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みんなのコードのビジョンに込めた思い

みんなのコードはNPO法人ですので、利益を目的とはせず、ミッション・ビジョンの実現を目的としています。

もともと掲げていたミッション「全ての子どもがプログラミングを楽しむ国にする」に加えて、ビジョン「子どもがテクノロジーの価値創造者となることで、次の世界を創っていく。」というものを昨年定めました。

テクノロジーの消費者には自然となれるが、

この記事では個別の根拠は示しませんが、社会におけるテクノロジーの重要性の拡大は日々加速していきます。

その中で、テクノロジーの使い勝手は年々改善してきていて、日本語を話すのがおぼつかない乳幼児であっても、スマートフォンのアプリを使うことができます。

余談ですが、先日はチンパンジーがインスタグラムを使う動画が話題になっていました。

Image: therealtarzann/Instagram より

一方で

テクノロジーで何かを創り提供する側にまわるのはどうでしょうか?

子どもたち(というか大人も)自身は創造性を持っていますが、それを取り囲む我が国の社会・教育の現状には課題は多いです。

例えば、みんなのコードがこれまで主として取り組んでいる2020年からの小学校でのプログラミング教育についても、2016年に方針が出て以降文部科学省から多くの現場の熱心な先生まで関係者と一緒に頑張っておりますが、学校教育のパラダイムが動かせているかというとまだまだです。

「テクノロジーで何かをつくる」のに起こっていること

意外に思われる方もいるかも知れませんが、テクノロジーを使って何かをつくるのは年々簡単になって来ています。

例えば、昔々はプログラミングするのにメモリのアドレス等を理解する必要がありましたが、昨今のモダンな言語ではそういった事を知らなくともプログラミングできます。あるいは、テキストを打たなくとも今回の小学校でのプログラミングのようにブロックをつなぐことでプログラミングできます。github等で様々なオープンソースソフトウェアの情報のリーチもしやすくなりましたし、DeepLearningも簡単に出来るWeb API等が整ってきています。(理論的背景も抑えていておいたほうが良いよねという点は今回議論しません。)

そして、そのように「プログラミングで問題を解決出来ること」の価値が一般化していくと、相対的に「何を問題解決の対象にするか」や「他の人の思いつかないアイデア」といった創造的な力の価値が増していきます。

日本人は「創造」のハードルを高く持ちすぎているのではないか、

先日プログラミング教育の研究にご熱心な小学校の先生と雑談していた時に「創造性は何年生から育めると思いますか?」という質問をいただきました。お話してみると、どうも「創造すること」のハードルをずいぶん高いものと捉えていらっしゃるように感じました。

例えば

私の小学校1年生に上がったばかりの息子は鉄道が大好きなのですが、彼の場合は創造性を「自分オリジナルの鉄道路線を考えて、車両と路線図を絵にかく」ということで表現しています。

そういった一見小さなことであっても、他の人がやらないことをのびのびと創造することの芽を子どもたちは持っています。ゼロから創造性を教育していくというよりも、その芽を摘み取らずに見守り励ましていくことで創造性は育まれます。

高校生の例

テクノロジーx価値創造で私が各地の講演等で紹介しているのが大阪の西村さんの事例です。

彼は元々学校の掃除当番表が「回し忘れる」「ズルして回す人がいる」という課題を感じ、クラスのLINEグループに自動で通知するbotを作りました。そのbotが便利だということで周りのクラス等からも使わせて欲しいと言われ、LINE bot アプリ toubans を開発しました。

その後 LINE BOOT AWARDS 2018 で全年齢層の中からグランプリを受賞し、さらにアメリカのSXSW でピッチをしたりと、当初の身近な小さな課題から大きな活躍の舞台へと進んでいます。

私たちは彼のようにテクノロジーで自分たちの社会を創っていく人が増えていって欲しいと考えています。

ということで、

みんなのコードは足元では小学校の授業でのプログラミング教育のサポートが中心ですが、次世代の子どもたちにデジタルで創造するとともに、彼ら自身に次の世界を創っていって欲しいなという目標に向かい日々チャレンジしています!

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