UDSでは、個性を活かし“自由に”働いているメンバーが多い。何がきっかけで自由を求め、どう自由を表現しているのか。
今回紹介するのは、プロジェクトデザイン事業部 の澤田真緒。建築・不動産の企画職として全国を飛び回る忙しい日常を送りながらも、好きを仕事に反映できて充実していると言います。そんな彼女に、仕事のやりがいや建築・不動産企画のUDSらしさ、働く人のUDSらしさについて聞きました。
その建物は長く続くか?
──どのような経緯で建築・不動産の企画に携わるようになったんですか。
大学では建築学科で意匠設計を学び、新卒で入った会社では展示会やイベントの内装・デザインの企画をしていました。建築学科を卒業すると普通はデザイナー職に配属されますが、新卒でたまたまプランナーとして配属され、そこから今まで企画をやっています。
──そこからなぜUDSに?
東京で働いているうちに、地域や出身である青森に貢献したい思いが強くなったんです。新卒の会社では、かっこいいことや流行のイベントの企画ができて面白かったんですけど、地域に貢献する感じではなかった。UDSのことはもともと知っていて、まちづくりのイメージがあったし、企画の経験を活かせたらと思って入社しました。
──同じ企画ですが、どんな違いがありますか。
大きな違いは、期間の長さ。前社では早いと3ヶ月で企画から設計まで行いました。今この瞬間に流行ってるものがウケる世界で、いかに数をこなすかが重要です。対してUDSでは、プロジェクトが始まってから建物が出来てオープンするまで、新築のプロジェクトであれば2〜3年くらいかかります。不動産なので建物や事業が長く続くためにはどうすればいいか考えないといけない。考え方を大きく変える必要がありました。
その分、UDSは相談を受けた仕事でも受けないことがある。会議でもよく「それはUDSとしてやる意義があるのか?」と言っていて、そのスタンスはUDSくらいなんじゃないかなと。せっかく仕事をいただくからには「本当に価値が出せるか?」「他の会社ではできないことなのか?」を突き詰めていて、最初は驚きましたね。
──UDSらしいですね。
企画・設計・運営が混ざって企画から携わるとか、まちにコミットするとかも、一般的な企画の会社やデベロッパーではできない気がする。他の会社にはない強みになっていると思います。
仕事のやり方も、UDSには営業担当がいなくて全員営業のようなスタンスです。一般的には営業担当がお客様窓口をやって、企画担当は企画に専念する。UDSは誰もがお客様窓口も担当するし、仕事を受けた人が責任をもって主体的に進められる。なんでもやらなきゃいけないのは大変ですけど、直接コミュニケーションを取った方が絶対にいいものになるので、納得感があります。良いものが出来上がった時に、感謝の言葉を直接いただけるのも、醍醐味ではありますね。
──企画・設計・運営が同じ社内にいるメリットって何かありますか。
スピード感ですかね。企画で理想や希望を詰め込みすぎても、運営できないような絵に描いた餅になっては意味がない。運営の人にすぐに聞けるし、話し合いながら進めていけるのはメリットかなと思います。運営のことまで考えられて企画のスピードやクオリティが上がるだけでなく、個人的なスキルやキャリア目線でも成長が早くなると思います。
UDSっぽさは、ちょうどよさ
──まちとの関わりはどんなところに感じますか。
これまでホテル開業に3案件ほど関わらせてもらって、コンセプトはそれぞれ違っても、根本的な思想に「まちと関わっていく」というのがある。備品の一つをとっても地域のデザイナーさんに入ってもらうとか、それぞれの地域の文脈をどうコンセプトに落とし込むかを考えています。地域のいいものを編集して企画するのは、純粋に楽しいですね。
──より具体的な業務内容をうかがってもいいですか。
多いのはクライアントが土地や建物を所有されていて、「この場所で何をやったらいいですか?」と話がきます。それをチームで、ホテルがいいのか商業ビルがいいのか、住宅やオフィスがいいのかなど、多角的に数字で検証するフィージビリティスタディを行います。他の会社ではなかなか無い業務かなと思います。
例えばホテルにしようとなったら、周辺にどんなホテルがあって、どんな特徴があり、どれくらいの価格だから、今回はこのポジショニングで検討しようとなり、具体的な数字での検証やコンセプト、ターゲット、ゲストの体験を考えます。設計メンバーにも一緒に動いてもらって、計画のトーンやデザインイメージを決めていきます。
最終的には事業性の評価をして、それが長く持続的に続けられるか事業計画も踏まえて方針を決めていく。事業化するとそれらが動き始めて、具体的にどんなクリエイターさんや地域の仲間とコラボレーションするか、オペレーションや経営的に成り立つかなどを詳細を話していきます。
──やりがいはどんなところにありますか。
「好き」を反映させられること。渋谷のホテル『all day place shibuya』では、ロゴのデザインなどブランディングをメインでやらせてもらいました。トーンや雰囲気などみんなの共通認識があるなかで、デザイナーさんを何人もリストアップして数人にお会いして、一人の方にオファーをさせてもらいました。
テナントになるパートナーも同様に、何十社もリストアップして電話してみる。断られることもあるけれど、街を歩いていて「このお店素敵だな」とか「ここ美味しい」といったお店にもアプローチしていきました。自分たちの好きが形になり、好きが詰め込まれた施設になっていくのは嬉しいです。
──単発のイベントが多かった前社に対して、UDSでは持続性が大切とのことですが、どう表現しているんですか?
例えばall day place shibuyaは渋谷にあるので、いくらでも流行りのものを取り入れようと思えば入れられます。ロゴのデザインでいえば、もっと遊んだグラフィティ案も最初はあったんですけど、それだと10年で終わってしまう。そうではなくて、いかにスタンダードに長く愛されるものを作るかを意識しています。最終的にはデザイナーさんに「デザインしない感じでデザインお願いします!」と無茶なお願いをしました。
──そうしたところが、建物のUDSらしさにつながっていそうですね。
そうですね。設計の仕事をしている友人が多くて、ホテルに泊まってもらうと「UDSっぽいよね」とよく言われます。それは“ちょうどいい”からなのかなと思っています。
デザイン性をものすごく尖らせているわけでもないし、儲けにすごく振り切っているわけでもない。創業者の梶原さんがよくおっしゃっていた、「儲かって、かっこよくて、社会的意義があるものをつくろう」をみんなが思いながら仕事している中で、その3つのバランスの良さが、最終的な“ちょうどよさ”に繋がっている気がするんです。
それぞれのやりたいことを尊重しながら、同じ方向に向かう組織
──働く人のUDSらしさって、なにがありますか。
やりたいことや得意なことが何か1つはある人が多いし、そういう人は強いなと思います。例えば、知っている飲食店の数なら誰にも負けません!という方であれば、テナントとなるパートナーの誘致をお願いするかもしれない。これは絶対にやりたい!って言える人は、UDSに合っているんじゃないかなと思います。
あとみんなよく言う、良い人が多いですよね。悪い人はいない。
──どう“良い”ですか?
みんな共通してるのは、やりたいことがそれぞれあって、それを実現しようと動いている。その結果が、UDS全体で同じ方向を見ているのかなって思います。惰性でやっている人がいない。企画と設計で予算感が合わない時に「コスト上がるからやめよう」と言う人はいなくて、他の素材が使えないか、違う方法はないか自然と話しだす。
──そういう人が集まる理由って?
会社の魅力として、自分の「欲しい」「やりたい」を形にできる環境が揃ってる。言えばやらせてもらえるし、プレゼンが魅力的で通ればチームで動ける。ただ、「何かをやりたい」の理由は色々あっていいと思うけれど、それこそ「かっこいい」「目立ちたい」みたいな方は他の会社に行くんじゃないかなと思う。根底で、まちづくりに共感していて「役に立ちたい」「地域のために」と思っている人が多い気がします。
──「やりたい」を実現していく中で、大切にしていることはありますか。
UDS styleにもなっている「エンドユーザー目線」で考えるのは大切にしていますね。かっこいいコンセプトを作っても、自分だったらこれ買うかな?を徹底的に問われる。だから最終的に提案するものは、マーケットやデータとかロジカルな部分もあるけど、その上に自分たちが欲しいものがポンって残っている感じ。その方が意外とクライアントの方にも響いたりします。
──最後に、応募を悩んでいる方に何かあれば!
今あるやり方に縛られることが無い会社なので、少しでも疑問に思ったら課題解決に進むのが良いところだなと思っています。企画職に必須の経験はないし、現状に対しての問題意識や解決したい思いさえあれば、いろんなバッググラウンドからチャレンジできる。その分、本質を問うところは求められるけれど、みんな教えてくれるし、自分でも学べる環境にある。ぜひ気軽に応募してもらえたらなと思います。