ー早速ですが、直近の新卒エンジニア採用における実績を教えてください。
田中様:私が担当となった2018年からお伝えすると、18卒が4名、19卒が11名、20卒が20名、21卒が20名といった結果になっています。今でこそ目標数に対して決定は上回っていますが、最初は内定を出しても辞退されてしまうことが多く、思うような採用ができていませんでした。
ー採用競合を選ばれてしまうことが多かったんですね。どういった会社が競合になっていましたか?
田中様:ソーシャルゲームやCtoCサービスを展開するメガベンチャー企業、外資系IT企業です。一番の理由は、採用が進むにつれ学生一人ひとりに合った選考設計ができていなかったことですね。
はじめは、「名刺の会社」=「地味」「固い」といった印象を持たれても、説明会や面談で弊社のミッションの意味や背景、名刺データのもつ可能性に興味をもってもらえることが多く、意向も一気に上がります。しかし、選考が進むにつれ、それ以上の体験を用意できていませんでした。結果、他社の選考が進むにつれ弊社に意思決定するモチベーションが上がりきらないまま、他社を選択されてしまうケースが多かったんです。学生が弊社に意思決定するためにはどういった要素が必要なのかを煮詰められていませんでした。
ー選考が進むにつれて、学生の意向を上げきれていなかったんですね。内定承諾率も今に比べてかなり低かったとお聞きしました。
田中様:はい。正直あまり高くなかったです。ただ、今では内定承諾率を格段に引き上げることができています。
ー昔に比べて、内定承諾率が上がった要因は何だったんですか?
田中様:個別に合わせた選考体験を設計したことが大きかったです。
内定辞退が多発している課題を解決するため、ターゲットとなる学生が本当に大事にしているものは何か、企業を選ぶ上で、もし弊社を選んだとしたら、どういうアクションをとれば学生が理想の意思決定をするのか、そのゴールにいたるために足りてないものは何か、を考え一人ひとりにアクションを行いました。いわゆる採用におけるUX設計というのでしょうか。ここの設計とアクションにかなり力を入れ、承諾率を改善しました。
ー選考における「UX設計」の手段の1つとして、スカウト型の採用に積極的に取り組まれたとお聞きしました。
田中様:そうなんです。弊社が実施していた戦略の場合、マスに接触して多くの学生と接触するより、ピンポイントでターゲットとなる学生に接触を図った方が、その後の体験を作りやすいです。選考体験の設計を取り組んだ2019年から、新卒でも積極的にスカウト型採用を行っています。
ーその中でもWantedlyのスカウトでは素晴らしい成果を残していますよね。なぜ、スカウトを利用しようと思ったんですか?
小守様:学生の幅広い情報が記載されており、文章をカスタムしやすかったことが大きいですね。もちろん、基本的なプロフィールやスキルも記載されていますし、「どういうエンジニアになりたいのか」という志向性の記載もあるため、Wantedlyで学生に合わせた個別スカウトを試してみました。
ー実際にWantedlyでは新卒エンジニアをかなり採用していただいていますよね?
小守様:はい。18卒の時から採用はできていましたが、Wantedly経由の成果が爆発したのは20卒、21卒からですね。実際に20卒で4名。21卒で8名の優秀なエンジニアを採用ができています。選考体験の設計と絡ませ、採用にいたりました。