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「キャディでならできる気がした」100人が同じ方向を見てる衝撃。設計者だからこそ不可能と思えた難題に挑む

レーシングカーの開発に携わる株式会社 童夢に入社後、フリーランスメカエンジニアとして独立。その後は製造業向けIoTサービスを提供する i Smart Technologies 株式会社にてバックオフィス立ち上げに関わるなど多方面で活躍されていた木野竜之介さんが、2020年12月、キャディに入社しました!

前職ではレーシングカーや試作車両の開発を担当し、フリーランスメカエンジニアとして独立後は自動車メーカーや有力レーシングチームの国内外レース活動をサポート。自動車の枠を超えた様々な機械設計、エンジニアリング業務やハードウェアスタートアップのサポートなどに携わっていた木野さん。

そんな幅広い活躍をみせる木野さんが、キャディのミッションに共感し入社を決意した理由やこれまでの多岐にわたる活動をインタビューしました!

「エンジニアになりたい」子供の頃から車の仕組みに興味があった

ーー木野さんはどうしてエンジニアになろうと思われたのですか?

物心ついた頃から、ただひたすら車が大好きでした。元々、両親も車好きで、F-1などもよく見ていた影響はあると思うんですが、小学生の頃からクルマ雑誌は読み漁っていましたね。

エンジニアになりたいなと思うようになったのは中学2年生の頃。特に車の構造に興味をもつようになったのがそのくらいの時期でした。当時は実家の車をバラバラに分解して組み立てたりして遊んでいましたね(笑)。ハンドルを外して裏を掃除したり、座席を外してみたりして、楽しんでいました。

ーーそこからはどういう進路を歩まれたのですか?

中学を卒業後、エンジニアになるために工業高校に行きました。その後は東京大学工学部への進学を選択しました。

ーー工業系の大学でなくあえて総合大学に進学されたのはなぜでしょう?

工業高校では、みんなの好きなことや興味の対象が比較的近かったように感じていて。心地よかったのですが、ちょっと自分の今いる世界が狭く見えてしまったんですよね。

もっと他人の好きなものに触れたり、多様な価値観に触れてみたいと考えるようになり、東大へ進学しました。結果的に、色々な仲間から貰う多様な価値観に刺激を受け視野を広げることができたなと思っています。

ーーその後はレーシングカーコンストラクターの株式会社 童夢に入社されましたよね。そこではどのような業務を担当されたのでしょう?

レーシングカーコンストラクターは、その名の通りレーシングカーの設計から納品までを担います。少数精鋭と言いますか、社員数が決して多い組織ではなかったので、図面描きから調達、見積もりや組み立てまでの、すべての業務をひとりで行なったり。

印象に残っていることといえば、入社してからすぐに関わったレーシングカーの開発ですね。納期がかなりギリギリだったこともあり、入社初日で図面を書いてほしいといわれて(笑)。レースの日程は、事前に決まっているため変更ができないため、とにかくバタバタと準備をしたのですが、トラブルに見舞われて、結果的には納期に間に合わなかったんです。

ーええ、どのようなトラブルが?

設計のコンセプトが定まっていない状態でスタートしたプロジェクトだったので、途中で変更が多く、そのせいでよく設計段階でつまづいたんです。コンセプトがあって初めて「ここはこういうふうに仕上げたほうが良いよね」という話し合いができるようになるので、段取りやコンセプト設計は大事だととそのとき学びましたね。

ーー会社を辞められた後は、フリーランスとして独立されていますが、なにかきっかけがあったのでしょうか?

そもそも僕がレーシングカーの会社に入ろうと思ったのは、「車の設計をひとりで担当したい」という夢があったからなんです。自動車はつくりが複雑なため、それぞれの部品を作る担当が縦割りでわけられていて、今の自動車メーカーでは部分的にしか車の設計に関わることはできないなと思っていました。

一方レーシングカーの世界は、ひとりのエンジニアが車の全てを設計します。そこで有名なレーシングカーデザイナーになって名を馳せたいという夢も持っていました。入社してからの1年半で(部品などの一時的な関わりも含むと)約10台のレーシングカーの設計に関わることができたこともあり、さらに経験を積むためそろそろ次のステップにいきたいなという気持ちになって。大手自動車メーカーからうちに来ないかとお誘いの声も頂いていたのですが、フリーな身で様々な仕事に関わりたいという気持ちが勝りました。

どんなに事業自体が素晴らしくとも、組織が強くなければ物事は前に進まない

ーーフリーランスメカエンジニアになってからはどのような仕事をされたんですか?

自動車の設計や開発のサポートをメインに、複数の会社のお手伝いをさせてもらいました。中でも一番印象に残っているのは、国内大手自動車メーカーが毎年参戦している海外レースのサポートですね。フリーランスは5年ほど続けたのですが、そのうちの4年間はずっと同プロジェクトに関わらせてもらっていました。

ーーそこではどのようなことを?

モータースポーツは、レースがある度に新しい車を開発しなければいけませんし、レースを実際に走ってみてトラブルや課題点が見つかれば、納期がたとえ数週間後であっても改善して車を走らせなきゃいけないんです。そのため、開発や設計変更、意思決定におけるスピードが量産車の世界よりも10倍くらい早いんですよ。

その自動車メーカーはこのレースに毎年、普段量産車をつくっている精鋭のエンジニアを送り込み、自分の車を参戦させることで、レース界での独自の技術や圧倒的なスピード感に触れてもらい成長してもらうことを目的としていました。

私はそこに設計の協力者、レース関係者としてのチームのアドバイザーという立場で呼んでいただき、まだレースの世界に触れたことのないメーカーのエンジニアさんに設計段階のアドバイスをさせてもらったり、物事がスムーズに進むように調整しながら、意見出しなどを行っていました。

ーーそこで学んだことなどはありますか?

チーム一丸となってレースに勝つための車をつくることを目的としているので、自分がどういう役割をチームの中で担うことができるのかを考える視点が必要だと感じましたね。

単に個々の能力が高ければ優秀ということではなく、チーム全体の士気を上げたり、組織運営をどう行っていくのかというマネジメント能力が必要になるなと。

現に、4年間の中で一番うまくいったと思っている年のプロジェクトチームは、とにかく明るく、物事の判断を落ち着いてできる広い視野をもった方がリーダーをされていて、影響を受けましたね。技術を磨いた先に、チームをどう引っ張るかのマネジメント能力がなければ、この先の大きな仕事をすることはできないなと感じました。

ーーそこがフリーランス時代の終焉につながっていると語る木野さんですが、その後、 i Smart Technologies を選んだ理由は?

エンジニアとしてだけでなく、もっと広い視野でチームを引っ張っていかなければいけないと感じたときに、まずはビジネス的な観点で物事を捉えられるようになりたいと考えました。

i Smart Technologies は元々代表がよく知る方で、私の大学時代の信頼できるプロジェクトメンバーのひとりが入社した会社でもありました。その人から一緒に働こうと誘ってもらったのですが、「製造業、もっとこういうふうにしていきたいよね」という話に共感することがすごく多かったんですよ。信頼できる仲間と一緒に製造業の未来を語り合えたときに、この会社に入社したいなと決めました。

ーーそこではどのような仕事を?

基本的にはなんでもやっていましたね。全体マネジメントにおけるビジネス部分を考えたり、バックオフィスを0から立ち上げたりと、独立した会社として成長できるように準備を進める仕事が多かったです。

管理部の立ち上げや営業マネジメントもしつつ、パートナー企業さんとの協業事業のディレクションも行いました。これまでのエンジニアの仕事とは180度違うものばかりで、全てが勉強の日々でしたね。

難しさを知ってるからこそ、「無理だろうな」と思った

ーーそこからどうしてキャディへの入社を決めたのでしょうか?

会社全体の取り組みやコンセプトを実現しようと思っても、社内の全員が同じ方向を向いて取り組まなければなかなか成果は出ませんよね。その難しさを会社で感じている時期に、「面白い会社があるよ」とキャディを紹介してもらったんです。

キャディは「多品種少量生産業界」の課題に対して取り組んでいます。これは、多品種少量生産業界の部品調達において、不安定な受発注や、見積もりにかかる手間や調達コストなどの多くの社会問題があることを指しているのですが、私も童夢の時に直面した課題でした。

キャディのこれからやろうとしている取り組みがどれだけ素晴らしいことなのか共感しつつも、とはいえ最初は「無理だろうな」と思っていたんです。自分自身がその世界で生きてきたからこそ、難しさも人一倍理解しているつもりだったので。

しかしある時会社のオンラインカジュアルミートアップ「CADDi BAR」に参加した時、そこで話した社員全員が、会社のビジョンやバリュー、抱えている課題について異口同音で話をしていて、「これはすごいぞ」と。本当に、かつてない衝撃を受けましたね。

「100人いる会社で、これだけ全員が同じ方向を向いているのであれば、本当に難しい課題解決を実現できるかも知れない」と感じ、そこで、キャディへの入社を決めました。

ーー入社したのが12月。実際に働いてみてどうですか?

今はCX(カスタマーエクスペリエンス)の部署にいますが、お客様が何を求めているのか、どういうものがほしいのかということを、まずは図面から汲み取るようにしています。

あがってきた図面を「正解」として見るのではなく、「ここはお客様としてはどうしたいんだろう」「どういう意図でこの図面を書いたのだろう」ということまで推測することで、追加の提案もできると感じていますね。信頼している人たちが揃っているので働きやすいですし、これだけパワフルな人たちが同じ方向を向いて働いているので、本当に何でもできるのではないかという気持ちにさせてもらっています。

ーーでは最後に、木野さんがこんな人と一緒に働きたいという人を教えて下さい!

製造業といっても、その分野は果てしなく、高い専門性をもった方もまだまだたくさんいらっしゃると思います。自分の専門性がキャディで活かせる場面は多いにあると思いますし、色々なドメインナレッジを持った人がいれば、会社の成長にも繋がるので、そういった方を募集したいですね。

自分の専門性が役に立つのかな?と躊躇せず、とりあえず話を聞くスタンスで飛び込んできてください!私と同じ様に設計出身で図面が書ける方もぜひお待ちしております(笑)

Photo by Taiga Yamazaki

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