こんにちは!広報インターンの浅野です。
この記事は、1社で1ヶ月以上のインターンシップを経験したことのある方にインタビューし、長期インターンを通して実際にどのような経験ができたのか、その経験が自身のキャリア観にどう影響し、インターンに参加することでどのようなメリットがあるのかをまとめています。
今回は、九州大学経済学部経済経営学科を卒業し、株式会社フランジアで働く中島章吾さんにお話を伺いました。海外含め複数のインターンを経験し、最終的にインターンから同社への入社を決めた中島さん。なぜインターンを始めたのか、インターンを通して自身のキャリアに対する見え方がどのように変わったのかをお聞きしました。
ベトナムインターン中、旧正月の時の写真
シンガポールから始まった、海外インターン経験
ーインターンはどのような経緯で始めたんですか?
大学3年生の2015年8月からシンガポール国立大学に留学をしていました。そこには日本の大学から多くの学生が留学に来ていたのですが、外資コンサルなどでインターンをしている人がほとんどでした。僕は当時、アルバイトとサークルしかしていなかったので、かなり危機感を覚えていました。
12月が1ヶ月間冬休みだったので、この期間だけでもインターンをしてみようと思ったのがインターンを始めたきっかけです。留学中にわざわざ日本に帰るというのももったいないと思ったので、同じ東南アジアのタイ・バンコクにある会社でインターンを始めました。その後、ドローンを扱う会社を経て、現在働いている株式会社フランジアでインターンをしていたので、計3ヶ所でインターンを経験しています。
―もともと、インターンに対してどのようなイメージを持っていましたか?
調べた情報や友達からは、単純作業や雑用ばかりの会社もあると聞いていたので、会社選びは慎重にしないといけないなというイメージはありました。せっかく働くのだから、ある程度の経験はしたかったので。
―そんな中で、どんな基準を持ってインターン先を選んだのでしょうか。
基準は主に2つありました。1つ目は人です。誰と一緒に働けるかというのが自分の中で特に重要だったので、実際に配属される部署の先輩と面談をさせてもらって、その人と働けば成長できそうかというのを考えていました。
2つ目は、会社の勢いや成長率です。学生のうちは、基本的にどの業種を経験しても学びになると思っていました。一方で、成長している企業の方が、ポストの空きやできることの幅が広く、インターンとしてできることも多そうだなと。
ベトナムHRチームとの食事会の写真
インターン生で、人事とPMOを掛け持ち
―フランジアでのインターン時代は、具体的にどのような仕事を任されていたのですか?
まず、フランジアは2012年に創業し、現在5ヶ国、7都市にて1200名体制で活動している会社で、プロダクト開発、スタートアップ支援、人材開発事業を展開しています。
僕は約5ヶ月間、ハノイのオフィスでフルタイムインターンとして、人事とPMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)を兼務していました。
人事の仕事は、母集団形成やエージェントとのやりとり、インターン生の一次面接など、採用方面がメインです。当時専任の人事担当者がいなかったので、僕が主導権を持って進めていました。
PMOでは60ほどあるプロジェクトを横串で統括する仕事をしていました。各プロジェクトのインシデント収集、課題解決のための施策を作って反映させ、各プロジェクトで使ってもらえるようにするというのが主な仕事です。僕のITに関する知識は豊富ではなかったので、本などで学びながら進めていました。
―働いている中で、どんな時が一番嬉しかったですか?
PMOをやる中で、自分の知識が全く足りなくてつらいことはよくありましたが、そういった大変な業務が多い中で、メンターからフィードバックをもらい良いアウトプットができ、会社全体のツールとして展開された時はとても嬉しかったです。
プロジェクトの中で問題になって、開発に支障が出たものを集める仕事をしていたんですが、それまではなかなか数が集まるシステムが無くて。レポートを集めるための簡易的なアンケートツールを作成し、レポートの内容に現場とマネジメント側の齟齬がないようにするにはどうすれば良いか考えて反映させる、などの業務は非常にやりがいのある仕事でした。
―逆に、もっとこうすれば良かったということはありますか?基本的には、立候補すればなんでも任せてもらえるような環境にありました。でも、責任も伴う分、躊躇してしまう場面も多々ありました。日本でしっかり経験を積んでいる30歳前後のメンバーが多い中で、自分が臆してしまうことがあったというのは本当にもったいなかったです。もっとガツガツいける性格だったら、環境をより活かせたのではないかなと思います。
東京オフィスの社員旅行の写真
あえて“安住しない会社を選ぶ”ということ
―インターンとしてスタートアップで働く中で、ご自身のキャリア観に変化はありましたか?
働く上で、やっぱり「人」が大事だなと実感しました。3社それぞれで優秀で尊敬できるメンターに出会うことができたので、これからも価値観として重要視していくポイントかなと思っています。これから幅広く業務を行っていく中で本当にやりたいことを見つけていきたいと思っていますが、そんな中でも「人」には特にこだわっていきたいですね。
働く環境としては、スタートアップが良いと思っています。僕自身本来は性格上大手企業に向いているタイプの人間だと思っています。しかしながら、馴染みすぎて安住してしまうかもしれないと考えた時に、逆に大手には行かないほうが良いなと思うようになっていきました。
会社に安住できない環境の方が、僕には合っているのかなと思っています。
―中島さんはインターンを通して入社をしていますが、決め手はなんでしたか?
人以外の軸でお話しすると、社会的インパクトとベンチャー感を両方取れる点です。
就活をしていたときに、自分の求めていた会社としての社会的インパクトとベンチャー感(仕事のスピード感や裁量や業務の幅)は、トレードオフだなと感じていて。例えば、会社が大きくならないと社会的なインパクトは大きくならない。かといって大きい会社では思ったような働き方ができなくなります。それを両方取れるのが、フランジアだと思ったんです。
というのも、6年間1200人という急成長で、仕組みとして整いきっていない部分も多いですし、実は日本人もグループ全体で50人くらいしかいないんです。会社の規模は大きいのに、仕事の裁量や幅は50人のベンチャー企業のような感覚なので、インパクトとベンチャーらしい働き方の両方を取れたというのが、惹かれた理由ですね。
―中島さんの今後の目標を教えてください。
これまでお世話になったメンターの方々のように、仕事でも人間性でも、人から尊敬されるようなビジネスマンになりたいです。
あとは、ビジネスマンとしての選択肢を増やしたいですし、社会的にインパクトを起こすことができる立場になって行くというのが目標です。
ビジネスを作り、動かす側に行く力をこれからつけていきたいと思っています。
―最後に、これからインターンに挑戦する学生にメッセージをお願いします!
1つは、まずはやってみることです。学生のうちなら、色々な失敗が許されます。失敗は怖さでもあるけれど、学生のうちに取れるリスクもあるので、恐れずに色々と試していって欲しいなと思いますね。
もう1つは、常に主体的であること。キャリアを作っていく上で、これが一番大切になるなと実感しています。スタートアップは特に足りない環境や設備がたくさんあると思います。それに対して苦言を呈するのではなくて、それを解決していくことに喜びを感じる、というのが向いている人かなと思います。
―中島さん、ありがとうございました!
おわりに
中島さんは計3社でのインターンを通して、人が大切であるという気づきを得ていました。そして、自分に合う環境がどういう場所であるかを見つけた上で、最終的に今の職場に進むことを決めています。実際に働く経験をすることで、自分がどういう人間であるかわかると同時に、どのような環境があるかも知ることができ、企業を選ぶ際の大切な観点として役に立つと感じました。
それでは次回もお楽しみにー!
Writing:Moeka Okada