至りませんでした。
そのiPhoneですが、実はiPhone6以降にはNFCの機能を提供するICが内蔵されています。そしてiPhone7からはいくつかのNFCの機能が開放されたのですが、NFCを読み取るアプリを事前にダウンロードし、毎回いちいちアプリを立ち上げてから読み取らせなければならず、非常に面倒です。
しかし2018年、ついにiPhone XSとiPhone XRからはアプリを起動することなくNFCタグを読み取り可能になりました。
そして2019年6月のWWDC19にて発表され、9月にリリースされたiOS13ではiPhoneでのNFCタグへの書込みも可能になりました。
また2019年11月、ドイツ連邦議会が「電子マネーのインフラを持つ企業は、合理的な手数料を支払った外部企業に対してそれにアクセスさせることを義務付ける」項目を追加した法律を通過させました。これは、ほぼApple狙い撃ちの項目です。
Androidスマホではすでにサードパーティーのアプリ開発者がNFCチップに対してアクセスすることができるようになっていますが、iPhoneで電子マネーを利用する際はApple純正のWalletアプリ経由でなければいけません。
こうした各国の動きや最近のiPhoneの"Android化"の傾向を踏まえると、2020年あたりでiOSのバージョンアップにより、iPhone7以降の機種すべてでアプリ無しでNFCの読み取りができるのでは?との憶測もあり、いよいよNFCが本格普及するのではと見込んでいます。